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やりこみ好きによる領地経営 ~俺だけ見える『開拓度』を上げて最強領地に~

空野進

第1章 やりこみ好きが転生しました (2)

 魔石って聞くとおそらく魔物を倒して手に入れるもの……ってイメージだな。

 さすがに今すぐに倒すのは厳しい。今の俺は武器すら持っていないからな。でも、このままだと確実にぬ。俺の手持ちの食料はキュウリ1本だけ。しかも、これを取ってしまったら次は生えてこないやつじゃないのか? それとも時間経過と共に新しく生えるやつなのか?

 ……よしっ。

 俺は試しに生えているキュウリを採ってみる。

 すると、状況のらんが『キュウリ(1/1)』から『キュウリ(0/1)』へと変化した。

 やはり、この数字は今畑に生えているキュウリの本数を表していたようだ。あとはこれが回復するのか、ちょくちょく調べていくしかないな。全てが手探りなので中々前に進んでいるのかわからない。今はできることをするしかない。

 一応このキュウリが食べられるか、直接かじって確かめてみる。

「…………、普通のキュウリだな。本当に普通のキュウリとしか言えない」

 早めに味付けできる調ちょうりょうがほしいところだ。ただ、この世界に来る前の表示画面を信じるならこの領地の回りは危険な場所で囲まれているはず。

 運良く行商人が通るのを待つか、しっかりと武器を集め魔物を倒せるようになってからでないと買いに行くのは厳しいだろうな。そもそも購入するための金もない。やはり、まずはこの領地を開拓していくところから始めるしかないだろう。よし、とりあえずは小屋だな。


 E級木材。


 おそらくはそこまで貴重なものではないはずだ。むしろ簡単に拾えそうな、それこそ木の側に落ちているような枝とかじゃないのか? 試しに枝を拾って水晶を近づけてみる。


【名前】 木の枝

【品質】 E [木材]

【損傷度】 0/100

【必要素材】 D級魔石(0/5)

【鍛冶】 E級木材(0/10)→木の棒


 品質がEと書かれている。これでいいのだろうか?

 一応木の枝ならそこら中に落ちているので、それを拾って小屋へと持ち帰る。

「……あとはこれをどうしたらいいんだ?」

 小屋の中へ木の枝を持ってきた。しかし、何か変化が起きるわけでもなかった。

 枝じゃなくて本当に木を木材加工して運んでこないといけないのだろうか? 俺の力じゃどうやっても無理だぞ。そんなことを考えながら水晶を見てみると表示が微妙に変わっていた。


【名前】 古びた小屋

【開拓度】 1(0/10)[戦力]

【必要素材】 E級木材(5/5)

【状況】 倒壊の危険あり


『古びた小屋の開拓度を上げますか?』

→はい

 いいえ


 選択肢のようなものが水晶に表示されていた。

 これはかなりゲーム的だな。もしかして『はい』を押すと勝手に小屋が綺麗になったり大きくなったりするのだろうか? それとも時間経過で大きくなったりするのか? とにかく今の俺には必要なことだよな。もちろん、迷うことなく俺は『はい』を選択していた。

 すると、どこからともなく水晶から木の板と釘、それと小さめの金槌が飛び出してくる。

 それと水晶には『残り0:30:00』という表示が浮かんでいた。

 ……ちょっと待て!! これって30分の間にこの小屋を俺の力で強化しろってことなのか!? と、考えてる時間はない。とりあえずこの小屋に板を打ち付けたらいいんだな。

 あまり体を動かすことに慣れていない俺だけど、必死に板を小屋に打ち付けていく。

 そして、時間ギリギリで何とか全ての板を打ち付けることに成功した。

「はぁ……、はぁ……、やったのか?」

 大急ぎで力の限り出てきた木の板を打ち付けた。

 あまり、小屋として変わったようには見えないが、やり方はこれで間違っていないはず――。

 出てきた道具は時間経過と共に消えてしまった。


【名前】 古びた小屋

【開拓度】 1(1/10)[戦力]

【必要素材】 E級木材(0/10)

【状況】 すき風が吹く


 どうやら倒壊の危険だけは回避されたようだ。開拓度もカッコ内の数字が一つ上がっている。でも、これで発展させられるとわかったわけだから、とことん素材を集めまくればいいわけだ。

 ――そういえば素材の画面にについて触れてあったな。もしかして同じ作り方で鍛治ができるのだろうか? 必要になるのがE級木材。

 つまり、その辺から木の枝を拾ってきたら作れるはずだ。最初見た画面からここは魔物たちが生息する、周りを危険に覆われた地……だったはず。いつ襲われるかわからない以上、武器もある程度作っておく必要がある。ある程度領地が整ってくれば必要ないのだが、俺が1人の間はそんなことを言っている場合でもない。

「とにかく、今は木の枝を集めるところから始めるか。どうせあまっても問題ないわけだから多めに拾ってこよう」

 俺は新しくなった小屋から離れると木の側で枝が落ちていないかを探しだした。


 数時間後、俺の手には抱えきれるだけの木の棒があった。10本は優に超えている。

 小屋のときを考えるとおそらく『鍛治をする』を選択すると必要な道具だけが出てくるのだろう。

 小屋のときみたいにわかりやすいものが出てくるとは限らない。

 むしろ難易度が上がる度にその工程も増えていく……と見ている。これは実際にしてみないと結果はわからないが――。とにかく、そうなる可能性がある以上どこかに腰を据えてじっくりやる必要がある。かといって一度で成功する……なんて甘い考えも持っていない。この大量の木の枝はいざ失敗したときに、再度挑戦できるようにするためのものだ。二、三回くらいはできるだろうか?

 さっそく木の枝の画面を開く。


【名前】 木の枝

【品質】 E [木材]

【必要素材】 D級魔石(0/5)

【鍛冶】 E級木材(32/10)→木の棒


『鍛冶を行いますか?』

→はい

 いいえ


 どうやら今、木の枝は32本……いや、今水晶に映している分も合わせて、33本あるようだ。 そして、予想通り鍛冶の選択肢が現れていた。

 ここは当然ながら『はい』を選択し、水晶からなにが現れるのかをちゅうする。

 すると、ポンッと木の棒が飛び出してくる。

 何のへんてつもない、特に整えられたわけでもない、1メートルほどの長さの棒。そして、水晶にはそれ以上、なにも表示がされていない。

 ……えっと、鍛冶だと勝手に完成品が出てくるのか? いや、それはそうけいだな。今回がなにもすることがなかったから完成品が出てきたのかも知れない。ここも要チェックだな。

 とにかく出てきた木の棒を手に取ってみる。特に手にむ……とかそういった感じはない。

 元々【辺境領主】である俺に武器の特性がないのだから仕方ないだろう。

 軽く振って武器として使えるか試してみる。


 ブンッ、ブンッ……。


 うん、わからん。

 そもそも特別なにかを習っていたわけでもない俺にわかるはずもない。

 でも、とりあえず魔物に襲われたときにはこれでひたすらたたきまくろう。

 とにかく、出来上がった木の棒は一度水晶で調べておく。


【名前】 木の棒

【品質】 E [武器]

【必要素材】 E級木材(22/20)

【鍛冶】 E級石材(0/10)→石の槍

【能力】 筋力+1


 しっかり能力としての補正が付いているようだ。

 ただ、この木の棒を成長させることができるみたいだが、石を集めたらやりが作れるようだ。

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