クロス・アーチ
第5話 温かいパス
凍てついていた冬の地面から、小さな新芽が顔を出すように、少しずつだが、私の肘にも力が戻ってきているのを感じた。
窓の外では、まだ固い蕾だった桜が淡いピンク色に染まり始めていた。
「うん、経過は順調ですね。少しずつ痛みに注意しながら、練習してみてください。でも、ダッシュや肘に負担のかかる激しい動きは、まだ控えてください。」
通っている近所の整形外科の先生から明るい声で診察結果をもらった。
肘を怪我してからは、運動やボールに触ることは一度もしていない状況だったが、(…バスケ始めようかな…。)と少し頭をよぎった。
診察室から出る時、待合室で周りの人より体が大きかったからか、その男子が目に入った。
松葉杖を横に立てかけ、左足のスネにはサポーターを装着し、マンガ本を読みながら腰掛けていた。
見覚えのある顔だなと思うと、ピンと来るものがあり自然と声をかけていた。
「…え、ハヤトくん?ハヤトくんだよね?」
最後に会ったときから4年は経っていたこともあり、すぐにはわからなかったが、当時の面影は残っていた。
「…ん?…あ、ヒカリじゃん。」
「久しぶり、元気?…じゃないか、ここ病院だしね。」
「はは、足以外は元気だよ。」
サポーターを巻いた左足に目配せしてハヤトは言った。
これまでハヤトくんの近況はミズキちゃんから時折耳には入っていて、バスケの強豪校に進学していることは知っていた。
この病院に来ているのはきっとバスケをして怪我をしたのだろう。
ハヤトくんを久しぶりに見ると、ミニバスクラブで活躍している姿を思い出す。
その精悍な動きはかっこよく、かつてその動きをよく真似していた私も同時に思い出し、バスケへの意欲が微かに湧き上がった。
「…一緒に帰りたい。」
もっと話をしたいという気持ちから、小さい声ながらも思わず口に出ていた。
「…え、…あ、うん、いいよ。」
「じゃあ、ハヤトくんの診察終わるまで表で待ってるね。」
ハヤトくんは少しびっくりした表情を浮かべたが、快く返事をしてくれた。
私は会計を済ませ外に出た。日は暮れに向かっていたが、夕日は眩しくも日が当たる暖かさは心地よく感じた。
しばらくして病院から出てきたハヤトくんは、「お待たせ。」と声をかけてくれて、私たちは家の方へ歩き出した。
しばらく無言のまま横に並んで歩いていると、すれ違う大人や子供がチラチラと私たちを見るのを感じとった。
(これはカップルに見られているのか…?)
そう思うと、私の顔は外で日に当たっていた火照りとは違った熱さを感じた。
なんとかバスケの話をしたいなと思い、見慣れた近所の風景から、小さい頃にミズキちゃんと3人でバスケをしていた近所の公園がふと思い浮かんだ。
「小さい頃バスケしていた公園に寄っていかない?」
「あ、うん、いいよ。」
これが病院を出た後の第一声で、ハヤトくんは少し受け身に回ったような返事になっていた。
家とは少しはずれた方向にあり、寄り道する形で公園に着くと、(あれ?これデートっぽくなってないか…?)とよぎってしまい、本来話したいこととはどんどんかけ離れた思考になっていた。
「ミニバスのリングってこんなに低かったっけ?」
というハヤトくんの問いかけで、やっとバスケの方に意識が引っ張られた。
「……え、あ、うん、今となってはすごく低く感じるよね。」
意識があらぬ方向に飛んでいたわりに、自分なりには自然に返答できたと思った。
「これなら簡単にダンクできるな。」
松葉杖を近くの鉄棒に立てかけ、怪我をしていない右足だけで、ジャンプしリングをタッチしていた。
「足怪我してるんだから危ないよ!」
慌てて制止しようとしていたが、「大丈夫だよ。」とまた片足でジャンプしてリングをタッチしていた。
「足平気なの?」
「疲労骨折なんだって。少しバスケは休めって医者から言われた。…でもこんな時期に休んでられないよ。」
聞くと、高2のハヤトくんは、強豪校で2年生ながらもスタメンが取れそうだとのこと。
5月に始まるインターハイ予選に向けて、部活の練習以外でも自主練を激しく行っていたようで、足がいよいよ悲鳴を上げてしまったようだ。
「残念だねそれは…。」
「いや、ヒカリに比べたら全然。」
そして、ハヤトくんは私に振り向いて続けた。
「話はミズキから聞いていたよ。…辛いな。」
「…うん。」
「ミズキがよく言ってるよ、『早くヒカリちゃん復帰しないかな』『早く一緒にバスケしたい』って。」
ミズキちゃんの想いを聞くと、部活を無下に遠ざけていたことに胸が痛む。
「…うん。よく誘ってくれている。」
このまま私の話ばかりすると、心がもげそうだったから話題をハヤトくんに向けた。
