自然派ママの異世界事件簿
9
マージョリーとブラッドリーの住む家はな馬鹿でかかった。
庭には噴水とバラ園やハーブ園もあり、ちょっとした公園ぐらいのサイズだ。ここでピクニックをしたらさぞ気分はよかろう。裏庭にはプールもありという。そばに海があるくせにプールとは、いかにも金持ちらしい。
どう見てもマージョリーとブラッドリーの屋敷は、富裕層のそれだった。
異世界の金持ち基準は不明だが、通された食堂には大きなシャンデルアもあり、家具や調度品も高級そうだ。
何より執事とメイドが控えているのも金持ちらしい。
ブランドンさんの他にエセルというメイドもいた。エプロンにワンピースというメイド姿だったが、顔にソバカスが浮き、どことなく自信のなさそうに身を縮めていた。18歳ぐらいだったが、若者らしい溌剌さはない。ブランドンが落ち着きすぎているからかもしれないが。
「こちらが柊さまのお荷物ですね」
「わ、ブランドンさんありがとう!」
ブランドンさんから保冷バッグと通勤カバンを受け取る。
「失礼ながら中にあった野菜は、うちの冷蔵庫に入れときましたよ」
「わー、ありがとう!気が効く!」
ブランドンさんはさすが執事という仕事ぶりだった。
みんなで食堂の席につき、エセルが運んでくる夕食を待つ事にした。
「ちょっとカバンを見せてよ」
マージョリーは好奇心いっぱいの私の通勤カバン家保バックをみていた。スマートフォンやマグボトル を見てビックリしていた。確かに異世界には無いものかもしれない。
クールそうなブラッドリーだったが、スマートフォンの説明には食いついてきた。
「そうか、日本という場所はそんなに進んでいるのか」
ちょっとプライドを傷つけられたようだった。別にいせ人を未開の土地の人だといじめた訳では無いが。
「でも、そんなスマートフォンがあっtら便利ねー。電話っていうのもしてみたいわ」
マージョリーは好奇心旺盛の性格のようだった。
「もしかして、ここには電話は無いんですか?」
「無いわね。みんな手紙よ。でも郵便局は面白いから、柊もあとで行ってみなさいよ」
「へえ、どんな郵便局ですか?」
女同士で話が盛り上がると、ブラッドリーはすっかり蚊帳の外だった。ただ、マグボトルがよっぽど珍しいのか凝視している。
「マグボトル あげましょうか?」
「おぉ、いいのか?」
よっぽどマグボトルも珍しいのか、子供のように目をキラキラとさせていた。
マグボトル を上げるのはちょっと惜しい気持ちもあったが、どうせ三百円均一で買った安物だった。2時間ほどしか保冷しないし、ブラッドリーが喜べべ良いとも思ってしまう。
私はこの異世界にこれから住む事になるだろう。悪戯に敵を作るより、こうして恩をうっても良いはずだ。
ちょっと計算は働いてしまったが、仕事をする時もお得意さんにサービスしたり、荷物やゴミ拾いを手伝ってあげたりする。そういった事が売上に繋がったりする。やっぱり人に嫌われるよりも、上手くやった方がいい。日本人らしく和の心を持とうじゃないか。
「おぉ、結構嬉しいな。柊、これありがとうよ」
「いいのよ。カフェで倒れた私を運んだのはあなたでしょ。これで貸し借りなしね!」
私が笑顔で言うと、ブラッドリーはバツが悪そうだった。
「あらら、こんなブラッドリー始めてみたわ。やっぱり女っけが無いから、たまに女性に会うと照れちゃうのかしらね」
マージョリーは目を点にしていた。
「そんな、私が女っぽく見えます?これでも既婚者で、息子は18歳ですよー」
そう言うと、マージョリーはさらに目が点になった。
ブラッドリーは顎が外れるほど、口をぽかんとさせていた。意外とリアクションは豊富な男のようだった。
「ハイハイ、皆さん!お食事持ってきましたよ!」ちょうどそこにエセルとブランドンさんが、食事を持ってきた。
夕食は、鳥の丸焼きとトマトやきゅうりのざく切りだけだった。
