モブキャラでも恋をするんだからね!2期「もうモブキャラと言わせない❣️」

めぐみ

第29章「愛佳?大丈夫なの?」

第29章「愛佳?大丈夫なの?」

前回のあらすじ

生徒会応援演説のハプニングで、すっかり
愛佳は落ち込み数日間、学園には登校して
なかった。
愛佳を心配して、詩織、聡美、春菜の
3人で愛佳の家に行くが、インターホン越し
で、愛佳は中々返事をしてくれない。
そこで詩織が愛佳から借りていた。
同人誌を母親が間違え捨てたと言う、嘘を
言ったことが途端、インターホンから返事が返って来た。
玄関のロックが解除された。
詩織は捨てたのは嘘だと言って、愛佳から
借りてた。
同人誌を返すけど、愛佳は大切していた。
同人誌を捨てたと言う嘘を着いて、玄関の
ドアロックを開けさせた。
詩織に対して、腹立たしくなり
今まで誰にも怒った態度や顔を見せた事が
無かった愛佳は不機嫌な対応をする。
詩織と険悪なムードになる。
後から駆け付けた茜先生の説得もあり
学園には行く事になったが。
そして生徒会会長当選日、愛佳は
まだ、詩織と仲直りはしてなかった。
ちゃんと謝らない詩織に対して、相当
怒っていた。
そんな中、聡美の当選を知らせる
同じクラスの男子、全員で職員室前の
掲示板へ向かう。
革命的な公約掲げた聡美が見事当選
その裏では愛佳の事件に同情した
票も数多くあったのを愛佳は知らない。
白川梨沙も敗北を認め生徒会会長就任演説
の後に新生徒会役員が発表されました。
でも、愛佳の小説スランプはまだ、続いて来た。

· · • • • ✤ • • • · ·

詩織
おはー!まなっち

愛佳
おはよう。

詩織
何浮かない顔して?

愛佳
別に・・・。

聡美
おはよう、まな!

愛佳
おはよう、さとちゃん。

聡美
どうしたの?
浮かない顔して?

詩織
また、今日は一段とご機嫌ナナメなご様子です。

聡美
あらま、

愛佳
別に普通だもね。

玲奈
おはよう。

三人がおはようの挨拶

玲奈
なになになに?
どうしての?

詩織
まなっちご機嫌ナナメ?

玲奈
(愛佳の顔に近づいて匂いを嗅ぐ玲奈)
甘い香り♡
それに混じりまなの匂いがする。

愛佳
れいちゃん辞めてよ。
そう言うのいくないよ!

詩織
玲奈は相変わらずの変態だね。

· · • • • ✤ • • • · ·
クラスのドアが開いて
春菜が駆け寄る。
· · • • • ✤ • • • · ·
春菜
まなみん
おはようございます。
(駆け寄って抱き着く春菜)

愛佳
キャー
はははるちゃんおはよう。

春菜
朝の挨拶のチュッ!して

聡美
何やってるのよ
朝から
それも学園内で!

春菜
はーぁ!
部外者は関係ないので
口を挟まないで下さいね。

玲奈
はるは、このクラスじゃないでしょう!

春菜
ちぃ姉 うざ!

愛佳
(困った顔する愛佳)
はるちゃん、風紀委員の深井さんに
見つかると大変だから
ねっ!

春菜
うう、分かりました。
それじゃー、部活でイチャイチャ
しましょう。

聡美
部活はイチャイチャする所では
ありませんよ!

愛佳
はるちゃん
自分のクラスへ戻らない。
始まっちゃうよ。

春菜
離れたくない!

· · • • • ✤ • • • · ·
そこに
美穂、百合、苺香達が
やってくる
三人がおはようの挨拶
愛佳達もおはようの挨拶をする。
· · • • • ✤ • • • · ·
詩織
それで、まなっち
そんなに元気がない訳を
教えなさい。

愛佳
(深くため息をする愛佳)
実は土曜日に・・・。
· · • • • ✤ • • • · ·
先週土曜日に出版社
愛佳の担当の
中里恵理《なかざと えり》
打ち合わせの話しをし始める。
· · • • • ✤ • • • · ·
出版社
中里恵理
(待ち合わせ場所のスタハ)
鹿島さん
ここよ。
(手を振る恵理)

愛佳
おはようございます。
ごめんなさい。
遅れてしまって!
(待ち合わせ時間より30分も遅れて来た愛佳)

恵理
いいのよ、待ってる間
仕事をしてたから。
気にしないで。

愛佳
ありがとうございます。

恵理
そうそう
どう小説の進み具合は?
少しだけでもいいから見せてくれないかな?

愛佳
はぃ
(愛佳はタブレットをカバンから出し書き出していた
次小説を開いて見せる。)

恵理
(渡されたタブレットから愛佳が書いてる小説を読み始める。そして)
なる程ね。
タイトル「言葉の色」良いタイトルだけど
これを書き上げるのは難しいんじゃないかな?
それよりも
異世界のファンタジーを書いて見ない?

愛佳
えっ!
異世界物ですか?

恵里
そうよ。
安定の異世界物ならそこそこ部数を伸ばせる
からね。

愛佳
でも、異世界物は書いた事がありまん。

恵里
だいたいこんな感じのを、鹿島さんが
書いてくれれば?
(恵里はノートパソコンからプロットを見せる。)

愛佳
これって?完全オリジナルじゃなくて
出版社と共作になりますよね。

恵里
鹿島さん
あのね。出版社と共作は何処でも
やってる事なの、小説は読まれての世界
だから、鹿島さんならきっと可愛い
異世界物が書けますよ。
それにね。現役JKでアイドル並みに
可愛い作家は今まで見た事ないから
小説界のアイドルとして売り出したの。

愛佳
(愛佳は暗くなり、少し考えた後)
わたしは表には出たくありません!
顔で小説を売り込むなんて、嫌です。
共作の事は少しお時間を下さい。

恵里
鹿島さん
何を言ってるの?
もう鹿島さんはファッション紙に顔を出して
それも凄い評判いいのよ。
もう顔バレしてるのよ。
業界では有名で、注目的存在で芸能人プロダクション
まで動き始めてるのよ!

