「竜と霊魂の交錯」
冒険

連載中:2話

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「竜と霊魂の交錯」

  • あらすじ

     彼の名前は田中康介。大学進学を目指す平凡な高校生で、数学が得意で、体育が苦手な、どこにでもいるような少年だった。毎日学校に通い、授業を受け、友達と遊び、何の変哲もない生活を送っていた。
     
     ある日、数学の特別授業のために学校に早く着いた康介は、まだ誰もいない図書室で一冊の古い本を見つける。本の表紙には古代文字らしきものが刻まれ、中には未知の世界が描かれていた。異世界への扉を開く鍵は、この古い本だったのだ。
     
     授業が始まる前の少しの時間、康介はその本を開き、文字を追っていく。不思議なことに、文字は理解不能なはずなのに、彼の心には鮮やかに意味が刻まれていった。そんな中、本の最後のページには、明らかに他の文字とは異なる一文が書かれていた。
     
     康介がその一文を読み上げた瞬間、周囲が明るい光に包まれ、康介はその場に立ち尽くすことしかできなかった。光が収まった時、彼が目を開けると、そこは見知らぬ森の中だった。彼の頭の中は混乱に満ちていたが、彼の内側の冒険家の精神がこれを新たな挑戦と捉えていた。
     
     そこに、美しい金髪と碧眼を持つ少女、リリアーナが現れた。康介が混乱する中、彼女は静かに手を差し伸べ、「私と共に行く勇気があるなら、この手を取って。新たな冒険が、君を待っている」と言った。
     
     彼女の身に纏う服装は康介が知るどの地域のものとも異なるもので、瞳は古代の知識を秘めたような深淵を宿していた。彼女の姿や言動から、康介は彼女がただの人間ではないことを感じ取った。だがその正体は、まだ彼には明かされていない。
     
     それでも康介は、リリアーナという名の少女に手を差し伸べられた時、迷うことなく彼女の手を握った。不安と恐怖にまみれた心の中にあったのは、冒険への興奮と好奇心だった。彼は、ここがどんな世界であれ、自分が何をすべきかを理解しようと決心した。
     
     未知なる世界、不思議な生物、そして新たな仲間。康介はその全てを前に、自分自身を信じて一歩を踏み出す。リリアーナが彼に投げかけた言葉、新たな冒険が彼を待っているという言葉が心の中に響いて、彼は胸に秘めた冒険心と共に、異世界「セルフィニア」の未知へと足を踏み出した。その瞬間、彼の生活は、今まで知っていた全てから一変する。

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