消え残るアクアマリン

清水レモン

プロローグ

 受験が始まった。
 あっというまだな。
 でも長かった。
 もうすぐ終わる。
 もうすぐだ。そしたらもう…

 受験に挑み挑まされ、受け入れてあらがいもがきながら試される。
 おれはなにをつかむんだろう。いや、もうつかんでいるか。

 苛酷で熾烈なデッドヒートどっぷりつかって息も絶え絶えの領域にいるのに、外の街へ一歩出ればそこはもう別世界。きらびやかなイルミネーションと楽しそうな人々。

 おれは選ばれるのか。おれが選ぶのか。
 意識してなかったけど、心の支えがあったのかもしれない。
 宵闇が降りて真っ暗闇の世界で、いつまでも目の奥に青空が残り続けている。
本音を言えば、遊びたい怠けたいサボりたい。なにより親の言いなりなんてイヤだ。でも。
 「こんな自分も悪くない」だろう?

 騙し騙され騙されたふりして騙しにかかる。本当に欲しいものを手に入れるために。
 おれのなかの優先順位その第一位をこの手でつかみとる。
 さ、結果なら出るよ。すぐだすぐ。なあ、ほら。あっけないもんだよ!

コメント

  • 清水レモン

    【旭山リサさま】
    こめありがとうございます!ありがとうございますです!!
    題材は受験ですが恋愛とおなじく深~いところで命の根源につながるテーマとなっております。
    人生の節目ありますよね、ありましたね、それも幾度と…
    お読みいただいた方もれなくラッキーな星からのインスピレーションを得られますよう心から願いをかけておりますので、どうぞどうぞどうぞぜひ素敵な星のお導きをお楽しみくださいませ~!
    ありがとうございますっ!!!

    1
  • 旭山リサ

    「おれは選ばれるのか、おれが選ぶのか。」とてもハッとさせられる一文です。受験に限らず、人生の節目で、これと同じ感覚を何度も経験しました。

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