愛佳
そんな!勝手に!わたしは
学園の課題で小説を書いただけなのに?

恵里
鹿島さん
それでは、何故?小説を書くの?

愛佳
それは、読んで貰って感動して欲しいのと
読んだ後、気持ちが幸せになって貰えたら
それだけでも嬉しいと思い書きました。
それが例え一人だけでも楽しみに
読んでくれるのなら、わたしは
その人の為に小説を書きます。
売れなくても良いのです。

恵里
(この子は本当に純粋過ぎる、私だって
共作よりものびのび書かせて上げたい!
まったく大人の事情で巻き込みたくないわ)
鹿島さん、もし良かった
まなちゃんと呼んでもいいかな?

愛佳
別に、どんな呼び方でも構いません。
中里さんの呼びやすい名前で呼んで下さい。

恵里
私の事も恵里って呼んでね。
じゃーまなちゃん、大人の事情で
まなちゃんを巻き込みたくないのは
私の本音ですよ。
でも、もうまなちゃんのファンが沢山
居ることを忘れないで、顔じゃなくて
純粋にまなちゃんの小説を楽しみに
待ってるファンの人達の期待を裏切らない
でね。
共作の事は、一週間
考える有余を上げるわ
いい答えも聞かせてね。

愛佳
はい、一週間ですね。
それまでには答えを出します。

· · • • • ✤ • • • · ·
出版社の話をしていた。
愛佳は俯《うつ》いたまま
少し涙を流し始めた。
· · • • • ✤ • • • · ·

春菜
まなみん
わたしわたしは
絶対反対です。
小説なんか書かなくてもいいですよ!

聡美
そんなに悩む事はないと思うわ。
だって本業は学生なんだかね。
本業を優先すべきよ。

詩織
そうだよ!

美穂
私もそう思うわ。

玲奈
小説界のアイドルか?
それいいよね。
私もなれるかな?

春菜
ちぃ姉は読書するけど
書くのは辞めた方がいいと思う!
絶対、めんどくさ!でいつも投げるから。

愛佳
みんなありがとう。
もう少し考えて決めます。

聡美
はるちゃん!
もう教室へ戻りなさい!
ここは2年生の教室!

春菜
わたしわたし
飛び級で2年生になりますっ!
(そこへ由奈が迎えにきた。)

由奈
はるちゃん!
やっぱりここだったの。
朝のホームルームが始まるから
早く来て!

あっ!玲奈お姉様
おはようございます。
皆さんもおはようございます。

玲奈
由奈ちゃん後で部活でね。

由奈
はい!
(この二人無言のやり取りが凄い!)

春菜
まなみん
お昼休みにまた、来るね。

愛佳
(苦笑い)
またね、

· · • • • ✤ • • • · ·
放課後、文芸部
· · • • • ✤ • • • · ·
由香里先生
プリント忘れずにね。
予習と宿題は必ずやる事。
郡山先生、何かありますが?

茜先生
5月の連休前です。
部活に入ってない組は連休中にダラダラ
しない事!
部活の人達は朝練や夕方も限られた
時間内で活動しますので、注意して
下さい。

それでは何か質問はありますか?
なければ終わります。

由香里先生
日直お願いいたします。

日直
起立、礼、お疲れ様でした。
着席、

· · • • • ✤ • • • · ·
愛佳
部活に行かなくっち!

詩織
なんでそんなに急いでるの?

愛佳
今日は早目に終わらせて
帰ってからプロットを読んで、
チェックするの!
予習も宿題もなるし

詩織
じゃー帰りにスタハとか寄らないの?

愛佳
お小遣いないし、寄らないよ。

聡美
まな、顔色が良くないよ?
部活は休んでさ
早く帰って休みなよ。

愛佳
大丈夫だよ。

聡美
私、生徒会があるから
またね、LINEで連絡するね。

詩織
何かみんな忙しいしそう?

玲奈
まなしお行くよ。

愛佳
うん

詩織
ほい!

· · • • • ✤ • • • · ·
二年生になってから早
一か月近くも経つとそれぞれの
部活や生徒会役員とかで、
一年生みたいには自由がなくなってしまった。
愛佳達は文芸部へ行くと
もう春奈と由奈が待ってました。
· · • • • ✤ • • • · ·
春菜
まなみん♡やっと会えた♡
もう放課後が待ちどうしかったの。
それと、凄く心配してたの。

愛佳
はるちゃん、お待ちどうさまでした。
もう大丈夫だよ。

由奈
玲奈お姉様、私も会いたかったです。

玲奈
私もだよ。
もう可愛いんだから!
(抱きしめハグする玲奈)

茉白
みんな集まった見たいね。
あれ?柏崎さんは?

愛佳
おトイレにいくって、直ぐに来ますよ。

茉白
今期の活動内容を報告するね。

詩織
(ドアを開ける音バッタン!)
遅れて、ごめん!

愛佳
スッキリしたの?

詩織
ずっと我慢してたから
スッキリよ!

