呪いを解くには、セ×クスするしかありません?!

文野

手下分にプロポーズされました6

 午後一でオーディションを終え、自宅に帰ったのは午後の早い時間だった。朝4時に起きているために、もう夕暮れの気分だったが、まだ昼間だ。
 何だか得した気分。
 夕飯を作る余裕もあって、冷蔵庫にある材料で、おかずを三点ほど作った。ちゃんと検索してレシピ通りに作った。とてもおいしくできた。
 両親の寝ている間に仕事に出て、毎日、夕飯の支度をする。
 そんな生活は一週間目で、効果が出た。
 両親は上機嫌で萌に言ってきた。

「萌、えらいな。毎朝早くから仕事に出て」
「夕飯も作ってくれるなんて、ママ、助かるわ」

 確かに清掃員の仕事は、トイレ掃除とか給湯室の生ごみとか、いやなときもあるけど、時給は良いし、何より早朝から働くってだけで勤労感はすごい。
 天馬に報告すると、やはり天馬は萌の味方になって嬉しそうに聞いてくれた。

「私、清掃員の仕事はじめてよかった! これからも頑張る」
「うん、頑張れ」

 充実した一週間を終えて、週末にオーディションを受けて、手ごたえを感じた、翌月曜日。
 萌に事件が起きた。
 思いもよらない場所で思わぬ人と遭遇した。

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