どうか、いかないで。
あの子がまた、笑えるように。(中編)
____________________________________
「起きなさい!いつまで寝てるの!」
母の怒鳴り声で私は目を覚ました。
不思議だ。
いつも自然と目が覚めるのに。
「わあっ」
時計を見ると7時ちょうど。
遅刻ギリギリだ。
急いで身支度をし、ご飯を食べる。
いつものくせでついニュースを見ながらだ。
ただ、ニュースの記事に違和感を覚えた。
食パンを食べる手を止め、母に言う。
「なんか、同じような事故、前もなかった?このニュースも…同じところで事件が…」
ジンクス?
怖い、と思ったけれど、母は不思議そうな顔をする。
「え…?そんなの見た覚えないけど?初めてじゃない?ここは…」
「え…?」
「ほら、遅刻するんでしょ!早く食べちゃいなさい。」
母に押され、これ以上聞くことはできなかった。
家を出て、小走りで学校まで行く。
ああ、嫌だなあ。学校に行くの。
あの子のことが思い出される。
少し重い気持ちになりながら、15分ほど走って、ようやく学校につく。
…え?
靴箱に、彼女の姿があった。
とっても美しい、彼女の姿が。
え…え?え?待って
どういうこと?意味がよく…わからな…
あの子は生きてるの?
え、死んだじゃん。
…まさか幽霊?
それとも、私が…
そんなことを思いつつ、自分の靴箱を開ける。
まさか、願いがかなった?
時間が、戻った?
あの子は、、、
そんなふうに考えた、
その瞬間____見えてしまった。
彼女が靴箱からとりだしたのは、
土まみれの上履きだった。
「っ…」
絶望だった。
あのときと同じ、変わらない、何も変わってない。
ああああああああ…
あの子が…また…
どうしよう。
せっかくチャンスを貰ったんだ。
そうだ。未来は私に託されてる。
変わらなきゃ、変えなきゃ、未来を!!!
きっと私しか知らない、悲しい未来。
あんなのはもうだめなんだ。
私が変えるんだ。
あの子の… 人生を!!!!
勇気を振り絞って声を掛ける。
「あの…!!大丈夫??」
彼女は憂鬱そうに振り向く。そしてこちらを睨みつける。
「…何?」
その姿に圧倒されそうになるが、なんとか耐える。
「あ…いや…その、靴…汚れてるから…よかったら、洗うの手伝うよ…?」
「……今更何…?今度はどうやって騙すつもり?」
「えっ違…」
「何がちがうの?今更罪逃れしたいわけ?」
そりゃそうか。
当然だ。今まで何もしてこなかった人が、いきなり「助ける!」とか言い出したら、不審に思われるに違いない。
「か…貸して!」
彼女の上履きを借り、一生懸命に土を払う。
「これ、私ので良ければ、履いて!」
「は…?」
「っ…嫌ならいいから!」
そうして土を叩いた上履きは、だいぶきれいになった。
上履きを返すと、彼女は言った。
「なにがしたいの…?」
私も言う。
「…私、もう、いじめ見てるのなんか散々だから。」
「…そう、勝手にやっていれば」
彼女は冷たく言い放った。
やはり私のことが信用できないのだろうか。
教室に入って、黒板を見る。
今日は______3月4日。
やはり時間は戻っていた。
あの子は生きていた。
私は嬉しかった。
終業式まであと16日。
あの子が死ぬまで、
あと_________12日。
なんとしてでも、やり遂げる。
あの子はもう、死なせない。
__________________________________
私が千聖の味方になったことは、愛海たちにすぐバレた。
「おーい、早紀ー」
「あんたさあ、いじめられたいの?」
「ばかだねーあんなクソ女の味方だなんて、お前もクソじゃん」
「うわあ、きっしょ死ね」
「ねえ、いっそのことターゲットこいつにしない?」
「えーウケる。いいじゃん、裏切り者だしね。」
そういって蹴られる。殴られる。
でも私は怖くなかった。
「どっちにすんの?ねえ、早紀。ほら早く、いじめるかいじめられるか選びなよ。」
「うっ…」
お腹を強く蹴られる。
苦しい
痛い
でも私は屈しなかった。
ちゃんと、はっきりと言った。
「卑怯でみっともないやり方をするお前らと一緒にすんな!!!私はっっ…どんなことがあってもお前らの味方にはならないっっ…!!」
「はあ?!!こいつ…っ」
「いじめられたいんだ!!」
「きっしょ!」
「っ…」
「あ、先生!!来てください!!」
月華が突然叫ぶ。
先生というワードに驚いたのか、愛海たちは
「やべっ」
と言いながら立ち去る。
私は息を荒くしていた。
「…っ…はあっはあっ」
「大丈夫…?」
二人だけになった教室で、月華はは私を心配しているらしかった。
「先生、来てないじゃん」
私は確信を突いておく。
「…先生が来たって言ったら、みんないなくなるでしょ。だからちょうどいいよ。」
「あはは、うまいね。ありがとう」
「ねえ、どうして…いじめてればよかったのに。」
案の定、彼女は聞いてきた。
私の答えはひとつだった。
「私…夢を見たの。いや、夢じゃないかもしれない。時空が歪んでるみたいな感じ。」
「どんな?」
「いじめられてるきれいな女の子が誰にも助けを求められず、いじめっ子といっしょに亡くなる夢」
私のストーリーは夢として語った。
彼女にはそれ以上、言ってはいけないような気がしたからだ。
「え…」
「私があなたを、守るからね。お願い、もう、信用してとは言えないけれど。許してとも言えないけど、せめて私があなたを守る権利を頂戴。絶対に、守るからね。」
月華は泣いていた。
私はきっと千聖を守れる。
そう、確信していた。
「起きなさい!いつまで寝てるの!」
母の怒鳴り声で私は目を覚ました。
不思議だ。
いつも自然と目が覚めるのに。
「わあっ」
時計を見ると7時ちょうど。
遅刻ギリギリだ。
急いで身支度をし、ご飯を食べる。
いつものくせでついニュースを見ながらだ。
ただ、ニュースの記事に違和感を覚えた。
食パンを食べる手を止め、母に言う。
「なんか、同じような事故、前もなかった?このニュースも…同じところで事件が…」
ジンクス?
