キラキラ

空栖 彩琵

やっぱり

九瑠璃はアパートのある最寄り駅まで帰っていた。
結衣には今から帰る。なんて何も考えてない様な返事しかできなかった。。。
ご飯は作ってくれているらしい。
結衣も今日は帰るのが遅かったからと、高めの味付け肉を焼いたのと、味噌汁後冷蔵庫にある野菜でサラダにしたそうだ。
九瑠璃は味付け肉に若干の期待を込めつつ、でも結衣にどう話すか悩んでいた。
最近結衣も私に対して多くを注意する感じもなくなってきているが、身構えるものがある。
私は何も悪い事をやったつもりはない。
世間様ではストーカーみたいに言われるかもしれないけれど、結衣なら寄り添ってくれるかもしれない。
かもしれないにかける心になれず、また怒られた時に反省する気概にもなれず、アパートの前に立っていた。
今もまだ悩みながら昼に濡れた髪を整えるのを理由にして、アパートの鍵を開けるまで少しの間を作った。
ドアを開けると結衣は待ってましたと言わんばかりに立ち上がりこちらに向かってくる。
「九瑠璃遅すぎよ。連絡無いから心配したじゃない、、」
「ごめん。ごめん。」
こんな言葉しか出ない。私の顔をみてまた結衣が不安になっているのが分かる。
「とりあえずお風呂に入りなさい。どうやらまたお百度参り参りしてきたんでしょ?こんなに時間かけて、、」
「してきた。。やっぱりバレたか。。。」
「心あたりそれしかないじゃない!」
「それもそうか」
九瑠璃は少し笑って風呂場に入っていく。
風呂場で座り疲れた体をやっと伸ばす。
外でずっと座るのも疲れるものだなぁ、、なんて当たり前のことに思考を留めている自分を少し大人だと感じた。

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