茉白
柏崎さん相変わらずね。

さてと、
じゃー今期の活動内容を言うね。

· · • • • ✤ • • • · ·
文芸部のメンバーを紹介します。
顧問 郡山茜先生
副顧問 澤部由香里先生
文芸部部長
3年生
猪熊茉白
畑中葉子
伊藤真琴

2年生
文芸部副部長
鹿島愛佳
柏崎詩織
斉藤玲奈
中須聡←男子一人

1年生
斉藤春菜
武田由奈
下山奈津美
合計10名

· · • • • ✤ • • • · ·
茉白
今年から郡山先生が顧問として
担当する事になりました。
後から顔を出すとの事です。
副顧問は澤部先生になり
私が部長の
猪熊茉白です。
副部長はみんなご存知だと思いますか
2年生の鹿島愛佳さん
部員数も少な目ですが
今年1年間よろしくお願いします。

全員
拍手してお辞儀をする。

茉白
鹿島さん
どうする?
改めて挨拶する?

愛佳
いいですよ。
みんな知って居るから。

茉白
そう?
じゃー
活動内容を説明するね。
読書感想は読み上がった人から
都度、みんなの前で発表すます。
夏のイベントとして
夏コミの取材参加と夏休み中に
短編小説を書くこと。
選ばれた作品は秋の燈龍祭の出品し
販売します。
副部長の鹿島さんは既に、出版社から
次の小説を書く事が決まってますので、
メンバーから外します。
そして今年から冬コミへの取材を
します。
私達は大学受験がありますので、
2年生を中心に活動をお願いします。
そして次期部長を私から推薦で、選びます。
その引き継ぎを3月の上旬、私達が
卒業前に行います。
以上、1年間の活動内容とします。
もう、燈龍祭が終わった後では
3年生は殆ど部活には顔を出しません
よろしくお願いします。
何か質問はありますか?

あと、5月の連休中は部活はフリー
ですので、部室の鍵は職員室にあります
ので、当番の先生に言って鍵の持ち出し票に
書いてから借りて下さい。

質問がなければ、今日の部活は終わりに
します。

気を付けて帰って下さい。

· · • • • ✤ • • • · ·
茉白
鹿島さん?
小説は進んでるの?

愛佳
プロットを見せてら
却下されました。

茉白
えっ!じゃーまた
新しく考えるの?

愛佳 
出版社から
共作で、プロットを見せて貰ったけど
異世界物だったので、私は無理だと
言ったの!

茉白
業界ありありな話しだよね。
それで?書くの?

愛佳
今週末にまた、会って
その時に書くか書かないを決めます。

茉白
そっかー
でも、鹿島さんの異世界物も
読んで見たいしね。

愛佳
恵里さんは待ってるファンが居るからって
書いて見ればって
言うけど??
自信ないの。

茉白
異世界物は結構読まれるしね。
今は多すぎてどれもこれも
似たような感じで、私は
余り読まなくなったよ。

愛佳
そうですよね。
もう沢山出てるから
飽きられてますよね。
(暗い顔の愛佳)

春菜
まなみんら無理だけはしないで、
わたしわたしはまなみんの
カラダだけが心配なの・・・。

愛佳
ありがとう、でも大丈夫だから。

詩織
大丈夫、大丈夫って言いながら
本当は大丈夫じゃない癖に!

春菜
何で、強がるんですか!

愛佳
こればかりは、どうにも出来ない。
私だけの問題だから!

ごめんなさい、
やる事が有るから
帰るね。

春菜
わたしわたし、まなみんと一緒に帰る!

愛佳
じゃーバイバイ!
(そう言うと荷物をまとめてさっさと帰る
愛佳)

詩織
(春菜の袖を引っ張り、首を横に振る詩織)
そっとして置いて上げな。

玲奈
大丈夫?

詩織
もう決めてるんじゃないの?
多分ね、帰ってから。
小説を考えると思うよ。

春菜
なら、LINEかTwitterをする!
毎日やってるし!

詩織
はっ!
それ、毎日してるの?

春菜
してるよ。
チャットだって!

玲奈
私もしてるかな。

由奈
うん、毎日おやすみするまで、してるよね。

春菜
ちぃ姉が道理で大人しいと思ったら
やっぱりチャットしてたのね。
私もでーすよー!

詩織
信じられない!

春菜
詩織さんに関係ないでしょう!

詩織
でも、しばらくはそっとしてやって
多分、まなっちは、自分の世界へ
籠るから!

春菜
それなら傍に居て・・・。

詩織
だから、そう言うのはダメって言った
でしょう!

春菜
好きな人が悩んで、困ってる時に
傍にいて、支えて上げるのが
どうしてダメなんですか?

詩織
それは時と場合によるでしょう。
今は小説の事で、まなっちは
頭がいっぱいなんだか!
そっとして置いやらないと
ダメでしょう。

春菜
詩織さんは本気で人を好きになって
ないから分からないんですっ!

詩織
恋は盲目とは言うけど
正しくそれね。

茉白
事情はよく分からないけど、
余り喧嘩はしないでね。
部室、閉めて帰りますよ。

· · • • • ✤ • • • · ·
部員は帰り支度をしながら
二人の言い争いに
びっくりしたのか?大きな
音を立てない様に、帰り始めた。
· · • • • ✤ • • • · ·
由奈
はるちゃん?
大丈夫?

春菜
大丈夫だよ。
わたしわたしにも考えが
あるんだからね。

詩織
はるちゃん、今夜は大人しくしててね。
(稔を押す詩織)

春菜
はいはい
分かりました!

詩織
分かってるのかな?

玲奈
あれは聞く耳を持たない感じ!

詩織
れいは姉なんでしょう!
ちゃんと言い聞かせなさいと
ダメでしょう?

玲奈
心配は分かるけど、余計な事を
し過ぎると
マジで、まなっちから
嫌われるよ!

春菜
まなみんはそんな人じゃないですよーだ!