怖い、と思ったけれど、母は不思議そうな顔をする。
「え…?そんなの見た覚えないけど?初めてじゃない?ここは…」
「え…?」
「ほら、遅刻するんでしょ!早く食べちゃいなさい。」
母に押され、これ以上聞くことはできなかった。
家を出て、小走りで学校まで行く。
ああ、嫌だなあ。学校に行くの。
あの子のことが思い出される。
少し重い気持ちになりながら、15分ほど走って、ようやく学校につく。
…え?
靴箱に、彼女の姿があった。
とっても美しい、彼女の姿が。
え…え?え?待って
どういうこと?意味がよく…わからな…
あの子は生きてるの?
え、死んだじゃん。
…まさか幽霊?
それとも、私が…
そんなことを思いつつ、自分の靴箱を開ける。
まさか、願いがかなった?
時間が、戻った?
あの子は、、、
そんなふうに考えた、
その瞬間____見えてしまった。
彼女が靴箱からとりだしたのは、
土まみれの上履きだった。
「っ…」
絶望だった。
あのときと同じ、変わらない、何も変わってない。
ああああああああ…
あの子が…また…
どうしよう。
せっかくチャンスを貰ったんだ。
そうだ。未来は私に託されてる。
変わらなきゃ、変えなきゃ、未来を!!!
きっと私しか知らない、悲しい未来。
あんなのはもうだめなんだ。
私が変えるんだ。
あの子の… 人生を!!!!
勇気を振り絞って声を掛ける。
「あの…!!大丈夫??」
彼女は憂鬱そうに振り向く。そしてこちらを睨みつける。
「…何?」
その姿に圧倒されそうになるが、なんとか耐える。
「あ…いや…その、靴…汚れてるから…よかったら、洗うの手伝うよ…?」
「……今更何…?今度はどうやって騙すつもり?」
「えっ違…」
「何がちがうの?今更罪逃れしたいわけ?」
そりゃそうか。
当然だ。今まで何もしてこなかった人が、いきなり「助ける!」とか言い出したら、不審に思われるに違いない。
「か…貸して!」
彼女の上履きを借り、一生懸命に土を払う。
「これ、私ので良ければ、履いて!」
「は…?」
「っ…嫌ならいいから!」
そうして土を叩いた上履きは、だいぶきれいになった。
上履きを返すと、彼女は言った。
「なにがしたいの…?」
私も言う。
「…私、もう、いじめ見てるのなんか散々だから。」
「…そう、勝手にやっていれば」
彼女は冷たく言い放った。
やはり私のことが信用できないのだろうか。
教室に入って、黒板を見る。
今日は______3月4日。
やはり時間は戻っていた。
あの子は生きていた。
私は嬉しかった。
終業式まであと16日。
あの子が死ぬまで、
あと_________12日。
なんとしてでも、やり遂げる。
あの子はもう、死なせない。
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私が千聖の味方になったことは、愛海たちにすぐバレた。
「おーい、早紀ー」
「あんたさあ、いじめられたいの?」
「ばかだねーあんなクソ女の味方だなんて、お前もクソじゃん」
「うわあ、きっしょ死ね」
「ねえ、いっそのことターゲットこいつにしない?」
「えーウケる。いいじゃん、裏切り者だしね。」
そういって蹴られる。殴られる。
でも私は怖くなかった。
「どっちにすんの?ねえ、早紀。ほら早く、いじめるかいじめられるか選びなよ。」
「うっ…」
お腹を強く蹴られる。
苦しい
痛い
でも私は屈しなかった。
ちゃんと、はっきりと言った。
「卑怯でみっともないやり方をするお前らと一緒にすんな!!!私はっっ…どんなことがあってもお前らの味方にはならないっっ…!!」
「はあ?!!こいつ…っ」
「いじめられたいんだ!!」
「きっしょ!」
「っ…」
「あ、先生!!来てください!!」
月華が突然叫ぶ。
先生というワードに驚いたのか、愛海たちは
「やべっ」
と言いながら立ち去る。
私は息を荒くしていた。
「…っ…はあっはあっ」
「大丈夫…?」
二人だけになった教室で、月華はは私を心配しているらしかった。
「先生、来てないじゃん」
私は確信を突いておく。
「…先生が来たって言ったら、みんないなくなるでしょ。だからちょうどいいよ。」
「あはは、うまいね。ありがとう」
「ねえ、どうして…いじめてればよかったのに。」
案の定、彼女は聞いてきた。
私の答えはひとつだった。
「私…夢を見たの。いや、夢じゃないかもしれない。時空が歪んでるみたいな感じ。」
「どんな?」
「いじめられてるきれいな女の子が誰にも助けを求められず、いじめっ子といっしょに亡くなる夢」
私のストーリーは夢として語った。
彼女にはそれ以上、言ってはいけないような気がしたからだ。
「え…」
「私があなたを、守るからね。お願い、もう、信用してとは言えないけれど。許してとも言えないけど、せめて私があなたを守る権利を頂戴。絶対に、守るからね。」
月華は泣いていた。
私はきっと千聖を守れる。
そう、確信していた。
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