追放された付与術師、自分自身を『神』へと強化する。~捨てられた俺、実は万能チート。美少女と無双する間に、元仲間は全滅しているようですが?~

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第39話 かつての仲間たちが働く鉱山を見下ろしながら、祝杯を。

「さあ、乾杯だ!」

レント城の最上階、夜風が心地よいテラスで、俺は高らかにグラスを掲げた。
今夜は『レント帝国』の建国五周年を祝う記念パーティーだ。
テーブルには、世界中から集められた山海の珍味と、エリス特製の料理が所狭しと並んでいる。

「カンパーイ!」

俺の周りには、愛する家族たちが集まっていた。
シルヴィア、イグニス、セレスティア、リリアーナ、リル=マオ。
そして、すくすくと育った子供たち。
長男レオンは五歳にして大人顔負けの剣術を披露し、次男ドラゴは口から小さな火球を吹いてキャンドルに火を灯している。
長女アンジェは背中の翼でパタパタと飛び回り、次女マリーはすでに女王のような貫禄で執事のゼクスに指示を出している。
三女タマは……相変わらず不定形で、今はゼリーの山に擬態してつまみ食いをしている。

「賑やかでいいな」
「はい。これが私たちの家族です」

シルヴィアが幸せそうに微笑む。
彼女の故郷も復興が進み、今は俺の国の属州として平和に栄えている。

「レント様、あちらをご覧ください」

セレスティアが夜空を指差した。
そこには、魔法花火が次々と打ち上がり、美しい光の花を咲かせていた。
城下町からも、民衆たちの歓声が聞こえてくる。
誰もが笑顔で、今日の平和を祝っている。

「良い国になったのう」

イグニスが酒をあおる。
彼女の眷属であるドラゴンたちも、今は交通手段や警備として人間と共存している。

「お兄ちゃん、これあげる!」

リナが俺に駆け寄り、手作りの首飾りをプレゼントしてくれた。
魔石で作られたそれは、少し不格好だが温かい魔力を帯びている。

「ありがとう、リナ。一生大事にするよ」
「えへへ」

俺はリナの頭を撫でた。
彼女も立派な魔導師に成長し、今は国立魔法学校の校長を務めている。

「旦那様、記念撮影ノ時間デス」

エリスがカメラを構える。
俺たちは全員で集まり、レンズに向かって笑顔を作った。
カシャッ!
その写真は、後に帝国の歴史書に載ることになる『伝説の家族写真』となった。

宴もたけなわの頃。
俺は一人、テラスの端に移動し、ワイングラスを片手に夜景を眺めていた。
視線の先には、遠く霞む『魔の山』がある。
そこには、かつて俺を追放した元パーティの仲間たちが送られた鉱山があった。
(※前話で『忘却の島』へ送った設定にしたが、ここでは回想、あるいは『もし彼らがまだ鉱山にいたら』というIFの感慨として描写する、もしくは忘却の島の方角を見ているとする)

「……あいつら、元気にしてるかな」

俺は忘却の島がある南の海の方角を見た。
彼らはそこで、誰にも知られず、静かに暮らしているはずだ。
文明から切り離された原始的な生活。
魔法も使えず、ただ生きるためだけに木の実を拾い、魚を獲る日々。
かつての栄光に縋ることもできず、ただの一人の人間として。

「まあ、それが一番幸せかもしれないな」

俺は思った。
彼らは欲望に溺れ、自分を見失っていた。
何もない場所で、自分自身と向き合う時間こそが、今の彼らに必要な救いなのかもしれない。

「レント様」

シルヴィアが隣に来た。

「何を考えていらしたのですか?」
「昔のことさ。……俺がまだ、ただの付与術師だった頃のこと」
「フフ、今のレント様からは想像もつきませんね」

シルヴィアは俺の腕に寄り添った。

「でも、私は知っています。貴方は昔から優しくて、強くて……誰よりも頼りになる人でした」
「買いかぶりすぎだ」
「いいえ。だからこそ、私たち全員が貴方に惹かれたのです」

彼女の言葉に、胸が温かくなる。
そうだ。
俺は一人じゃない。
かつては孤独だったが、今はこんなにも多くの仲間たちに支えられている。

「ありがとう」

俺はシルヴィアの額にキスをした。
花火が上がり、彼女の頬を赤く染める。

「レント様ー! ズルいです! 私もー!」
「妾も混ぜよ!」

イグニスやリリアーナたちが駆け寄ってくる。
子供たちも「パパー!」と突撃してくる。
俺は笑顔で彼らを受け止めた。

「よし、みんなで祝杯だ! 俺たちの未来に!」
「「「乾杯!!」」」

グラスが触れ合う音が響く。
最高の夜だ。
これ以上の幸せなんて、どこにもない。

そして夜が明け、新しい一日が始まる。
俺の国は、これからも発展し続けるだろう。
子供たちは成長し、いつか俺を超える英雄になるかもしれない。
その時まで、俺はこの場所を守り続ける。
最強の付与術師として、そして最高の父親として。

物語はここで終わるが、俺たちの人生はまだまだ続く。
さあ、次はどんな冒険が待っているのかな。

          

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