詩織
分かってるないね?
もういいや帰ろう!
じゃーね。

玲奈
ゆーちゃん一緒に帰ろね。

由奈
はるちゃん
お姉様と帰るので、また明日ね。
バイバイ、

春菜
うん、バイバイ
(こうなったら いいもん)

· · • • • ✤ • • • · ·
その頃、聡美は
生徒会役員の打ち合わせ中に
詩織からLINEが届く
· · • • • ✤ • • • · ·
聡美
クラスのアンケートの件と
燈龍祭のミスコン廃止
それと校則の内容を変更
私の改善企画書を読めば
分かりますけど、
アンケート調査結果を
考慮しつつ、実施したいと思います。
意義がある人は居ませんか?

梨沙
聡美さん
出来ればわたしくしの公約も取り入れて貰えると嬉しいのですの。

聡美
分かりました。
後で取り入れてたい公約を文章に
まとめ提示してください。
生徒会役員と学年クラス代表と
内容を確認してから
公約へ追加する流れにします。

梨沙
聡美さん
是非、追加公約でお願いしますわ。

聡美
(LINEの着信が合ったので確認する聡美)
梨沙さん
前向きで、検討しますね。
あっ!
ごめんなさい、ちょっと失礼!

しおから?
えっ!
また、あの子ね!
(LINEの内容確認後、生徒会の実務に
戻る聡美)

それでは・・・・・・・。

· · • • • ✤ • • • · ·
愛佳は早々と家に帰って居た。
玄関を開ける。
· · • • • ✤ • • • · ·

愛佳
ただいまぁー!

母 美津奈
あら、おかえりなさい。
どうしたの早いわね

愛佳 
別に!
勉強するから
夕ご飯入らない。

母 美津奈
ちょっと
食べないと駄目でしょう。

愛佳
ほっといて!

母 美津奈
(家電が鳴る)
もしもし、鹿島ですが?
あらー、春菜ちゃんのお母さん
いいえ、いつもこちらこそ
お世話なって折ります。

あらま、

春菜ちゃんが家に?

えっ?泊まるって?

出ていって

向かってる

あらま~そうなのですか?

いえいえ
一日ぐらい
家は(うち)大丈夫ですよ。

お礼なんて
そんな
お構いなく

もういいんですよ。
後ほどね。

分かりました。
ごめんください。

(何か合ったのでかしら?
夕ご飯ももう一人分を多く
作らないと駄目ね。)

まなか!
聞こえる!

愛佳
(無視する愛佳)
・・・・・・。

母 美津奈
仕方ない子ね。

· · • • • ✤ • • • · ·
しばらくすると
玄関のインターホンが鳴る
· · • • • ✤ • • • · ·

母 美津奈
あら、もう来たの?
こんばんは。
お母さんから聞きましたよ。

春菜
こんばんは、
えっ、もうですか?

母 美津奈
急は、ちょっと困るけど
お母さんから連絡もあった事だから
特別に今回だけは、お泊まりを
許して上げましょう。

春菜
ごめんなさい!
急にお泊まりなんか頼んでしまい。
でも、まなみんが心配で、
居ても経ってもいられなくて、
来ちゃいました。

母 美津奈
ちょっと、お待ちになってね。

まなか!
春菜ちゃんが来ましたよ。
降りて来て!

愛佳
(えっ?何で来るの?)
はーい
部屋まで来て貰って!

母 美津奈
ものぐさして!
まなかもそう言ってるので、
部屋まで行ってやってね。
後で、お茶でも?紅茶がいいかな?
持っていくからね。

春菜
お母さん
お構いなく、
じゃー
お邪魔します。

(階段を駆け登って、愛佳の部屋の前でノックする春菜)

まなみん♡

愛佳
良いよ入って来ても。

春菜
お邪魔します。
まなみん!
(泣きながら抱きつく春菜)

愛佳
どうしたの?

春菜
もう、心配で心配で
居ても経っても居られなくて
来ちゃいました。

愛佳
そんなに心配しなくても
大丈夫なのに?

春菜
でも、

愛佳
ごめんね、
心配を掛けさせてしまって。

春菜
うんん、
それより
まなみん
(キスを求める春菜)

愛佳
ごめんね。
今はそう言う気分じゃないから
辞めてね。
(右手で春菜のキスを止める愛佳)

春菜
そんな!
まなみんてばー

愛佳
ほんと、今
出版社から貰った
プロットを見ながら
自分なりに変えてるところなの。
だから、
おとなしくしててくれるかな?

春菜
うん、じゃー
隣りに座って見ててもいいかな?

愛佳
ごめんね
横に居るだけで
集中出来ないから
ベッドでコミックでも
読みながら待っててくれないかな?

春菜
うん、まなみんが
そう言うなら
そうする。
プロット
書けたら
見せてくれる?

愛佳
ありがとう。
いいよ。
読者から見た
意見を聞かせて欲しい
但し、個人的な感情は
抜きにして、厳しい目で
感じたままに言って欲しい。

春菜
うん、厳しい意見と
感じたままね。

· · • • • ✤ • • • · ·
愛佳はそう言うと
また、パソコンの画面の
小説のプロットを見ながら
違うプロットを書き始める。
春菜はそんな愛佳の後ろ姿を
飽きずにながめてる。
· · • • • ✤ • • • · ·

春菜
(涙がボロボロと流れる
わたしわたしは何も出来ずに
ただ、まなみんを見守ってるだけ
こんなので、いいの?
クスクスすすり泣く春菜)

愛佳
(愛佳は泣き声に気付く)
どうしたの?
何で泣いてるの?

