選ばれた花嫁は蛇神の求愛を受ける

麻麻(あさあさ)

蛇神様

なんとも拍子抜けする話し方をするのであろう。

見た目は鋭い目を持ち、若いのに彼はお爺さんのような喋り方をする人みたいだ。

「とするとお前が件のわしの花嫁か」
急な質問に

「!?」は驚く。


「・・・あの、ありがとうございます。
助かりました。あの、あなたの花嫁と言うのは?」

そう聞くと彼は

「なんじゃ、何もジジイから聞いておらんのか?
お前さんも難儀じゃなあ。明け方早く奴が来て、嫁が来ると言われ興味本位で覗きに来たが本当に来おった。お主不憫だのう」 


「はあ?」
不憫と言われたが内容が上手く把握できない。

するとその人は私を軽々と抱き抱え神社まで続く階段を登った。

自然と男性の腕に抱かれて運ばれるのに照れていたがしっかりしなくては!

このまま鳥居まで私を運んでくれるのだろうか?

仲村様を知っていると彼は言っていた。

(という事は彼は蛇神様のお使いかしら?)


「あの、蛇神様ってどういうお方なのでしょう?私その方に嫁がなくてはいけなくてやはり蛇神というからにはさぞ大きい蛇なのでしょうか?」

彼ならば蛇神様について知ってるはずだ。
素直に聞いてみた。
すると何が面白いのか

「ぶはっ!くくく・・・」

と彼は堪えきれないのか笑い出してしまった。

「え?」

(私、何か変な事言ってしまった?)

動揺していると彼は顔を寄せ目を見て

「わしじゃよ」
と名乗りをあげた。

「わしが蛇神でお前の婿じゃ」


「!!?」

そう言われ私が驚いたのか察したような彼は
神社につくなり自身について教えてくれた。

「蛇神って一口にいってもでかいもんもおれば小さいのもいる。人型にもなれる。
お前はジジイに何を聞かされたんじゃ」

蛇神様は畳に私を座らせると蛇神とはを長く説教され仲村様の文句を言っていた。

「だって、蛇神様は祟り神だから食べられるとか言うから」

「全く持ってお前さんの勘違いじゃ」


「申し訳ございませんでした」

頭を下げて彼に謝る。

「まあ、しょうがない。言うても祟り神。
自身の力不足で災いが起きるから嫌われてもしょうがない。それにお前さん蛇は好きか?」


「どちらかというと苦手です」
お世話で好きと答えなければならないが本当に私は縄を思わせるあの姿がどうしても苦手だ。

正直に伝えると

「そうじゃろ」
どこか少し悲しげに彼はため息をついた。

(いけない!傷つけた)

上手い言葉かけようとするがなかなか出てこない。


それに彼は気づき

「かまわんよ」
と優しく諭す。

(違う、彼は・・、旦那様は悪くない!)

「旦那様は怖くないです!」

突然意見をしたから旦那様は驚きを見せたと思うと

何故か少し赤面して
「そうか」と頷いた。


「まあ、嫁といってもかたちだけじゃがな。
生まれながらそういったものだったんだよ。うちの親父達もそうじゃ。両方とも亡くなってしまって代替わりになったがわしは力不足らしい」


そう身の上を語ってくれた。


「まあ、辛気臭い話は終わりじゃ。
お前さん、酒は好きか?」

旦那様は盃に酒を注ぐと私に問う。


「はい」
「じゃあ一応夫婦酒じゃな」


一つの盃を2人で飲む。



その夜、さぁーと音をたてた雨が村に降り注いだ。
かそれはとても優しい雨に見えた。






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