送り人
第1話 第一歩
その日の空模様は青く澄み渡り、とても気持ちが良いものだった。この日、千葉賢人(ちばかなと)は高校に入学して、新たな一歩を踏み出そうとしていた。同じ中学から来たのは幼馴染の山野辺佑樹(やまのべゆうき)、そして小学校から一緒で、前から気になっている山崎凛(やまざきりん)。この二人だけ中学校から少し離れた地区の高校に進学した。その理由は、この学校の教育理念やその教育方法にあった。
賢人たちが進学した「私立櫻ヶ峰高校」全国でも数少ない「葬儀師」や「納棺師」などのいわゆる、葬式関係の仕事に就けるような学びをできる科がある。賢人達3人は、そのような仕事に就くためにこの学校に進学した。
「やっと、俺らの夢のための一歩が始まった…って感じか?」
佑樹が何とも言えない表情でそう言った。
「これからは誰にも馬鹿にされないで、一つの目標に向かってこの3人で頑張れるんだね。」
賢人が二人の肩に腕を回しながら、少し重くなった空気を軽くさせようとわざと明るい声で言った。
この3人が葬式関係の職に就きたい、と言っていたのは中学からだった。しかし、その想いをほかの人に話しても笑いものにされるだけだった。そのせいで3人はクラスで少し浮かれた存在となってしまった。しかし、カウンセラーの先生だけはしっかりと賢人たちの話を聞いてくれた。その先生が’生前’紹介してくれた高校がこの学校だ。
この3人は、ある共通点があった。それは、一番大切な人を自分が大きくなってから亡くしている、ということだ。そんなことなら誰しもあるだろうが、この3人はその時の心の傷が他人の数倍も大きかったであろう。なぜなら、それが父、または母を12から14歳の体は大きくなったものの心がまだ発達していないころだからである。また、祖父や祖母ではなく、父もしくは母を失ったこのころの年齢のこどもの気持ちが誰にわかるだろう?さらには中学の時に唯一の理解者であるスクールカウンセラーの先生がなくなっているのである。このようなことから3人は自分が失った気持ちを一番わかっているからこのような職に就きたいと思ったのだろう。
「クラスは賢人と凛が一緒のクラスで俺が一人か」
「少し悲しくなるけど昼飯とかはいっしょに食おうぜ」
「いいね!そしたらまた一緒に話せるし」
そんな他愛もない話が3人にはとても居心地が良かった。
「クラスメイトと仲良くなれるかな?」
「大丈夫だよ、凛なら。なんだったら俺っていう友達もいるしな。」
賢人が言う。
「そうだね」
凛が笑顔になって佑樹が賢人に近づいて耳打ちした。
「がんばれよ」
「まぁ、あいつの迷惑にならない程度には。」
賢人は、葬式関係の仕事に就くことを目指しながら凛の事も考える、と佑樹に言っていた。
この3人の夢の第一歩だった。
賢人たちが進学した「私立櫻ヶ峰高校」全国でも数少ない「葬儀師」や「納棺師」などのいわゆる、葬式関係の仕事に就けるような学びをできる科がある。賢人達3人は、そのような仕事に就くためにこの学校に進学した。
「やっと、俺らの夢のための一歩が始まった…って感じか?」
佑樹が何とも言えない表情でそう言った。
「これからは誰にも馬鹿にされないで、一つの目標に向かってこの3人で頑張れるんだね。」
賢人が二人の肩に腕を回しながら、少し重くなった空気を軽くさせようとわざと明るい声で言った。
この3人が葬式関係の職に就きたい、と言っていたのは中学からだった。しかし、その想いをほかの人に話しても笑いものにされるだけだった。そのせいで3人はクラスで少し浮かれた存在となってしまった。しかし、カウンセラーの先生だけはしっかりと賢人たちの話を聞いてくれた。その先生が’生前’紹介してくれた高校がこの学校だ。
この3人は、ある共通点があった。それは、一番大切な人を自分が大きくなってから亡くしている、ということだ。そんなことなら誰しもあるだろうが、この3人はその時の心の傷が他人の数倍も大きかったであろう。なぜなら、それが父、または母を12から14歳の体は大きくなったものの心がまだ発達していないころだからである。また、祖父や祖母ではなく、父もしくは母を失ったこのころの年齢のこどもの気持ちが誰にわかるだろう?さらには中学の時に唯一の理解者であるスクールカウンセラーの先生がなくなっているのである。このようなことから3人は自分が失った気持ちを一番わかっているからこのような職に就きたいと思ったのだろう。
「クラスは賢人と凛が一緒のクラスで俺が一人か」
「少し悲しくなるけど昼飯とかはいっしょに食おうぜ」
「いいね!そしたらまた一緒に話せるし」
そんな他愛もない話が3人にはとても居心地が良かった。
「クラスメイトと仲良くなれるかな?」
「大丈夫だよ、凛なら。なんだったら俺っていう友達もいるしな。」
賢人が言う。
「そうだね」
凛が笑顔になって佑樹が賢人に近づいて耳打ちした。
「がんばれよ」
「まぁ、あいつの迷惑にならない程度には。」
賢人は、葬式関係の仕事に就くことを目指しながら凛の事も考える、と佑樹に言っていた。
この3人の夢の第一歩だった。
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