春菜
だって
まなみんが苦労して
悩んでるのに
わたしわたしは何も
出来ずに、ただ見てるだけなんだもん
それにまなみんの寂しそうな後ろ姿を
見ていてら
涙が止まらなくなっちゃったの。
ごめんなさい。
また、そうやって邪魔してる。

愛佳
はるちゃん、何も心配する事は
無いよ。
黙って見てるだけでいいの。
それよりお腹は空いてないの?

春菜
わたしわたし、まなみんが
食べないのなら
食べない。

愛佳
(苦笑いする愛佳)
そうかー
ちょっと待ってて
· · • • • ✤ • • • · ·
そう言うと部屋を出て母の所へ行く愛佳
母から夕食の用意が出来てる事を確認すると
また、部屋に戻り春菜と一緒に夕食を
食べる事になった。
夕食は愛佳の姉、美久も一緒に4人で
食べて、父の仁は出張で留守で居なかった。
二人は食べ終わると、お風呂に入る。
· · • • • ✤ • • • · ·
美久
まな、先にお風呂に入って、

愛佳
は~い
はるちゃん先、入っていいよ。

春菜
まなみん、先に入ってわたしわたしは
後で頂きます。
(ぐへへへ、そう言ってわたしわたしは一緒に入るもんね。
でも、まなみんは怒るかな?)

愛佳
そう、じゃぁ 先に入るね
(愛佳は洗面所に行き、服を脱ぎお風呂に入る
湯船に浸かりながら、深くため息をする。)
あぁ~ どんなストーリーにしようかな????
どうしよかな?
はぁ~

春菜
(こっそり洗面所に行き、愛佳の脱ぎ捨ててあった
下着を見る。)
わぁ~ どしよう?
(愛佳のパンツを取り出し、少し躊躇《ちゅうちょ》してから
元の篭《かご》にパンツを戻す。そして、お風呂に入った。)

愛佳
えっ!はるちゃん 何してるの?
どうして入って来るの?
ダメでしょう!

春菜
だって、一緒に入りたかったんだもん。
ねぇ~まなみん?いいでしょう?

愛佳
もう~ 一緒に入るだけならね。
良いけど。
そう言うのはいくないよ。

春菜
うん♡
(春菜は愛佳の入ってる湯船に入る、向き合って
愛佳を見つめながら、愛佳の手を取る)
手を繋ぎたい。

愛佳
うう、しょうがないな
はい
(愛佳は右手を差し出し、春菜はその右手を自分の左手と
絡ませる)

春菜
(春菜はつぶやく)
何もしないけど、今夜は傍に居させて。

愛佳
何もしないよね。
(稔を押す)

春菜
うん、しないもん
でも、キスだけはしてもいいかな?

愛佳
(少しだけ考えてから)
一回だけだよ。

春菜
うん、一回だけ
(春菜は愛佳に近付き、目を閉じて長い長いキスをする。)
プチュッ♡
(時間が止まったような、感覚と時を忘れてお互いの
胸の鼓動だけが、カラダの中を駆け巡る。)

愛佳
もういいよね?

春菜
うん、
(そう言うと、春菜は鼻と鼻を擦り合わせ。
涙を流した。)

愛佳
何で泣くの?

春菜
だってもうずうっと、こうして一緒に
居たいんだもん。

愛佳
こうして目の前に居るでしょう?

春菜
違うの、今は一緒に居ても
明日はまた、別々になるんだもん
そう考えると涙が止まらなくなるの。

愛佳
もう~ 仕方ないでしょう。
それよりも
カラダと髪の毛を洗ってお風呂から
出ましょう。

春菜
うん 分かった。

· · • • • ✤ • • • · ·
春香は愛佳のカラダを丁寧《ていねい》に洗って上げて
愛佳も春菜を洗って上げ、二人はお風呂から上がり
部屋に戻り
お互いの髪の毛を乾かす。
そしてラインの着信音
· · • • • ✤ • • • · ·

愛佳
誰だろう?
あっ!
さとちゃんからだ?
何だろう?

聡美
LINE
まな!家にはるちゃん
居るでしょう?

愛佳
LINE
うん、居るよ。

聡美
LINE
直ぐに家に帰しなさいって言って!

愛佳
LINE
今夜はご両親公認でお泊りするって

聡美
LINE
もういいわ
これから行くから

愛佳
LINE
えっ?来るの?

聡美
LINE
私も泊まるから

愛佳
LINE
ほんに?

聡美
LINE
行くから

愛佳
LINE
ううう?
わかった。

聡美
LINE
じゃぁ~ね

愛佳
LINE
うん

春菜
まなみん?
誰からLINEなの?

愛佳
さとちゃんだよ。
これから来るって

春菜
(チェッ!また、聡美さんか!)
なんで、何時も来るのかな?

愛佳
何でかね???
じゃーまた、異世界物の
プロットを書き直しするから
はるちゃんは寝てていいからね。
その前に何か飲む?

春菜
ココアが飲みたい?

愛佳
ココアね
わたしは、ホットチョコレートを
飲むね。

春菜
わたしわたしもまなみんと
同じホットチョコレートに
する。

愛佳
じゃー、作って来るから
待っててね。

春菜
うん♡

· · • • • ✤ • • • · ·
愛佳はキッチンへ行き
ホットチョコレートを作り始めた。
作ってる時に、インターホンが
鳴り、聡美が超スピードで
愛佳の家にやって来た。
母の美津奈が出る。
· · • • • ✤ • • • · ·
母 美津奈
あーら
聡美ちゃん、どうしたの?
こんな時間に?

聡美
お母様、夜分遅くすみません。
春菜ちゃん来てますよね?

母 美津奈
来てまなかが今、何か
作ってるけど?
玄関じゃ なんだから
入って

聡美
お邪魔します。

母 美津奈
まなか!
聡美ちゃんが来てるからね。
(愛佳を呼ぶ母)

愛佳
はっや?
はーい 今手が離せないから
キッチンに来てって言って。

母 美津奈
まなかはキッチンに居るから
上がって。

聡美
はい。
(聡美は愛佳の居るキッチンへ)
まな!何してるの?

