ちょっとHぃショートショート

双樹\u3000一

作品2 影使い

さすがにプリントをそのまま渡すのは避けてA4サイズに伸ばしたプリントを茶封筒に入れて 誠に渡した

この前 言ってたプレゼントだ 誠

はい? と 封筒を受け取って中身を検める誠が あっ となって腰砕けとなりカウチにへたり込んだ

あのあのあの ご主人様 マジックミラーだって言いましたよね⁈

そうだよ

あの 全部 写っちゃってるじゃ 無いですか!わたし…

あ そりゃ偏光フィルターって奴でそうなるように撮ったからだ 普通の写真も貰ってやったら良かったな おまえ 写ってないけど

ホントなんですか?

嘘なら 捕まってるよ 3人共 と 俺は盛大に笑った

誠は まじまじと写真を見直している

合成写真じゃ無いんですね…凄い いやらしい…わたし と 脚をモジモジさせている

まあ 喜んでくれたら ケース特注した甲斐もあるよ
ケースがあんなにデカくなけりゃ あっちこっちでおまえを置いて写真 撮るんだけどな
まあ しかし 夏場の海山は不味いけど

うっかり聞き過ごしそうになっていた誠が聞き咎めて 聞いて来た

え?何故ですか?

いや あんまり陽射しの反射のキツイ所だとサングラスに偏光サングラスを掛けてる奴 多いんだよ
あれ 掛けてると おまえの裸 丸見えになるから

ダメじゃないですか〜!

だから 梓と ロケハンして大丈夫な所で撮影したのさ
おまえは俺のだからな 見せびらかす気は無いんだ

…ご主人様ぁ

泣きそうな顔になった誠が ふと 気が付いて聞いて来た

あの 今回の 梓も噛んでるんですよね? 事前に何のネタバラシもヒントもくれなかったんですけど?

そりゃ おまえ その前の梓の撮影を おまえに台無しにされてるから ちょっとした意趣返しだよ
今回のも本気の作品作りだから またコンテストに出すって言ってたぞ
入賞したらおまえが悶えてるケースごとまた皆んなに見られる事になる訳

と 言って誠を揶揄っていたら ホントに入賞した

"Trick 青空に" と言うタイトルで

評には ミラーに映した青空に腰掛けている事を以って トリックは大袈裟か?と言う揶揄もあったが こちらは誠に対する"Trick"だから 分かる者が分かればいいジョークだ

伸ばしてフレームに入れ 梓と公園管理事務所に報告とお礼に伺った
今後の撮影許可にも関わるから繋ぎは必要だ
事務所は皆んな喜んでくれて 梓は持って来た写真にサインを頼まれている
俺が 件のミラーケースの贈与を匂わせると強く歓迎されたので構造を強化してからの贈呈を約して帰って来た

そんな訳でゲストルームにまた1枚 写真フレームが増えた
当然 誠の写っているバージョンだ
暫く 誠はゲストルームで同じ格好で拘束されてされるのに ハマった

逆に梓は自分が鬼畜に見えるのに やっと気が付いて暫くゲストルームに寄り付かなかった
入賞した写真に差し替えるのを主張したが誠に却下されて どうも梓の意趣返しは逆効果だった
誠も自然公園に行った 今度は裸じゃなくて撮影時の梓の服装のブルーバージョン
青のオーバーサイズのシャツに青のショートパンツ 青のコンバースで写真を撮った
小柄で着痩せする誠が同じ格好をすると子供っぽくみえる
ミラーオブジェの前で色々 ポーズをつけて写真を撮る
オブジェは村井の所で構造強化してついでに扉も無くして下部構造に固定設置出来るように多角形の頂点にボルト穴を追加した
今はポールで地上1メートル位の所に設置されているから腰掛けて撮るという訳にもいかない
おそらく管理事務所が安全管理で危惧したのもその辺りだろう 事務所内の休憩スペースに梓の作品が噴水広場のオブジェの説明板と共に設置されていた
今日は記念撮影なので撮影許可と言ったものは貰っていないが挨拶がてらに顔を出したら 誠と一緒にお茶を出して貰った
この間の写真が趣味と言った職員がおずおずとひょっとしたら と言って誠が“あの“キトゥンズテイルスのモデルの1人じゃ と聞いて来たので 声を顰めて内緒ですよ と耳打ちした
えらく感動されて誠にもサインをねだっていた
あ〜 あなたがファンの誠さんはこの写真のケースの中で悶えてるんですよ〜 と穏やかに笑いながら考えている俺は大概な変態さんだ
帰りにオブジェの前で誠に同じことを言ってやったら 顔を赤くしながら喜んでいた
衆人環視の中で裸になると言う妄想が叶ったのだし 記念の証拠写真も梓の技術で撮れたのだから当然だろう
梓には理解されにくい被虐願望だが あの子は趣味は趣味として理解して家族の一員をしている
社会常識や忖度まで身につけて もう立派に社会復帰したと言えるのだ
まあ たまにペット側に回ったりご主人側に回ったりするのも大人の嗜みとしたものだろう
バージンなのにかなりエッチな子に育ててしまった
誠の姉たちはそれぞれの職場で責任ある立場になり忙しく働いている
偶にストレスが昂じて被虐欲求が高まると皮ベルトを持って黙ってお願いに来る
もう そこからプレイは始まっているので俺もスイッチを切り替えて応じる
秘所にバイブを挿れてヴァギナを縛り閉じて手足を拘束してベッドに転がし 頭を撫で乳房を撫で添い寝してやる
稀に縛られてない方のペットがやって来ておねだりする時は縛られているペットの横で愛を交わす
それはそれで縛られたペットは幸せらしい
ふたりで可愛がる事もありふたりを可愛がる事もある
由香は学芸員としての評価が上がり特別展のパンフレットの解説を書くようになると 斬新な視点からの分かりやすい解説に少しシニカルなユーモアが受けて 地方紙ながら新聞の文化面にコーナーを持ったりしている
地味な設えで学芸員然としている由香がすれ違いざまに俺が囁くだけで美術館のトイレで下着を脱いで俺に渡して仕事に戻るようには思えないだろう
由香は他のペットと違い 秘所ピアスは入れていない
特に意味はないが由香からも欲しいとは言われていないし そのままでいいかなと思っている
怜子や遥 誠のピアスの数が違うように無しも有りだろう
駄犬メンタルの由香は俺の命令には何でも従ってしまうから そこはご主人様の責任としたものだろう
気をつけないと由香にとって被虐行為は非日常ではなく 俺の命令の有る無しなので衆人環視の中で全裸になる事も厭わない それが快感に直接ショートするのだ
俺に駄犬として飼われている事実が欲望を満たす条件付けにされているから 多目的トイレに連れ込んで全裸になれ 俺を満足させろ と 命じたら嬉々として応じるだろう
俺は由香のスイッチであり リミッターである 俺の欲望のままにオモチャにして恣にするわけにはいかない
それがプレイとしての被虐趣味を行う者の嗜みだ
個々のペットに合わせたプレイで各々の欲望を満足させる
ご主人様とペットで作る作品と言うものだろう

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