おっさん小説家への道

MEI

恋のメロディ第十四話

「早速ですかみんなどこに行きたいか、意見を出し合いましょう」
もちろん仕切るのは委員長だ。
「出発が札幌のホテルからで行きが9時から帰りが4時までなのでここなんかどうですか?」
まず最初に意見を言ったのは、小野君だった。
「いいですね。この調子でどんどん意見を言っていきましょう」
小野君の意見をかわきりに、佐藤君と小林君もどんどん意見を出してくる。さすがに皆んな優等生だけあって、どんどん意見を出してくる。俺は、雑誌とスマホを眺めながらのんびりしていると委員長が、
「水谷君は行きたい所ありますか」
と聞かれる。雑誌をみながら、
「俺は、もし時間があったら市場に行きたいかな。お土産も買いたいし、お昼とかもいいかなって思うけどどうかな?」
「いいですね。ぜひ行きましょう」
佐藤君はそう言うとスマホを出して検索し始める。
「ここの海鮮丼とか有名ですよ。札幌市内ですしどうですか」
そこには美味しそうな海鮮丼の写真が写っていた。その写真を見て小林君が、
「お昼はそこに決定ですね」
なんかすぐに決定してしまった。その後も俺以外の人がどんどん意見を出していき最終的には、10か所くらいになっていた。
「この中から時間内に周れるだけにしぼりましょう」
そう委員長が言うとみんなスマホで電車やバスの移動時間を調べ始めた。
「委員長、これ時間内に周れないだけ書いて提出したらどうなるの?」
俺は気になったので聞いてみた。
「後で先生達がチェックするみたいですよ。やり直しでしょうね。まあそんなグループは無いとは思いますが」
いや、いっぱいあると思うぞ。俺は心の中で思いながら、時間のことは皆んなに任せて、雑誌を読んでいた。雑誌を読んでいるうちに、行き先と時間すべて決まっていた。
「それではこのプランで行きましょう」
本当にスムーズに決定してしまったので周りを見渡して見ると、他のグループはまだほとんど進んでいない状態だった。時間も余ったのでみんなのことが余り知らないので会話することにした。
「みんな仲良さそうだけど昔からの知り合い?」
俺が聞くと、佐藤君が、
「いや、1年生の時、同じクラスで友達になったのです。でも水谷君はなんで委員長と一緒のグループになろうと思ったんですか?」
「委員長と修学旅行周れたらおもしろそうだと思ったからね。迷惑だった?」
「いや迷惑ではないです。ちょっと不思議だっただけです」
そう言うと、小野君が、
「水谷君ほとんど意見言って無かったけどこのプランで大丈夫ですか?」
「大丈夫だよ。俺は写真撮るのが好きで、写真撮れてればいいから。いろいろと決めてくれて助かったよ」
「そうですか。それは良かったです」
「その代わり、いっぱいモデルになってもらうから」
俺が笑いながら言うと、
「なんか恥ずかしいですね。頑張ります」
そんな会話をしていると時間になり、委員長が前に出ていく。
「皆さん時間ですのでここまでにします。決まらなかったグループは今日の放課後までに決めて提出してください。最後にクラス行動の釣りかラフティングを決めたいと思います。どちらかに手を上げてください」
「釣りがいい人」
誰も手を上げない。
「ラフティングがいい人」
クラス全員が手を上げてラフティングに決まった。今日の授業も全て終わり帰りの準備をして帰ることにした。今日はけっこう残っている人が多い。委員長のグループで良かったと思いながら駅に向かうと途中で内村とももに会った。
「水谷も今帰り?」
「そうだよ。ももがいるなんて珍しいね?」
「今日は修学旅行の件があったから部活休みなんだよ」
「水谷は、全部決まったの?」
「決まったよ。委員長のグループだからスムーズだったよ」
「頭良いもんね。水谷と違って」
「どうせ水谷君何もしなかったんでしょ」
「よく分かるな。ほとんど何もしていない」
「やっぱり、だめでしょ。ちゃんとやらないと」
「だって何もしなくても決まっていくんだもん」
「まったくだめだめなんだから」
少し二人は呆れていた。駅に着き電車に乗り込む。
「来週の映画忘れてない?」
俺が聞くと、
「忘れてないよ」
「楽しみにしてるよ。私あのマンガ凄く好きで全巻持ってるよ」
「俺も持ってる。人気だったよね」
「そうそう、新しく映画で上映されるって聞いて、誘われなくても見に行こうとしてたし」
「それはタイミングよかったね」
「あたしマンガ持ってない。映画まで予習しておくからもも貸して?」
「いいよ」
内村はちょっと負けず嫌いなところがある。そんなところがかわいいのだが、素直にかわいいというと拒否られるのであまり言わないようにしている。恋愛シュミレーションゲームをしている俺としては、直球で言ってもいいのだが。話しをしている内に駅に到着した。
「またね。内村、もも」
「じゃあね」
「またね」
二人と別れ家に帰る。

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