追放された付与術師、自分自身を『神』へと強化する。~捨てられた俺、実は万能チート。美少女と無双する間に、元仲間は全滅しているようですが?~

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第33話 国王「娘を貰ってくれ」。王女もハーレム入り確定。

元パーティの四人が『終身犯罪奴隷』として歴史の闇に消えてから、数日が経過した。
王都での晒し者イベントは、民衆にとって最高のスキャンダルであり、同時に「英雄レントに逆らうとこうなる」という強烈なプロパガンダとなった。
おかげで、俺の城下町への移住希望者はさらに倍増し、公爵たちのような不届きな輩も完全に沈黙した。
まさに一石二鳥ならぬ、一石無限鳥だ。

「平和になったな」

俺は城のバルコニーで、朝の光を浴びながら呟いた。
眼下には、活気に満ちた城下町が広がっている。
リナとタイタンが作った農地は豊作で、ゼクスのアンデッド部隊が収穫作業に勤しんでいる。
シルヴィアの警備隊が巡回し、子供たちが笑顔で手を振っている。
理想的な国家の姿だ。

「レント様、お茶が入りましたわ」

セレスティアが湯気の立つカップを持ってきた。
彼女の笑顔は、出会った頃の怯えが嘘のように明るい。

「ありがとう。……ん? なんか甘い匂いがするな」
「はい。特製の『愛妻ハーブティー』です。私の魔力を少し混ぜてみました」
「(それ、惚れ薬的な効果はないよな?)」

俺は少し警戒しつつも、一口飲んだ。
美味い。体が芯から温まる。
やはり天使の魔力は最高級のスパイスだ。

そこへ、エリスが通信機を持って現れた。

「旦那様、王城カラ緊急連絡デス。国王陛下カラ『至急会いたい』トノコト」
「またか? 魔王軍も帝国も片付いたのに、何の用だ」

俺は首を傾げたが、無視するわけにもいかない。
特級英雄兼勇者としての立場があるからな。

「わかった。転移で行く」

俺はセレスティアと、護衛のシルヴィアを連れて王城へ向かった。



王城、謁見の間。
アラルド国王は、以前よりも少し老け込んだように見えた。
度重なる国家の危機と、俺という規格外の存在への対応で、心労が絶えないのだろう。
同情するよ、おっさん。

「レント殿、よく来てくれた。……今日は、折り入って頼みがあるのだ」

国王は人払いをし、俺たちだけを残した。
その表情は真剣そのものだ。

「頼み? またどこかの国が攻めてきたのか?」
「いや、違う。……実は、我が国の王位継承問題についてだ」
「王位継承?」

俺は眉をひそめた。
そんな政治的な話、冒険者の俺には関係ないはずだが。

「単刀直入に言おう。レント殿、我が娘――第一王女リリアーナを、妻に迎えてほしい」

「……ぶふっ!」

俺は茶を吹き出しそうになった。
シルヴィアも目を丸くし、セレスティアは「ライバル追加ですか!?」と小声で叫んだ。

「王女を妻に? 正気か?」
「大真面目だ。……レント殿、貴殿はすでに『国』を持っているも同然だ。あの城下町の発展ぶり、そして貴殿の圧倒的な武力と財力。民衆からの支持も、今や王家を凌ぐ勢いだ」

国王は苦笑した。

「正直に言えば、貴殿がその気になれば、明日にもこの国を乗っ取れるだろう。……いや、すでに実質的な支配者は貴殿かもしれない」
「買いかぶりすぎだ。俺は面倒なことは嫌いなんだよ」
「知っている。だからこそ、だ」

国王は身を乗り出した。

「貴殿を王家の縁戚として取り込むことで、国としての体面を保ちたいのだ。それに、リリアーナ自身も……貴殿のファンでな」
「ファン?」

国王が手を叩くと、玉座の裏から一人の少女がおずおずと現れた。
金髪碧眼、豪奢なドレスに身を包んだ美少女。
年齢は十六、七歳くらいか。
王女リリアーナだ。

「あ、あの……はじめまして、レント様……!」

リリアーナは顔を真っ赤にして、スカートをつまんでカーテシーをした。
その目はキラキラと輝いており、完全に「推し」を見るアイドルのファンの目だ。

「私、ずっとレント様の活躍を見ていました! ドラゴンを倒した時も、魔王城を破壊した時も、全部魔法の水晶で録画して、毎晩見返しています!」
「(ストーカー予備軍か?)」

