ちょっとHぃショートショート
ドール5 影使い
誠の型取り自体は造形作家の村井には慣れた作業で工房には道具も揃っているから無理も通る
首から下のフィギュアを作ってからフィギュアの石膏型を作り 型の細部を修正して作業に必要な数のフィギュアを作り パーツ取りをして各部の加工をする
仕上げたパーツの型を取り修正して球体関節人形の素体を作る訳だ
制作期間を値切ったのはなかなか無茶を言った訳だが それだけ村井もこの仕事に興味があると言う事だ
誠の型取りだけ終えて仮面屋の事務所の方で打ち合わせ
梓の企画書のラフと村井の設計ラフを突き合わせての打ち合わせだ
誠は自分の出番は終わり と言う事で俺の横で珈琲を貰い寛いでいる
村井のラフは既製の球体関節人形の標準的な各パーツ図
つまり 簡略化した女性のフォルムをした胴部があり頭 上腕部 前腕部 太腿 下腿 手 足 とそれぞれを繋ぐ球体関節だ
ビスクドールなんかのアンティークドールだと手足はそれぞれ前腕や下腿と一体化している
梓は腹部に大きめの球体を入れる仕様にして欲しいと言った
出来るけどそれだと如何にも人形のフォルムになるけど?
と 村井が言うと梓は
それが狙いです 各部は生々しいくらいリアルで でも人形と言う…あ でも出来たらお腹の球体には誠さんのお臍を付けて欲しい
頭はどうする?リアルに作った上に仮面 被せてモデルとお揃いにする?
いえ 形而上絵画のキリコの絵みたいな卵型の頭部で行きます
逆に誠さんに卵型のマスクと言うか被せ物が欲しいんですけど
それは同じ型から作れるからいいけど先に誠の頭に合わせて型を取らないといけないな
で ポーズが決めやすいように球体の受け口の方に硬質ゴムかなんかのパッキンのようなものを
キリが無さそうなので俺と誠は先に帰る事にしたが 誠は頭の寸法を取るまで拘束されたので暫く待たされた
ひと月くらいして梓と工房へ見学に行った
首の無い誠の立像が一体 転がっている
一体は残すつもりだろうか
奥に各パーツが並べて置いてあった
胸部 下腹部 上腕 前腕 手 太腿 下腿 足 卵型のこれは頭部だろう
後 サイズの違う球形が対で並べてある
大きな球形は腹部に使う物だろう まだ臍は付いてないようだ
だいぶ 進んだようじゃないか
と 村井に言うと
まだ これからだぞ これを細かい修正して型を取って中を空洞にしてからが組み上げなんだから
後 素材も詰めないとなぁ
今は皮膚感があるけど素材によっちゃボヤけてしまうから
乗ってるじゃないか
面白いからに決まっているだろう
手前の掛かる仕事だけど俺の作品 と言えるものになりそうだからな
梓はバラバラの誠のパーツをマジマジと見ながら作品のイメージを膨らませているように見える
村井さん
と梓が声を掛けてきた
何?
この原型の方は型を取った後 どうするんですか?
うん?型は保存だけどこっちは処分かなあ
じゃあ 処分する前に声掛けて貰えますか
これも作品に入れたいんで
それと私のライフマスク 作って貰えますか
撮影の時に使います
いいよ 材料あるし事務所で出来るから行って待ってて 取ってくるから
すっかり忘れていた頃 事務所の方へ炊飯器でも買ったのかと思うような段ボール箱が届いた
受け取った誠が開けたら梓の顔と対面して びっくりして声を上げた
首から下のフィギュアを作ってからフィギュアの石膏型を作り 型の細部を修正して作業に必要な数のフィギュアを作り パーツ取りをして各部の加工をする
仕上げたパーツの型を取り修正して球体関節人形の素体を作る訳だ
制作期間を値切ったのはなかなか無茶を言った訳だが それだけ村井もこの仕事に興味があると言う事だ
誠の型取りだけ終えて仮面屋の事務所の方で打ち合わせ
梓の企画書のラフと村井の設計ラフを突き合わせての打ち合わせだ
誠は自分の出番は終わり と言う事で俺の横で珈琲を貰い寛いでいる
村井のラフは既製の球体関節人形の標準的な各パーツ図
つまり 簡略化した女性のフォルムをした胴部があり頭 上腕部 前腕部 太腿 下腿 手 足 とそれぞれを繋ぐ球体関節だ
ビスクドールなんかのアンティークドールだと手足はそれぞれ前腕や下腿と一体化している
梓は腹部に大きめの球体を入れる仕様にして欲しいと言った
出来るけどそれだと如何にも人形のフォルムになるけど?
と 村井が言うと梓は
それが狙いです 各部は生々しいくらいリアルで でも人形と言う…あ でも出来たらお腹の球体には誠さんのお臍を付けて欲しい
頭はどうする?リアルに作った上に仮面 被せてモデルとお揃いにする?
いえ 形而上絵画のキリコの絵みたいな卵型の頭部で行きます
逆に誠さんに卵型のマスクと言うか被せ物が欲しいんですけど
それは同じ型から作れるからいいけど先に誠の頭に合わせて型を取らないといけないな
で ポーズが決めやすいように球体の受け口の方に硬質ゴムかなんかのパッキンのようなものを
キリが無さそうなので俺と誠は先に帰る事にしたが 誠は頭の寸法を取るまで拘束されたので暫く待たされた
ひと月くらいして梓と工房へ見学に行った
首の無い誠の立像が一体 転がっている
一体は残すつもりだろうか
奥に各パーツが並べて置いてあった
胸部 下腹部 上腕 前腕 手 太腿 下腿 足 卵型のこれは頭部だろう
後 サイズの違う球形が対で並べてある
大きな球形は腹部に使う物だろう まだ臍は付いてないようだ
だいぶ 進んだようじゃないか
と 村井に言うと
まだ これからだぞ これを細かい修正して型を取って中を空洞にしてからが組み上げなんだから
後 素材も詰めないとなぁ
今は皮膚感があるけど素材によっちゃボヤけてしまうから
乗ってるじゃないか
面白いからに決まっているだろう
手前の掛かる仕事だけど俺の作品 と言えるものになりそうだからな
梓はバラバラの誠のパーツをマジマジと見ながら作品のイメージを膨らませているように見える
村井さん
と梓が声を掛けてきた
何?
この原型の方は型を取った後 どうするんですか?
うん?型は保存だけどこっちは処分かなあ
じゃあ 処分する前に声掛けて貰えますか
これも作品に入れたいんで
それと私のライフマスク 作って貰えますか
撮影の時に使います
いいよ 材料あるし事務所で出来るから行って待ってて 取ってくるから
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