ちょっとHぃショートショート

双樹\u3000一

ジャズ6 影使い

やっぱりこうなるかぁ

そうですね こうなりますよね

と 誠はシレッと言った
L字ソファーに酔い潰れて寝ているかなめを見ながら俺は腕を組んで唸った
ひかりと梓は2人して帰って行った

後は社長 よろしく〜 だそうだ

…誠

いいですよ

すまん 恩に着る
 
タクシー 呼びますね

マスターに詫びを言ってかなめを抱えて誠と3人 タクシーに乗ってウチに帰った
遥には誠から連絡を入れて貰った
ただ タクシーに乗るところを写メったのは要らぬ事だと思うが

いや〜 かなめにご褒美ですよ お姫様抱っこなんて

と 悪い顔をした誠が言った

部屋まで運ぶ途中もかなめは目を覚まさず遥が整えていてくれたゲストルームのベッドに寝かせた
それほどの酒量でもなかったから吐き戻しの心配はないだろう

じゃ お風呂頂きますね 

と 勝手知ったる誠はさっさと服を脱ぎながらバスルームへ向かった

食事は? と遥にきかれて

つまみ程度だからな でもスープでも温めるよ

じゃ 私の予想通りね 座ってくれたら持って来ます

スープを飲みながらかなめや理音 2期キトゥンズメンバーの事を遥に話しているうちに 誠が風呂から上がって来て俺の横に座った

姉さん 珈琲お願い ご主人様も飲むでしょ?

おまえは全く 堂々としたもんだな

と パンティ1枚の誠を揶揄したが ケロッとしたものだ

え〜 だってどうせベッドで脱ぐんならこのままでいいじゃないですかぁ

…今夜は駄目だぞ?理音じゃ無いんだから
また今度な?

約束ですよ?じゃ 今夜は姉さんと寝よっと

まこちゃん 寝るだけよ?悪戯はダメ

姉さんと遊んじゃ?

駄目よ?

は〜い 大人しく寝ます
でも 2人とも約束ですからね また今度 絶対

分かった約束する 今日は済まなかった

キッチンを3人で片付けて 遥にお風呂を勧めて俺はリビングでかなめの入社に向けての書類をタブレットに呼び出して事務所のパソコンに送って置いた
遥のトレーナーをパジャマ代わりに着た誠が俺にお休みのキスを頬にして遥の部屋に消えた
遥も明日も日勤なので と部屋へ帰った
俺もタブレットをオフにして風呂に入り寝る事にした

朝 3人で朝食を摂りらながら まあ 何人目になるのか ゲストルームからの

え?え?どこ?なんで?

と 言う声を聞いた

あ 誠 頼めるか?

と 昨夜と同じトレーナー姿の誠に言ってみた

は〜い 

と 綺麗な素足をトレーナーから見せて誠が身軽にゲストルームのドアから

かなめ 大丈夫?

と 声を掛けた

あ 誠さん?ここどこですか?私 なんで?

ええっと ここは社長の家のゲストルームで かなめは昨日 ラウンジで酔い潰れたから一緒に社長のウチに泊めて貰った訳
あ かなめの家には悪いんだけど携帯借りて勝手にメッセージ 送っておいたから
友達の家に泊まりますって
後で 落ち着いてから連絡 入れなよね?

誠 話し中悪いけど かなめに顔だけ整えさせてやってくれ
二日酔いじゃなきゃ朝食にしよう

は〜い じゃ かなめ こっち

暫くしてバツが悪そうに小さくなったかなめが誠と一緒にリビングに出て来た

社長 すみません ご迷惑を…

あ いい いい
かなめが初めてでも無いし迷惑でも無いから
誠なんかしょっちゅうだ

あ〜 随分 手助けしてますよね 私

今回に関しては そうだな 助かった
まあ 座って 飲めたら珈琲でも飲んで朝食にしよう
二日酔いは大丈夫か?

はい 大丈夫です 喉が渇いて…

うん ミネラルはそのグラスの奴だ
この間はひかりとエミリと飛鳥が3人で賑やかに泊まって行ったから2期メンバーは一応 かなめまで全員 泊まった事になるな あ 希子はまだか

え?…

あ〜 どうしてもウチでゴロゴロしたいって言って3人でパジャマパーティーして泊まったんだ…

あの ご主人様 私 そろそろ

うん いってらっしゃい 

行ってきます

姉さん またね いってらっしゃい

すみません…

と まだかなめが言い募るのを 遥は

ゆっくりしていって下さいね またお話し聞かせて

と 支度を済ませて出て行った

あの 奥様ですか?

いや 誠の姉で ウチの奥さんの後輩
妻が結婚前からルームシェアしてるんだ
だから 誠が泊まりに来る来る

もう!邪魔者みたいに言わないでくださいよ!

あの 泊めて頂いた部屋の写真やなんなは?

あれはキトゥンズの一期メンバーだな 梓が撮ったのもあるぞ
まあ 非公開の作品が半分くらいあるから見た事 ないだろうけど
まあ 食べて 
あと さっぱりしたいなら バスルーム使えばいい どうせ誠 使うんだろ?

はい 勿論!かなめ 一緒に入ろ

ゆっくり 食べさせてやれ 誠
 
キョドキョドしたかなめが周りを見回しながら朝食を食べ終えると誠が有無を言わさずバスルームに引っ張って行った
かなめも誠の洗礼を受けた訳だ
ショートヘアをフワフワに乾かされてかなめが誠とリビングのカウチに戻って来た

おい またそんな格好で!トレーナーはどうした?

だって 暑いんですもん どうせ 取り繕ってもこれから かなめ 何度も来るんならいずれ分かっちゃうでしょ? なら もう同じ事じゃ無いですか

パンティ1枚の誠が腰に手を当てて胸を張る

はぁ〜 
 
と 俺は態とらしく頭を抱えた

女子校一筋の厨二腐女はどうしようもないな

ほんとの話だったんだ…

と かなめがマジマジと誠の裸を見て言った

誠さんは平気なんですね?

え?私?平気なのはこの人の方だよ 私 結構 ナイスバディだと思うんだけど この通り 氷のように平気

ふん 誠のハニートラップには掛からない と 心に決めてるんだ
と 言うか どんな意味でもハニートラップには掛かる積もりは無い!

ほら ね

まだ 誠が言い募ろうとした時にメッセージがタブレットに届き 梓だ と確認するタイミングで ひかりからもメッセージが入った

両方ともかなめの様子伺いの内容で梓のは昨日のスナップが何枚か添付されていた

狭い通路でのI字バランス
スローなジャズナンバーに合わせて踊るショートムービー
女子校の修学旅行のようはくっ付いた写真

2人には "大丈夫 今 朝食中"と返信する

昨日は楽しかったみたいだな 良かった

と タブレットに写真を表示して かなめに見せる

え〜 何ですか これ?私?

あれ? その辺りから覚えてないのか?

いえ ジャズダンスを踊ったのは少しだけ…

あ じゃ これこれ かなめのお宝写真!

と 誠が自分のスマホをかなめに見せたのは例のお姫様抱っこだろう

きゃ〜〜 なんで私!ダメダメ 誠さん!

え?要らない?これ

え……   く ください…

随分 頑張ったが 欲望が勝って駄目だったようだ

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