どうやら魔王は俺と結婚したいらしい
106
箒で掃く、雑巾で拭く……服が汚れるのもお構いなしで掃除していくわらわ、掃除の甲斐あって少しだけ床が綺麗になったがまだまだ掃除が必要じゃ……これ、1日で終わるのかえ?
「くっ……全く終わる気配が無いのじゃ」
そんな愚痴をこぼしながら床を睨む……くっ、汚れなんぞこの世から無くなれば良いのじゃ!
「ふふんっふーんっふふんっ」
「まっまた鼻唄を歌っているのじゃ」
しかも割りと綺麗になっておる……料理は壊滅的じゃったのに! わらわの方はあんまり綺麗になっておらん……くっ急がねばならんな。
「ぬぅおりゃぁぁ!」
気合いを入れて掃除する速さを加速させるのじゃ! 迅速かつ丁寧にすればこの勝負勝てるのじゃ!
「むっ……本気を出してきたね」
アヤネの視線を感じる……わらわの本気を感じ取って何かを仕掛けてくるつもりじゃな?
「私も本気を出す……この意味分かる?」
アヤネが何か言っておるが無視じゃ無視、どうせ虚勢を張っているだけじゃ。
「普段の私はやる気を出さない……つまりこれは力を温存していると言う事……」
「……なっなんじゃと?」
と思ったら意味深な事を言ってきおった……アヤネの方を見ると箒をブンブン振り回して誇った顔をしておった。
「つまり私は 明日本気 状態から……今本気状態に切り替わったと言う事……」
……ん、んー? つっつまりあれか?えーと、今までが本気じゃなくて今から本気になると言う事かえ?
「刮目せよ……」
そう呟いた後アヤネは箒を床につけそれを一気に振り上げる! 埃が弧を描く様に綺麗?に飛び散る……なっ何じゃこれ……あいつ掃除と言う物を分かって無いんじゃないか?
「全力振清掃っ!!」
何か技名っぽいの叫びながら、れれれのれーって感じで箒を振り回しておるのぅ……ん、れれれのれー?わらわは何を言ってるんじゃろう……放っておいて掃除するかの。
「ふふっこれで床が綺麗になる……これで私の勝ち」
埃を周りに飛び散らせて何を言っているのやら……窓開けておこうかの、アヤネの性で部屋全体に埃が舞ってしまったし……。
ガチャーー
窓を開けると新鮮な空気がこの部屋に入って来たのじゃ、その影響でアヤネの周りの空気がふわって舞い上がる……。
「っ!」
それによって大量に埃を吸い込む……そんな事をしたら当然。
「げほっげほげほっ!」
むせかえる、ガチャンーーと箒を床に落として悶え苦しむ、ふっ馬鹿な奴め……この隙に綺麗にしてしまうのじゃ。
「……そう言えばクローデットの方はどうなっているんじゃろう」
床がばかり掃除していて確認を忘れていたが……よしっ1度中断して中を確認するよじゃ、恐らくじゃが服とかぐちゃぐちゃに押し込められているんじゃろうな、クローデットに近付き取っ手を掴んでガチャリーーと開けてみる、すると……。
「ぬっぬぁぁぁぁぁぁ!!」
ドサドサドサァァーー
大量の本がわらわに向かって雪崩れ込んできおった……その勢いに耐えきれず床に転んでしまい、本の雪崩に巻き込まれてしまった。
「くっ……本を何故クローデットに入れるんじゃあの糞親父め!」
ボコッーー
本をぶっ飛ばして上体を起こすわらわ……全く、一体何の本を…………こっこれは!?
「えっえっちな本……これ全部えっちな本じゃぁぁぁ!!」
顔を真っ赤にしてそこから抜け出すわらわ……あっあり得んじゃろうこれは……つっ妻がいると言うのにこの量は……色々と駄目じゃろう。
「……魔王のお父さんってエロいんだね」
「んなっ貴様!」
何時の間にか復活していたアヤネ……わらわの近くへやって来て本を1つ手に取る、そしてパラパラっとページを捲る……時おり「おぉ……」と呟いたりしている、わらわがいるのに堂々とえっちな本を読んでいるのじゃ……こやつ変な奴じゃ!