愛佳
ホットチョコレートを作ってるんだよ。

聡美
はぁっ!
相変わらず、呑気《のんき》ねっ!

愛佳
さとちゃんも飲む?

聡美
じゃー頂くわ。

愛佳
じゃー、もう一人分をましまし♡
そうだ?
どうして来たの?

聡美
はるちゃんを家に返す為に来たの!

愛佳
もう遅いからさ
このまま返すのも悪いし
さとちゃんもお泊まりすれば?

聡美
(聡美は少し考えて?スマホを取り出し、
執事の黒川に電話する。)
もしもし、黒川
私、愛佳の家に泊まる事になったから
明日、7時半に迎えに来て。

執事、黒川
お嬢様、明日、朝の7時半ですね。
承知致しました。
そのお時間にお迎えに参ります。

聡美
うん、黒川、頼んだよ。
(聡美はスマホの電話を切る)
私も手伝おうか?

愛佳
大丈夫、もう出来たから
お部屋に行こう。
じゃー これはさとちゃんの
ホットチョコレートね。
(ホットチョコレートのカップを渡す愛佳)

聡美
ありがとう。

愛佳
ホットチョコレートを飲み終えたら
お風呂に入ってね。

聡美
そうするわ。

· · • • • ✤ • • • · ·
二人は部屋に行くと
春菜は、ベッドで横になり
愛佳の枕を抱きしめて居た。
· · • • • ✤ • • • · ·

春菜
まなみんの香り♡

愛佳
おまちー
はい、ホットチョコレート

春菜
げっ!聡美さん!
瞬間移動??

聡美
車で急いで来ただけよ!
それよりも
しおの忠告を無視して
何でまなに会いに来るの?

春菜
そんなの
決まってるでしょう!
好きな人が困ってる時に
傍て支えてやるのは
自然の摂理(せつり)
自然の流れですっ!

聡美
それも時と場合に寄るって
しおから聞かされたでしょう!

春菜
わたしわたし達には
時と場合とかは
無用なのですっ!

聡美
話にならないわ!
まな?
(聡美は愛佳に問いかけるけど
愛佳はパソコンに向かい小説の
プロットを必死に書き換えをして
居た。)
あっ!
向こうの世界へ行ってしまったね!

春菜
まなみん?

聡美
ダメよ、ほっておきなさい。

春菜
そんな?

聡美
しおから
聞いた事があるけど
何かに集中し始めると
周りが見えなくなる見たい。
あと、お泊まりで
また、まなと??

春菜
今夜はしないもん!

聡美
うっそ!

春菜
嘘じゃないし!

聡美
それならいいけど!
私はお風呂に入って来るから
それまでは
大人しく、してなさいよ!

春菜
してるもん!

聡美
まな?
お風呂をいただくわね?

愛佳
あっ!うーん
いってらっしゃい。

聡美
さとの言ってた事
ほんとなんだ?
(なんか独り言をブツブツ言ってるし?)

· · • • • ✤ • • • · ·
聡美はお風呂に入って
出て来た時には
愛佳はパソコンでぐったり
していた。
· · • • • ✤ • • • · ·

聡美
まな!
どうしたの?

春菜
なんか行成(いきなり)
もう、ヤダって言ったら
机に顔を埋めて
動かなくなっちゃったの?

聡美
まな?
大丈夫?

愛佳
(かなり泣き顔の愛佳)
さとちゃん
もうやだ!
出版社から貰った。
プロットを変更したの
異世界招喚物
わたしの求めてる小説じゃない!
見る?

春菜
見ていいの?

愛佳
二人の意見
聞かせて?

聡美
タイトルを変えたんだね?
えっ?
「リクルートスーツを着た魔法少女」
略して
リクスー魔少?

春菜
(プロットを少し読み上げる)
会社の資料倉庫から
古い書物を開いたら
異世界へ転生した。
OL?

聡美
リクルートスーツのままに
魔法学校へ招喚、
魔法学校の同級生と
魔法の旅をする?

春菜
これ
いままで、無かったよね
男性のは似たようなのは
合ったけど
女の子のは???
招喚物は合ったと思うけど?
面白いと思う。

聡美
読んで見たくなるよね。

愛佳
うっそ!

春菜
なにこのイラスト?
ちょっと雑だけど?
でも雰囲気があって可愛い
もしかして
まなみんが書いたの?

聡美
ほんとだ!
上手くは無いけど
可愛いキャラだよね。

愛佳
もう、ダメ
これ以上は無理!
疲れた!
寝ます!

· · • • • ✤ • • • · ·
そう言うと
愛佳はベッドへ倒れ込み
即寝!してしまった。
· · • • • ✤ • • • · ·

聡美
2年生になってから
応援演説のハプニングや副部長
そして小説への期待やらで、
精神的に追い込まれていたのかも?
普段は穏やかでニコニコしてて、
怒る事もしないし。
それも、みんなに気を使って
居たのかもね。
寝顔、可愛すぎる。

春菜
聡美さん変な事、しないで下さいね。

聡美
あんたじゃないんだか。

春菜
わたしわたし、普通ですっ!

聡美
あのね、グイグイもいいけど、
やり過ぎると
まなから離れて行くよ。
程々にね。

春菜
そんなの分かってますっ!
でも、まなみんの寝顔は
天使♡
(春菜は顔を近づけ、見つめる。)

聡美
ほら!また近い!
もう寝るわよ。

春菜
まなみん♡
おやすみなさい。

· · • • • ✤ • • • · ·
聡美と春菜はそんな愛佳の
寝顔を見ていたら。
気が抜けてしまったのか
二人も愛佳をサンドイッチしなが
寝てしまった。
翌日、寝坊した3人は
バタバタしながら学園に登校した。
· · • • • ✤ • • • · ·

愛佳
もう!何で起こしてくれないの?