「でもハヤトくんも辛いでしょ?インターハイ出れないかもしれないから…。」
ハヤトくんは少し真顔で考えた表情をして口に出した。
「…まぁしょうがないっしょ。」
その言葉を発するときは口角が上がっていた。しょうがないで片付けられる強さに感心した。
「それよりも、バッシュのキュッキュという音や、ボールをコートにはずませる音とか、リングに触れずにシュートか決まった時のネットがパツッっていう音とか、あれが聞けないだけでうずうずしちゃうんだよね。部屋にいても落ち着かないつうか……」
今までの会話と違いハヤトくんは饒舌になっていた。どれだけバスケが好きか伝わってくる。
しかし、私はその話を遮った。
「…私、バスケ続けようか迷ってるんだ。」
空気を悪くするようで、この言葉を発するのが億劫だったが、今の自分の気持ちを言わないと、ハヤトくんのペースに巻き込まれ自分に嘘をつきそうな気がした。
「え、なんで?バスケ楽しくなくなった?」
ハヤトくんはすぐに返してきた。
「…また前みたいに上手くバスケできるかわからないし…。今年はミズキちゃんと一緒に全国行けそうかもしれないのに…。」
話しているうちに怪我したことを思い出し、最後の方は喉の奥がつっかえたような感覚で話していた。
「ん?シュート打つだけでも楽しくないか?」
私の様子なんかお構いなしに、ハヤトくんは素直な気持ちをぶつけてきた。
小さい頃から過ごしていたこの公園にいるからか、バスケを始めた時の記憶がすぐに思い起こされた。
くる日もくる日もただリングにボールを通すことだけを考えて、ハヤトくんやミズキちゃんの真似をしながらシュートしていた。
今思うと、なんであんなに飽きずにずっと繰り返していたのだろうか。
「ここちょうどいいじゃん。」
ハヤトくんは怪我している左足を若干引きずりながら、持参しているボールが入ったバッグに向い、ボールを取り出した後、上半身だけでシュートをする。
上半身だけでも、力強さとしなやかさが伝わる。
放たれたボールはリングに吸い込まれ、ボールとネットが擦れたときのパツッという音が聞こえた。
この一連の所作が、小さい頃虜になっていたワンハンドシュートを打つハヤトくんの情景と重なり、同時に大きくドキンと胸を打つ振動を感じ、心拍が速くなる。
「この音がオレを甦らせる……ってね。」
近くに転がってきたボールを拾い2投目を放つ。
2投目はリングに嫌われ、ボールはあらぬ方向に弾んでいった。
「私が取りに行くよ。」と私が言うも、すぐさま「いいよ。」と返されたが、ハヤトくんは少し早ったせいか足がもつれ、膝と手をつき四つん這いになるように倒れてしまった。
「大丈夫!?」
私はすぐにしゃがみ、ハヤトくんの手を取り引き上げようとする。
20cm以上も背が高い男の人はさすがに重い。
足腰に力を込めて、なんとか引き上げることができた。
「ごめん、ありがとう。」
そう声をかけられるまでは必死になっていたからか気にならなかったが、事を達成するとハヤトくんの手から肌の厚みや温もりを感じとり、さらに心拍が上がったように感じた。
そして、ハヤトくんがスッと手を引いたときには名残惜しさを感じた。
「わ、私も走る練習になるから、私がボール拾うね。また怪我して転ぶと危ないから…。」
ドキドキしていることがバレたくない気持ちで少し速めに走ってボールを取りに行き、左手でパスをした。
「次はヒカリがシュートしてみてよ、左でいいから。」
ハヤトくんは私が左手でも取れるように優しく正確にパスを返した。
「え、…いやぁ、入らないよ…。」
「いいから、いいから。」
言われるがままに、ぎこちない左手でボールがリングに届くよう強めにシュートした。
それが仇となったのか、リングからは大きく外れ、あらぬ方向に飛んでいった。
「ちがうよ。こうするんだよ。」
ハヤトくんは拾ったボールを右手でシュートし、リングに沈めた。
小さい頃と同じような口ぶりで言うが、シュートするときの研ぎ澄まされた姿はかっこよかった。
「わかってるよ!左でさせるからでしょー!」
ムキになりつつも、笑い声も混じらせながらすぐさま返した。
私の顔は笑顔ではあるが、込み上げてくるものがあり、口は歪み、目頭が熱くなっていた。
しばらくシュートを打つ姿を眺めながら、暗くなるまで続け、そして家まで送ってもらった。
家に帰ると脇目も振らず小走りで自分の部屋に入った。
部屋に転がっていたバスケットボールの前に膝をつき、両手で大事なものを扱うように触ってみる。
ボールの皮の質感を感じ取ると、手から電流のようなものが背中を通り、頭の天辺までかけめぐりゾクゾクした。