「おっおいっ掃除しなくて良いのか!」
「んー……疲れた」
「疲れた!?」
なっなっ何じゃこやつ……あれだけのやる気をだしておいてもう疲れたのかえ?
「ふっ、ならば貴様がそうやって本を読んでいる間にわらわは……」
「あっ……なんだろこれ」
「話に割って入って来るでない!」
調子が狂うではないか……そんな意味を込めて睨んでやるがアヤネは何の事か分かっていない……何か腹立つのぅ。
「んー……ねぇ魔王、これなんて書いてるの?」
「ん、何じゃいきなり……」
ふとアヤネから古い1枚の紙を渡される、黄ばんだ紙……少し穴が空いておる、触りたく無いが何か書いているので気になった、なので手にとって読んで見る事にした。
「ふむふむ……ほぉなるほど」
そこには下手くそな文字でこうかかれていた。
ーーーーーーーーーーーー
いつか必ず誰かが都合よくお父さんの部屋を片付けてくれます様に……あっ! メイドのヴぁっちゃん以外がいいな、だってお父さんの部屋、エロ本だらけではずかしんだもんっ、と言う訳でこの紙を読んでる君っ代わりに掃除しといてねぇ。
PS
埃いっぱいだろうからマスクして掃除するんだぞっ。
ーーーーーーーーーーーー
この字と、人をイラつかせる文章……これを書いた奴は1人しか思い付かん。
「あの糞親父の通りにわらわが都合よく掃除したと言う訳か……」
そう、あの糞親父じゃ……くはははっ本当にあれじゃな……腹がたって仕方無いのじゃ!
「どしたの、震えてるよ?」
アヤネにそんな事を言われた、震えか……くふふっこれは怒りで震えていると言う奴じゃな。
「くふっくふふ……会ったらぶん殴ると思ったが……それはもう止めじゃ」
身体を払いながら立ち上がり拳をポキポキっと鳴らす……確か紙にはこう書かれておったのぅ、誰か都合よく掃除してくれないか……と。
「ならば掃除してやろうじゃないか……」
わらわは身体の中で魔力を貯める。
「この部屋を跡形も無く掃除してやるのじゃぁぁぁ!」
どす黒いオーラを解き放ち決心するわらわ、くふふふ……手紙には掃除してくれと書いていたんじゃ、文句は言われんじゃろう。
「破壊する魔法……今解き放つ!」
「何するか分かんないけど……それ半分だけにしてね、今勝負中だよ?」
そう言った後アヤネは自分が掃除していた所へ歩いて行った。
ふっそうじゃったな……ならば威力は押さえ半分だけ掃除してやる。
「えっちな本もろとも消し飛べぇぇぇ!」
カッーー
乾いた音が鳴り響くと同時に黒い粉が部屋半分に飛び散る。
その3秒後、シュボンッーー
と音を立てて部屋半分を消し飛ばした、まるで家事が起きた様に周りが黒ずんでさらさらっと砂になっていくのじゃ。
「おぉ……きれーになった」
そう部屋はある意味綺麗になった、床が消し飛び下の階が見え、ぽっかり空いた天井からは上の階のベットが見える。
わらわは宙に浮いてその様子を見る、でぇ……はぁ……でぇ……はぁ……くふふっやってやったのじゃ。
「だまぁみろ糞親父……」
「凄い……流石魔王」
ぱちぱちと拍手するアヤネ、すると何故か心が落ち着いて行く。
先程のド派手な魔法を使ったからじゃろうな……気持ちがスッとしたのじゃ、そして段々冷静になっていく……そしたら部屋の惨状を見て冷静になっていく。
「……やっやってしまったのじゃ」
怒りに任せて魔法を使ってしまった、ヴァームの言い付けをまた破ってしまった。
あぁこれ確実にヴァームにお仕置きされてしまうのじゃ……。
「不味い……これは非常に不味いのじゃ」
冷や汗をたらしそう悟ったわらわはこの部屋から逃げ出した、遠くへ……なるべく遠くへわらわは逃げた……わらわの逃避行が今始まるのじゃ!