聡美
私も疲れて、起きられなかった!

春菜
わたしわたし、起きたけど
まなみんの無防備な寝顔見てたら
また、寝ちゃったの!
ごめんなさい!

愛佳
それにわたしのパジャマが
はだけて、何で
はるちゃんの手が胸を
揉んでたのよ?

春菜
だって可愛い胸だったんだもん

聡美
あもー休みたいけど
休めない!

愛佳
だよね。
生徒会長が無断欠勤したら
きっと白川さんから言われるわよね。

梨沙
(ハックション)
あら?風邪をひいたかしら?

奈緒
白川様、春と言っても
また、朝晩は寒いので注意して
下さい。

梨沙
そうね。

· · • • • ✤ • • • · ·
5月の連休の初日
出版社の中里恵美と
スタハで待ち合わせ。
· · • • • ✤ • • • · ·

愛佳
(愛佳は早目に来て居て、プロットを
最終チェックしていた。)

恵美
まなちゃん
早いわね
それに、いつも可愛い洋服を
着て来るのに?
今日はリクルートスーツなんか
着ちゃって?
どうしたの?

愛佳
このスーツは姉のを借りて来ました。
お仕事なので、この方が
いいかなって?

恵美
少しだけ大人びて
素敵よ。
それに初々しいくて
いいわよ。

愛佳
そうですか?

恵美
そうよ。
さてと、
何を飲んでるの?

愛佳
わたしはカフェオレを頼んで
飲んでました。

恵美
私もそれにしようかな?
朝ごはんも食べてないから
まなちゃん、何か食べる?

愛佳
わたしは家で食べて来たの
いいです。

恵美
そう?
じゃー、私は注文してくるね。
(恵美はそう言って注文しに居なくなった。)

愛佳
(また、ノートパソコンでプロットを
見始めながら修正する。)
大体、こんなもんかな?
中里さんのボックスに送って保存
あぁー終わった。

恵美
お待ちどうさま。
それで、答えは出たのかな?

愛佳
はぃ、共作の件ですが、
頂いたプロットを変更して
タイトルも変えました。
中里さんのボックスに送って
ファイルしておきましたので
確認して下さい。

恵美
やっぱり共作はいやなの?

愛佳
嫌じゃないけど、
異世界招喚物を書くのなら
わたし風にアレンジしてそれで
良いのなら書きます。

恵美
共作はまなちゃんの条件付きって
事ね。
じゃー見させて貰うわ。
(恵美は愛佳が変更したタイトルを読ん
びっくり!目が輝いて興奮気味に)
まなちゃん、これ良いわよ。
タイトルが
「リクルートスーツを着た魔法少女」
主人公がOLの女の子で25歳
喜多川 静奈(きたがわ しずな)
後にドロップ・ネナ(drop・nana)と呼ばれる。

魔法学校
主人公を招喚させた
魔法少女
シャロット・エブァ・グリーン
(shallot・eva・green)

魔法学校
教師
ハーゲン・ベルグ
(bargain・Berg)

作者 このは

なるほどね。
シャロットと魔法学校を卒業する為に
旅をするのね。
弊社のプロットよりも
良いわよ。
これ描いて!
売れるわよ!
そうね。
イメージイラストも考えないとね。
まなちゃん
あなた凄いわよ。
一週間でこれを書いたの!

愛佳
ただ、異世界招喚物は初めて
書くので、勝手が分からないの
章が書き終わったら
中里さんのボックスに入れますので、
確認と修正箇所を教えてください。

恵美
任せて、協力するわ。

愛佳
第1章のタイトルは
「招喚されたOL」
シャロットが魔法学校で
招喚の試験をやった時に
間違えて、静奈の世界と
繋がり、静奈は
会社の資料室の床に
古代文字(カタカムナ文字)の
魔術師本が落ちて居て静奈が
それを取ると、光り輝き
魔法陣が現れて招喚されてしまう。
それから物語は始まる。

恵美
うん、よくある招喚
だけど、OL姿で異世界へ
招喚なんて面白いわ
主人公も可愛いし
魔法少女もツンデレで可愛い
設定ね。
まなちゃん
早く書いて!
これ読みたわ。
早速、編集部へmailで報告
するわね。

愛佳
中里さん、これはまだ、プロット
段階ですよ。
本文はこれからなので、
それに魔法の事も、良く分からないし
早く読みたと言われても???

恵美
それじゃー
魔法少女系の言葉や知識を
資料として送るから
参考にして書けば良いわ。

愛佳
はぃ。分かりました。
参考資料を頂けるなら、助かります。

恵美
もぅー
まなちゃん
私と打ち合わせの会話とか
そんなに敬語を使わなくても
良いわよ。
もっとフレンドリーに行きましょう。

愛佳
はぃ、
フレンドリーですか?

恵美
ほらっ!
また、敬語で話す。

愛佳
急にフレンドリーと言われても
困ります。
これでも、お仕事上の関係なので、

恵美
(恵美は愛佳のほっぺをぷにぷに引っ張る)
もう、妹にしたいぐらい可愛い♡

愛佳
そんな、辞めて下さい。

恵美
これでも、心配してたのよ。
もし、まなちゃんが書けませんって
言って断られたら、どうしようと
弊社でも、それだけは避けて
くれって、もしそうなったら
編集部の部長が自ら、説得に
出向くって!
でも、良かった
これで、一安心で帰れるわ。

愛佳
中里さん
小説界のアイドルの件
それだけは、お断りします。

恵美
分かってるわよ
それは大丈夫、私は個人的には
そう言うのは好きじゃないし
それに生のまなちゃんを
直接見られるって特権は私だけだものだもんね。

愛佳
それなら、いいんですけど。
じゃ~わたしは帰って小説を書きます。

恵美
もう少しゆっくりして行けば?
そんなに私から逃げる様に帰らなくても?