俺は少し引いたが、彼女の純粋な好意は悪い気はしない。

「レント様のお側にいられるなら、側室でも、愛人でも、いえ、ペットでも構いません! どうか私を貰ってください!」
「王女がペット志願とか、国の品位に関わるぞ」

俺は頭を抱えた。
だが、国王の目は本気だ。
これは断れば国際問題(というか国内分裂)になりかねない。
それに、王女を娶れば、俺の独立国家も王国の後ろ盾を得て、より盤石になる。
政略結婚としては悪くない条件だ。

「……わかった。婚約という形なら受け入れよう」
「本当ですか!?」

リリアーナが飛び上がって喜ぶ。

「きゃあぁぁ! 夢みたい! レント様と婚約! 今すぐ日記に書かなくちゃ!」
「ただし、条件がある」

俺は釘を刺した。

「俺にはすでにシルヴィアやイグニス、セレスティアといったパートナーがいる。彼女たちと仲良くできるか?」
「はい! もちろんです! シルヴィアお姉様たちのことは尊敬しています! ハーレムの一員として、末席に加えていただけるだけで光栄です!」

なんというポジティブ思考。
王族のプライドとかないのか。
まあ、ある意味大物かもしれない。

「それと、俺の生活を邪魔しないこと。俺はスローライフがしたいんだ。王族の公務とか押し付けないでくれよ」
「善処しよう。リリアーナは貴殿の城へ嫁がせる。彼女の教育係も兼ねて、よろしく頼む」

国王は安堵のため息をついた。
厄介払い……もとい、最強の守護者を手に入れた安心感だろう。

こうして、俺のハーレムに王女リリアーナが加わった。
亡国の姫(シルヴィア)、竜王(イグニス)、天使(セレスティア)、そして一国の王女。
もはや、俺のパーティの肩書きだけで世界征服ができそうなメンツだ。



リリアーナを連れて城へ戻ると、予想通り大騒ぎになった。

「ええーっ! 王女様まで!?」
「レント様、モテすぎです……」

リナとエリスが呆れている。
だが、リリアーナの持ち前の明るさと、異常なまでのレント信者っぷりに、すぐにみんな打ち解けた。

「シルヴィアお姉様! 剣の稽古をつけてください!」
「イグニス様! その尻尾、触らせてもらってもいいですか?」
「セレスティア様! 翼の手入れ、手伝います!」

彼女は王女とは思えないフットワークの軽さで、城内の仕事を手伝い始めた。
意外と適応能力が高い。
これなら、うまくやっていけそうだ。

「さて、人が増えたことだし、城の拡張工事でもするか」

俺はテラスから城下町を見下ろした。
入植者は増える一方だ。
今の敷地では手狭になってきている。

「レント様、どうされるのですか?」
「土地を広げる。……付与術でな」

俺はニヤリと笑った。
普通の領主なら、隣の領地を買収したり、森を切り開いたりするだろう。
だが、俺のやり方は違う。
土地そのものを『強化』し、『拡張』するのだ。

「行くぞ、みんな。今日は大規模工事だ」

俺たちは城の外へ出た。
城壁の外側に広がる荒野。
かつて魔王軍との戦いで焼け野原になった場所だ。
ここを、緑豊かな楽園に変える。

「付与術・【大地浄化】! 【沃土化】! 【水脈生成】!」

俺が地面に手を触れると、荒れた大地が波打ち、黒い土が黄金色の肥沃な土壌へと変わっていく。
枯れ果てた川に清流が戻り、草木が一斉に芽吹く。

「すごい……! 砂漠がオアシスに……!」
「リリアーナ、驚くのはまだ早いぞ」

俺はさらに魔力を込めた。

「【空間拡張(スペース・エクスパンション)】!」

ズズズズズ……ッ!!

空間が歪む。
物理的な面積は変わっていないはずなのに、中の空間だけが数倍に広がっていく。
外から見れば十キロ四方の土地が、中に入れば百キロ四方の広さになっているのだ。
ダンジョンの階層構造を応用した、空間魔法の奥義だ。

「これで、いくら人が増えても大丈夫だ」
「レント様……貴方は本当に、神様なのですか?」

リリアーナが涙ぐんでいる。
まあ、やってることは天地創造に近いかもしれない。

「さあ、ここに新しい街を作るぞ。リナ、タイタン、出番だ!」
「はーい!」
「おう!」

俺たちの国作りは、ここからさらに加速していく。
王女を迎え入れ、領土を拡張し、盤石な体制を整えた俺たち。
だが、光が強ければ影も濃くなる。
俺たちの繁栄を妬む『最後の敵』が、海の向こうから迫っていた。

それは、かつて世界を支配していた『古代魔法文明』の遺産を操る、謎の武装商船団。
彼らの狙いは、俺の城の地下に眠る『あるモノ』だった。

          

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