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落園
現代ドラマ

完結:8話

更新日:

落園

  • あらすじ

     天草ミキは医大生の頃、誘拐事件に遭遇した。未遂に終わったものの、被害者の女の子がずっと気になっていたミキは、外科医志望から精神科医を目指し、現在では駅ビルでクリニックを経営する精神科医となっていた。ミキは、毎朝家の近くの神社に寄るのが日課だった。神社の神主である富田はミキのクリニックの患者でもある。ある日、ミキは職員の海斗に知り合いを診てほしいと頼まれる。その人は十八年前にミキが助けた少女だった。香澄は美しい女性に成長していた。ある朝神社へ行くと黒猫がいた。そこには、香澄がいた。磁石のように香澄と引き合うミキ。香澄は私を誘拐してという。香澄を拾ったミキは、仕方なく自分の家に連れて帰るが、途方に暮れる。奇妙な縁から再会した二人は、はたまた奇妙な共同生活を送る。家での香澄は干物全開で、ミキは呆れつつも彼女の世話をする。香澄はミキが誘拐から救った後母親に捨てられ、養護施設で育っていた。その後普通養子縁組をした香澄は高校生まで里親と暮らしたものの、義母が事故で他界し環境は一変。義父に虐待を受けたのち、離縁されていた。ある日、ミキのクリニックにとある婦人が来院する。その人は、香澄の産みの母親だった。彼女を捨てたことを後悔し心を病んだ女性にミキは戸惑いながらもカウンセリングを済ませ帰宅すると、香澄は突然出ていくと言い出した。その日はクリスマスだった。翌日、香澄は本当に姿を消してしまう。そんな中、神社の神主である富田が自殺したことを知る。香澄の職場で女性に話を聞くと、香澄の義父が県庁に乗り込んだと知る。自分を守るために姿を消したと知ったミキは、香澄の面影を追いかけ、彼女を探し回る。けれど、見つからなかった。途方に暮れたミキが足を運んだのは、あの神社だった。神社には香澄がいた。今度こそミキは思いを伝える。人はお互いに、大切な人に会ってこようと言い合う。ミキは母の墓参りに行き、父の本心を知る。香澄は神社に海斗を呼び出すと、本音を伝えた。思いが通じ喜ぶ海斗を香澄は家に連れていく。そこには飾らない笑顔の香澄とミキがいたのだった。
     

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