愛佳
そんな事はないですよ。

恵美
そう言えば、まなちゃんは男性が苦手と
担任の先生から聞いたけど?
ほんとにそうなの?

愛佳
苦手と言うよりも、関わりたくないだけです。
(愛佳は俯《うつ》いて、余り喋りたくないので、話題を変えようとする。)

恵美
そうか~余り喋りたくないみたいね。
分かった、ごめんね。

愛佳
えっ、いいですよ。
それよりも、五月の連休なのにお仕事なんですね?

恵美
出版社なんてね、ブラック企業よ。
休みなんてあって無いような物だから。

愛佳
中里さんは何故、出版社を選んだのですか?

恵美
私もね、文科系の大学で小説も書いて居たんですよ。
ぜんぜん才能がなくて、書き終わる前に小説家を諦めたの。
でも、どうしても小説に関わる仕事がしたくて、
それで、書くよりも小説を書く人をサポートしたいなって
そう思って、この仕事を選んだ訳なの。
そのお陰で、まなちゃんと出会えたし、今は
全力で、まなちゃんを支援するわよ。

愛佳
そうなんですか。
また、小説を書いてみたらいいんじゃぁないですか?

恵美
もう、仕事が忙しくて書く暇もないし
気力もないわ。(笑い)

愛佳
そうかぁ~、エッセイとかコピーライターなんか
いいんじゃぁないですか?

恵美
今は、こうしてまなちゃんをもっと有名にするかとが
私の夢になったのかな?(笑う)

愛佳
わたし、有名になるよりも
自分の好きな物語を書くだけで
幸せなんです。

恵美
そこよ、まなちゃんの魅力は
だから、期待してるのと応援したくなるの。

愛佳
中里さん、「期待してる」って言葉は
自分に対して諦めから来る言葉ですって
どこかで、誰かがいってましたよ。

恵美
そうね、そうかもしれないわね。
あとその言葉は氷菓の聡君が言ってた事ね。

愛佳
あっ!そうですよね。

恵美
私達、気が合うかの知れないわね。

愛佳
そう言われると嬉しいです。

恵美
仕事の関係以上に、私の事を
お姉さんみたいに接してくらた
嬉しいわ。

愛佳
はぃ、今度から
そうします。
わたしそろそろ帰ります。

恵美
ごめんね、引き止めちゃって。

愛佳
いいえ、楽しかったですよ。

恵美
私も楽しかった。
それじゃぁ 魔法系の参考資料を
後で送るわね。

愛佳
はぃ、ありがとうございます。

恵美
今度、会う時は第1章を書き終わったら
会いましょう。

愛佳
はぃ、じゃぁ~
また、宜しくお願いします。
(愛佳はカップを片付け、その場を後にした。)

· · • • • ✤ • • • · ·
スタハを出て、自転車に乗ろとした時に
愛佳を呼ぶ声がした。
振り向くと、そこには
詩織と春菜が居た。
· · • • • ✤ • • • · ·

詩織
まなっち、どうだったの?
(心配そうな顔をしていた詩織)

春菜
まなみん、わたしわたし
心配で、詩織さんに相談したら
見に行こうって誘われたの。

愛佳
そうだったの。
大丈夫だったよ。
プロットの企画は無事に
通ったから。

詩織
よかったじゃん。

春菜
ほんとですか?

愛佳
ほんとだよ。
これでちゃんと本編を書く事になったから
次に会う時は第1章が書き終わったら
また、打ち合わせで会う事になったよ。

詩織
そっかぁ~
(詩織はほっとした顔をし、愛佳の服に目をやった。)
まなっちなにそれ?
なんでリクスー着てるの?

春菜
まなみん!
そのリクルートスーツは!
とてもとても素敵です。
(春菜は愛佳のリクスーで、興奮気味)
また、惚れ直しちゃう♡

愛佳
だって一応、お仕事だから
お姉ちゃんのリクルートスーツを借りたの。
なんか気合入れすぎかな?


詩織
まなっち、ちょっと大人っぽくていいかも。
惚れ直しちゃぅ。

春菜
ダメですっ!
まなみんはわたしわたしのまなみんだもん♡

愛佳
(苦笑い)
わたし、帰って小説を書かなくっちゃだから
帰るね。

春菜
ねぇ~ まなみん
わたしわたし、家に行ってもいいかな?

詩織
はるちゃん まなっちの小説の邪魔になるから
帰ろうね。

愛佳
う~~ん
(少し考えてから)
邪魔しなければ、来てもいいよ。

春菜
ほんとに

詩織
じゃ~ まなっちの家にゴー!

· · • • • ✤ • • • · ·
この後、詩織と春菜は愛佳の家に行き
愛佳が小説を書くのを邪魔しない様に
二人でゲームをやったり、同人誌を
読んだりして、愛佳の様子を見ていた。
小説は順調に書き進み
5月の連休中には書きおわっていた。
· · • • • ✤ • • • · ·

美穂
今回は出番が少なかったけど
愛佳がスランプから立ち直って
良かった。
初めて書く異世界物はどうなるの
でしょうか?
次回は百合の誕生日会と生徒会を
贈ります。

第30章「百合の誕生日会」を
お楽しみにして下さい。

コメント

コメントを書く

「学園」の人気作品

書籍化作品