ほっとけないよ?
そんな感覚
「誰かが見ている。見られている。そんな感覚になっちゃうことってない?」
おれは質問した。
「他人の視線が気になる感じ?」
そう聞き返されて、
「まあそんな感じ。なんかチクッとした感覚になって、まわりを見てもとくに誰も」
いくつかの情景を思い浮かべながら話した。
「そういえば…なんだか急にムシズが走るというかゾワッときて身震いしてしまうことなら」
「へえ…?」
想像していた答えと違って、なにか別の。
恐怖というか危機感が込められているような。
「ええ。意味もなく怖くなるとき、あるわ。あるわよ?」
「悪意かな」
「どうかしら。どうかな。
背後に誰かの気配を感じて背筋あたりがゾワッとして、
…誰!?
みたいな。
知りたい確認したいでも怖い恐くてダメ! 振り返れないって感じで。
思わず早足になったことなら…あるかな」
「こわすぎだよ」
「そうなの? まあ、そうよね。実際あのときは怖かったし」
「でもそれは他人の気配とか視線だから、だよね」
「もちろんそうよ?」
「そっか」
「って、そういう話でしょ…聞いてきたのシュートのほうなんだし」
「うん」
おれは自分の説明不足を恥じた。質問が的確でなかったというべきか。
「おれの場合は」と話をはじめることにした。
ちょっとずれてしまったかもしれないが、
「実をいうと、自分に見られているような感覚なんだよ」
「自分に?」
「寒気は感じないけど妙に鋭い視線だな~って思うことがある」
「自分に監視されてる感じ? わからないけど」
「監視っていうよりも確認…されてるみたいな。なんて言ったらいいんだろ」
「行動をチェックされてる感じかしら?」
「かもしれない」
「ふうん」エリカは退屈そうに、でも少し興味を持ったような間合いで言った、
「そんなときシュートはどう感じてるの?
怖いわけじゃない、って言ったよね」
ああ。恐怖ではない。悪寒もしない。ただ、
「自分に見られているっていうのは、やっぱり変だと思うけど。
視線を感じてふと、なんて言うかその…」
おれは発言を躊躇した。
おれは質問した。
「他人の視線が気になる感じ?」
そう聞き返されて、
「まあそんな感じ。なんかチクッとした感覚になって、まわりを見てもとくに誰も」
いくつかの情景を思い浮かべながら話した。
「そういえば…なんだか急にムシズが走るというかゾワッときて身震いしてしまうことなら」
「へえ…?」
想像していた答えと違って、なにか別の。
恐怖というか危機感が込められているような。
「ええ。意味もなく怖くなるとき、あるわ。あるわよ?」
「悪意かな」
「どうかしら。どうかな。
背後に誰かの気配を感じて背筋あたりがゾワッとして、
…誰!?
みたいな。
知りたい確認したいでも怖い恐くてダメ! 振り返れないって感じで。
思わず早足になったことなら…あるかな」
「こわすぎだよ」
「そうなの? まあ、そうよね。実際あのときは怖かったし」
「でもそれは他人の気配とか視線だから、だよね」
「もちろんそうよ?」
「そっか」
「って、そういう話でしょ…聞いてきたのシュートのほうなんだし」
「うん」
おれは自分の説明不足を恥じた。質問が的確でなかったというべきか。
「おれの場合は」と話をはじめることにした。
ちょっとずれてしまったかもしれないが、
「実をいうと、自分に見られているような感覚なんだよ」
「自分に?」
「寒気は感じないけど妙に鋭い視線だな~って思うことがある」
「自分に監視されてる感じ? わからないけど」
「監視っていうよりも確認…されてるみたいな。なんて言ったらいいんだろ」
「行動をチェックされてる感じかしら?」
「かもしれない」
「ふうん」エリカは退屈そうに、でも少し興味を持ったような間合いで言った、
「そんなときシュートはどう感じてるの?
怖いわけじゃない、って言ったよね」
ああ。恐怖ではない。悪寒もしない。ただ、
「自分に見られているっていうのは、やっぱり変だと思うけど。
視線を感じてふと、なんて言うかその…」
おれは発言を躊躇した。
「学園」の人気作品
書籍化作品
-
-
361
-
-
17
-
-
58
-
-
4405
-
-
70813
-
-
140
-
-
140
-
-
127
-
-
44
コメント