「くっ……全く終わる気配が無いのじゃ」
そんな愚痴をこぼしながら床を睨む……くっ、汚れなんぞこの世から無くなれば良いのじゃ!
「ふふんっふーんっふふんっ」
「まっまた鼻唄を歌っているのじゃ」
しかも割りと綺麗になっておる……料理は壊滅的じゃったのに! わらわの方はあんまり綺麗になっておらん……くっ急がねばならんな。
「ぬぅおりゃぁぁ!」
気合いを入れて掃除する速さを加速させるのじゃ! 迅速かつ丁寧にすればこの勝負勝てるのじゃ!
「むっ……本気を出してきたね」
アヤネの視線を感じる……わらわの本気を感じ取って何かを仕掛けてくるつもりじゃな?
「私も本気を出す……この意味分かる?」
アヤネが何か言っておるが無視じゃ無視、どうせ虚勢を張っているだけじゃ。
「普段の私はやる気を出さない……つまりこれは力を温存していると言う事……」
「……なっなんじゃと?」
と思ったら意味深な事を言ってきおった……アヤネの方を見ると箒をブンブン振り回して誇った顔をしておった。
「つまり私は 明日本気 状態から……今本気状態に切り替わったと言う事……」
……ん、んー? つっつまりあれか?えーと、今までが本気じゃなくて今から本気になると言う事かえ?
「刮目せよ……」
そう呟いた後アヤネは箒を床につけそれを一気に振り上げる! 埃が弧を描く様に綺麗?に飛び散る……なっ何じゃこれ……あいつ掃除と言う物を分かって無いんじゃないか?
「全力振清掃っ!!」
何か技名っぽいの叫びながら、れれれのれーって感じで箒を振り回しておるのぅ……ん、れれれのれー?わらわは何を言ってるんじゃろう……放っておいて掃除するかの。
「ふふっこれで床が綺麗になる……これで私の勝ち」
埃を周りに飛び散らせて何を言っているのやら……窓開けておこうかの、アヤネの性で部屋全体に埃が舞ってしまったし……。
ガチャーー
窓を開けると新鮮な空気がこの部屋に入って来たのじゃ、その影響でアヤネの周りの空気がふわって舞い上がる……。
「っ!」
それによって大量に埃を吸い込む……そんな事をしたら当然。
「げほっげほげほっ!」
むせかえる、ガチャンーーと箒を床に落として悶え苦しむ、ふっ馬鹿な奴め……この隙に綺麗にしてしまうのじゃ。
「……そう言えばクローデットの方はどうなっているんじゃろう」
床がばかり掃除していて確認を忘れていたが……よしっ1度中断して中を確認するよじゃ、恐らくじゃが服とかぐちゃぐちゃに押し込められているんじゃろうな、クローデットに近付き取っ手を掴んでガチャリーーと開けてみる、すると……。
「ぬっぬぁぁぁぁぁぁ!!」
ドサドサドサァァーー
大量の本がわらわに向かって雪崩れ込んできおった……その勢いに耐えきれず床に転んでしまい、本の雪崩に巻き込まれてしまった。
「くっ……本を何故クローデットに入れるんじゃあの糞親父め!」
ボコッーー
本をぶっ飛ばして上体を起こすわらわ……全く、一体何の本を…………こっこれは!?
「えっえっちな本……これ全部えっちな本じゃぁぁぁ!!」
顔を真っ赤にしてそこから抜け出すわらわ……あっあり得んじゃろうこれは……つっ妻がいると言うのにこの量は……色々と駄目じゃろう。
「……魔王のお父さんってエロいんだね」
「んなっ貴様!」
何時の間にか復活していたアヤネ……わらわの近くへやって来て本を1つ手に取る、そしてパラパラっとページを捲る……時おり「おぉ……」と呟いたりしている、わらわがいるのに堂々とえっちな本を読んでいるのじゃ……こやつ変な奴じゃ!
