一途な淫魔の執着愛

森本イチカ

二章、婚活パーティーは嫉妬の嵐

 ふわふわと真っ白な世界に産まれた時の男と女の姿。日和は知っている、この優しい温もりを。柔らかな唇は優しく日和の唇を甘く噛む。上唇を甘く噛み、下唇を吸うように喰いついてきた。


「柔らかいプリンみたいに甘くてプルプルだ」


 美味しい、美味しいと何度も日和の唇に喰いついてくるのは自称淫魔と名乗る洸夜だ。


「んぅ……」


 優しく喰べられている唇は熱く溶けて無くなりそう。


「日和はどこを舐めても甘い味がして、全身を舐め尽くしたくなるな」


「やあっ、はっ……んぁっ……」


「っはぁ……溢れ出てきて舐めきれねぇな」


 舐められ続けていたからか身体がもっと、もっとと洸夜を欲しがっている。腹の中から手がでてきそうだ。とにかく中を、うねる女の中を彼の指で、彼の熱い物で埋めてほしい。


「もう……欲しい……」


 枯れ始めた声を絞り出す。


 洸夜は満足げにクスリと笑い「本当夢の中は素直だな」と日和の耳に優しくて熱く艶めいた声を流し込み、指を日和の身体に這わせた。


「あぁぁっ、なんかへんっ……き、キちゃう……んぁああーーっ」


 溢れ、突然に爆ぜた。


 ピリつく肌に洸夜が乗りかかる。彼の四肢に行く手を阻まれた。


「俺の指でイッちゃうなんてさ、本当可愛すぎ」


 上から見下されジィっと見つめてくる瞳は雄の目だ。ギラついている。


「日和は俺のだから誰にも渡さない、一生俺でしかイケない身体にしてやるからな」


「え……あ、ああぁぁッ……はっ、はっ、ンあっ……」


「……くっ……日和の中はほんと気持ち良すぎてッ……はっ、はっ……」


 彼の苦しげな声。男の人のこんな快楽で切羽詰まった声を聞くなんて……まるで自分が女として認めてもらえているようで、苦しそうな声を聞くたびにドクンと心臓が大きく揺れ動く。


「あああっ、……っぁ、ダメェ、イクっ、いぃ……あぁんっ……」


「あ〜俺も、……ンんっ……ん……」


 全身に力がキュッと入り、足の先までも伸びた。瞬く間に身体からスーッと力が抜け、洸夜にそっと抱き寄せられる――



 カーテンの隙間から漏れ光る朝日。今までにないくらい鮮明な夢に日和はハッと飛び起きた。


「やっぱり本当なんだ……」


 真田洸夜は本当に淫魔なんだと。いままであやふやだった顔の表情が今日ハッキリと見えた。あの吸い込まれそうなブラウンの瞳、あの日社長室で抱かれた時のように甘く優しい声で日和、と名前を何度も何度も呼んでいた。


「ん……冷たい」


 脚の間に感じる違和感。まただ。夢で抱かれてショーツを濡らしている。淫魔なんて有り得ないと思っているのに心のどこかでは納得している自分がいた。


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