窓の外では、まだ固い蕾だった桜が淡いピンク色に染まり始めていた。
「うん、経過は順調ですね。少しずつ痛みに注意しながら、練習してみてください。でも、ダッシュや肘に負担のかかる激しい動きは、まだ控えてください。」
通っている近所の整形外科の先生から明るい声で診察結果をもらった。
肘を怪我してからは、運動やボールに触ることは一度もしていない状況だったが、(…バスケ始めようかな…。)と少し頭をよぎった。
診察室から出る時、待合室で周りの人より体が大きかったからか、その男子が目に入った。
松葉杖を横に立てかけ、左足のスネにはサポーターを装着し、マンガ本を読みながら腰掛けていた。
見覚えのある顔だなと思うと、ピンと来るものがあり自然と声をかけていた。
「…え、ハヤトくん?ハヤトくんだよね?」
最後に会ったときから4年は経っていたこともあり、すぐにはわからなかったが、当時の面影は残っていた。
「…ん?…あ、ヒカリじゃん。」
「久しぶり、元気?…じゃないか、ここ病院だしね。」
「はは、足以外は元気だよ。」
サポーターを巻いた左足に目配せしてハヤトは言った。
これまでハヤトくんの近況はミズキちゃんから時折耳には入っていて、バスケの強豪校に進学していることは知っていた。
この病院に来ているのはきっとバスケをして怪我をしたのだろう。
ハヤトくんを久しぶりに見ると、ミニバスクラブで活躍している姿を思い出す。
その精悍な動きはかっこよく、かつてその動きをよく真似していた私も同時に思い出し、バスケへの意欲が微かに湧き上がった。
「…一緒に帰りたい。」
もっと話をしたいという気持ちから、小さい声ながらも思わず口に出ていた。
「…え、…あ、うん、いいよ。」
「じゃあ、ハヤトくんの診察終わるまで表で待ってるね。」
ハヤトくんは少しびっくりした表情を浮かべたが、快く返事をしてくれた。
私は会計を済ませ外に出た。日は暮れに向かっていたが、夕日は眩しくも日が当たる暖かさは心地よく感じた。
しばらくして病院から出てきたハヤトくんは、「お待たせ。」と声をかけてくれて、私たちは家の方へ歩き出した。
しばらく無言のまま横に並んで歩いていると、すれ違う大人や子供がチラチラと私たちを見るのを感じとった。
(これはカップルに見られているのか…?)
そう思うと、私の顔は外で日に当たっていた火照りとは違った熱さを感じた。
なんとかバスケの話をしたいなと思い、見慣れた近所の風景から、小さい頃にミズキちゃんと3人でバスケをしていた近所の公園がふと思い浮かんだ。
「小さい頃バスケしていた公園に寄っていかない?」
「あ、うん、いいよ。」
これが病院を出た後の第一声で、ハヤトくんは少し受け身に回ったような返事になっていた。
家とは少しはずれた方向にあり、寄り道する形で公園に着くと、(あれ?これデートっぽくなってないか…?)とよぎってしまい、本来話したいこととはどんどんかけ離れた思考になっていた。
「ミニバスのリングってこんなに低かったっけ?」
というハヤトくんの問いかけで、やっとバスケの方に意識が引っ張られた。
「……え、あ、うん、今となってはすごく低く感じるよね。」
意識があらぬ方向に飛んでいたわりに、自分なりには自然に返答できたと思った。
「これなら簡単にダンクできるな。」
松葉杖を近くの鉄棒に立てかけ、怪我をしていない右足だけで、ジャンプしリングをタッチしていた。
「足怪我してるんだから危ないよ!」
慌てて制止しようとしていたが、「大丈夫だよ。」とまた片足でジャンプしてリングをタッチしていた。
「足平気なの?」
「疲労骨折なんだって。少しバスケは休めって医者から言われた。…でもこんな時期に休んでられないよ。」
聞くと、高2のハヤトくんは、強豪校で2年生ながらもスタメンが取れそうだとのこと。
5月に始まるインターハイ予選に向けて、部活の練習以外でも自主練を激しく行っていたようで、足がいよいよ悲鳴を上げてしまったようだ。
「残念だねそれは…。」
「いや、ヒカリに比べたら全然。」
そして、ハヤトくんは私に振り向いて続けた。
「話はミズキから聞いていたよ。…辛いな。」
「…うん。」
「ミズキがよく言ってるよ、『早くヒカリちゃん復帰しないかな』『早く一緒にバスケしたい』って。」
ミズキちゃんの想いを聞くと、部活を無下に遠ざけていたことに胸が痛む。
「…うん。よく誘ってくれている。」
このまま私の話ばかりすると、心がもげそうだったから話題をハヤトくんに向けた。
「でもハヤトくんも辛いでしょ?インターハイ出れないかもしれないから…。」