「おっおいっ掃除しなくて良いのか!」
「んー……疲れた」
「疲れた!?」
なっなっ何じゃこやつ……あれだけのやる気をだしておいてもう疲れたのかえ?
「ふっ、ならば貴様がそうやって本を読んでいる間にわらわは……」
「あっ……なんだろこれ」
「話に割って入って来るでない!」
調子が狂うではないか……そんな意味を込めて睨んでやるがアヤネは何の事か分かっていない……何か腹立つのぅ。
「んー……ねぇ魔王、これなんて書いてるの?」
「ん、何じゃいきなり……」
ふとアヤネから古い1枚の紙を渡される、黄ばんだ紙……少し穴が空いておる、触りたく無いが何か書いているので気になった、なので手にとって読んで見る事にした。
「ふむふむ……ほぉなるほど」
そこには下手くそな文字でこうかかれていた。
ーーーーーーーーーーーー
いつか必ず誰かが都合よくお父さんの部屋を片付けてくれます様に……あっ! メイドのヴぁっちゃん以外がいいな、だってお父さんの部屋、エロ本だらけではずかしんだもんっ、と言う訳でこの紙を読んでる君っ代わりに掃除しといてねぇ。
PS
埃いっぱいだろうからマスクして掃除するんだぞっ。
ーーーーーーーーーーーー
この字と、人をイラつかせる文章……これを書いた奴は1人しか思い付かん。
「あの糞親父の通りにわらわが都合よく掃除したと言う訳か……」
そう、あの糞親父じゃ……くはははっ本当にあれじゃな……腹がたって仕方無いのじゃ!
「どしたの、震えてるよ?」
アヤネにそんな事を言われた、震えか……くふふっこれは怒りで震えていると言う奴じゃな。
「くふっくふふ……会ったらぶん殴ると思ったが……それはもう止めじゃ」
身体を払いながら立ち上がり拳をポキポキっと鳴らす……確か紙にはこう書かれておったのぅ、誰か都合よく掃除してくれないか……と。
「ならば掃除してやろうじゃないか……」
わらわは身体の中で魔力を貯める。
「この部屋を跡形も無く掃除してやるのじゃぁぁぁ!」
どす黒いオーラを解き放ち決心するわらわ、くふふふ……手紙には掃除してくれと書いていたんじゃ、文句は言われんじゃろう。
「破壊する魔法……今解き放つ!」
「何するか分かんないけど……それ半分だけにしてね、今勝負中だよ?」
そう言った後アヤネは自分が掃除していた所へ歩いて行った。
ふっそうじゃったな……ならば威力は押さえ半分だけ掃除してやる。
「えっちな本もろとも消し飛べぇぇぇ!」
カッーー
乾いた音が鳴り響くと同時に黒い粉が部屋半分に飛び散る。
その3秒後、シュボンッーー
と音を立てて部屋半分を消し飛ばした、まるで家事が起きた様に周りが黒ずんでさらさらっと砂になっていくのじゃ。
「おぉ……きれーになった」
そう部屋はある意味綺麗になった、床が消し飛び下の階が見え、ぽっかり空いた天井からは上の階のベットが見える。
わらわは宙に浮いてその様子を見る、でぇ……はぁ……でぇ……はぁ……くふふっやってやったのじゃ。
「だまぁみろ糞親父……」
「凄い……流石魔王」
ぱちぱちと拍手するアヤネ、すると何故か心が落ち着いて行く。
先程のド派手な魔法を使ったからじゃろうな……気持ちがスッとしたのじゃ、そして段々冷静になっていく……そしたら部屋の惨状を見て冷静になっていく。
「……やっやってしまったのじゃ」
怒りに任せて魔法を使ってしまった、ヴァームの言い付けをまた破ってしまった。
あぁこれ確実にヴァームにお仕置きされてしまうのじゃ……。
「不味い……これは非常に不味いのじゃ」
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