庭には噴水とバラ園やハーブ園もあり、ちょっとした公園ぐらいのサイズだ。ここでピクニックをしたらさぞ気分はよかろう。裏庭にはプールもありという。そばに海があるくせにプールとは、いかにも金持ちらしい。
どう見てもマージョリーとブラッドリーの屋敷は、富裕層のそれだった。
異世界の金持ち基準は不明だが、通された食堂には大きなシャンデルアもあり、家具や調度品も高級そうだ。
何より執事とメイドが控えているのも金持ちらしい。
ブランドンさんの他にエセルというメイドもいた。エプロンにワンピースというメイド姿だったが、顔にソバカスが浮き、どことなく自信のなさそうに身を縮めていた。18歳ぐらいだったが、若者らしい溌剌さはない。ブランドンが落ち着きすぎているからかもしれないが。
「こちらが柊さまのお荷物ですね」
「わ、ブランドンさんありがとう!」
ブランドンさんから保冷バッグと通勤カバンを受け取る。
「失礼ながら中にあった野菜は、うちの冷蔵庫に入れときましたよ」
「わー、ありがとう!気が効く!」
ブランドンさんはさすが執事という仕事ぶりだった。
みんなで食堂の席につき、エセルが運んでくる夕食を待つ事にした。
「ちょっとカバンを見せてよ」
マージョリーは好奇心いっぱいの私の通勤カバン家保バックをみていた。スマートフォンやマグボトル を見てビックリしていた。確かに異世界には無いものかもしれない。
クールそうなブラッドリーだったが、スマートフォンの説明には食いついてきた。
「そうか、日本という場所はそんなに進んでいるのか」
ちょっとプライドを傷つけられたようだった。別にいせ人を未開の土地の人だといじめた訳では無いが。
「でも、そんなスマートフォンがあっtら便利ねー。電話っていうのもしてみたいわ」
マージョリーは好奇心旺盛の性格のようだった。
「もしかして、ここには電話は無いんですか?」
「無いわね。みんな手紙よ。でも郵便局は面白いから、柊もあとで行ってみなさいよ」
「へえ、どんな郵便局ですか?」
女同士で話が盛り上がると、ブラッドリーはすっかり蚊帳の外だった。ただ、マグボトルがよっぽど珍しいのか凝視している。
「マグボトル あげましょうか?」
「おぉ、いいのか?」
よっぽどマグボトルも珍しいのか、子供のように目をキラキラとさせていた。
マグボトル を上げるのはちょっと惜しい気持ちもあったが、どうせ三百円均一で買った安物だった。2時間ほどしか保冷しないし、ブラッドリーが喜べべ良いとも思ってしまう。
私はこの異世界にこれから住む事になるだろう。悪戯に敵を作るより、こうして恩をうっても良いはずだ。
ちょっと計算は働いてしまったが、仕事をする時もお得意さんにサービスしたり、荷物やゴミ拾いを手伝ってあげたりする。そういった事が売上に繋がったりする。やっぱり人に嫌われるよりも、上手くやった方がいい。日本人らしく和の心を持とうじゃないか。
「おぉ、結構嬉しいな。柊、これありがとうよ」
「いいのよ。カフェで倒れた私を運んだのはあなたでしょ。これで貸し借りなしね!」
私が笑顔で言うと、ブラッドリーはバツが悪そうだった。
「あらら、こんなブラッドリー始めてみたわ。やっぱり女っけが無いから、たまに女性に会うと照れちゃうのかしらね」
マージョリーは目を点にしていた。
「そんな、私が女っぽく見えます?これでも既婚者で、息子は18歳ですよー」
そう言うと、マージョリーはさらに目が点になった。
ブラッドリーは顎が外れるほど、口をぽかんとさせていた。意外とリアクションは豊富な男のようだった。
「ハイハイ、皆さん!お食事持ってきましたよ!」ちょうどそこにエセルとブランドンさんが、食事を持ってきた。
夕食は、鳥の丸焼きとトマトやきゅうりのざく切りだけだった。
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