ハヤトくんは少し真顔で考えた表情をして口に出した。
「…まぁしょうがないっしょ。」
その言葉を発するときは口角が上がっていた。しょうがないで片付けられる強さに感心した。
「それよりも、バッシュのキュッキュという音や、ボールをコートにはずませる音とか、リングに触れずにシュートか決まった時のネットがパツッっていう音とか、あれが聞けないだけでうずうずしちゃうんだよね。部屋にいても落ち着かないつうか……」
今までの会話と違いハヤトくんは饒舌になっていた。どれだけバスケが好きか伝わってくる。
しかし、私はその話を遮った。
「…私、バスケ続けようか迷ってるんだ。」
空気を悪くするようで、この言葉を発するのが億劫だったが、今の自分の気持ちを言わないと、ハヤトくんのペースに巻き込まれ自分に嘘をつきそうな気がした。
「え、なんで?バスケ楽しくなくなった?」
ハヤトくんはすぐに返してきた。
「…また前みたいに上手くバスケできるかわからないし…。今年はミズキちゃんと一緒に全国行けそうかもしれないのに…。」
話しているうちに怪我したことを思い出し、最後の方は喉の奥がつっかえたような感覚で話していた。
「ん?シュート打つだけでも楽しくないか?」
私の様子なんかお構いなしに、ハヤトくんは素直な気持ちをぶつけてきた。
小さい頃から過ごしていたこの公園にいるからか、バスケを始めた時の記憶がすぐに思い起こされた。
くる日もくる日もただリングにボールを通すことだけを考えて、ハヤトくんやミズキちゃんの真似をしながらシュートしていた。
今思うと、なんであんなに飽きずにずっと繰り返していたのだろうか。
「ここちょうどいいじゃん。」
ハヤトくんは怪我している左足を若干引きずりながら、持参しているボールが入ったバッグに向い、ボールを取り出した後、上半身だけでシュートをする。
上半身だけでも、力強さとしなやかさが伝わる。
放たれたボールはリングに吸い込まれ、ボールとネットが擦れたときのパツッという音が聞こえた。
この一連の所作が、小さい頃虜になっていたワンハンドシュートを打つハヤトくんの情景と重なり、同時に大きくドキンと胸を打つ振動を感じ、心拍が速くなる。
「この音がオレを甦らせる……ってね。」
近くに転がってきたボールを拾い2投目を放つ。
2投目はリングに嫌われ、ボールはあらぬ方向に弾んでいった。
「私が取りに行くよ。」と私が言うも、すぐさま「いいよ。」と返されたが、ハヤトくんは少し早ったせいか足がもつれ、膝と手をつき四つん這いになるように倒れてしまった。
「大丈夫!?」
私はすぐにしゃがみ、ハヤトくんの手を取り引き上げようとする。
20cm以上も背が高い男の人はさすがに重い。
足腰に力を込めて、なんとか引き上げることができた。
「ごめん、ありがとう。」
そう声をかけられるまでは必死になっていたからか気にならなかったが、事を達成するとハヤトくんの手から肌の厚みや温もりを感じとり、さらに心拍が上がったように感じた。
そして、ハヤトくんがスッと手を引いたときには名残惜しさを感じた。
「わ、私も走る練習になるから、私がボール拾うね。また怪我して転ぶと危ないから…。」
ドキドキしていることがバレたくない気持ちで少し速めに走ってボールを取りに行き、左手でパスをした。
「次はヒカリがシュートしてみてよ、左でいいから。」
ハヤトくんは私が左手でも取れるように優しく正確にパスを返した。
「え、…いやぁ、入らないよ…。」
「いいから、いいから。」
言われるがままに、ぎこちない左手でボールがリングに届くよう強めにシュートした。
それが仇となったのか、リングからは大きく外れ、あらぬ方向に飛んでいった。
「ちがうよ。こうするんだよ。」
ハヤトくんは拾ったボールを右手でシュートし、リングに沈めた。
小さい頃と同じような口ぶりで言うが、シュートするときの研ぎ澄まされた姿はかっこよかった。
「わかってるよ!左でさせるからでしょー!」
ムキになりつつも、笑い声も混じらせながらすぐさま返した。
私の顔は笑顔ではあるが、込み上げてくるものがあり、口は歪み、目頭が熱くなっていた。
しばらくシュートを打つ姿を眺めながら、暗くなるまで続け、そして家まで送ってもらった。
家に帰ると脇目も振らず小走りで自分の部屋に入った。
部屋に転がっていたバスケットボールの前に膝をつき、両手で大事なものを扱うように触ってみる。
ボールの皮の質感を感じ取ると、手から電流のようなものが背中を通り、頭の天辺までかけめぐりゾクゾクした。
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