ちょっとHぃショートショート

双樹\u3000一

木島由香顛末 影使いから

スーツケースに裸のまま目隠しをされ後ろ手に皮ベルトで拘束されて入れられて わたしは震えていた

我慢できないような緊張が快感に変換されて気が狂いそうに感じていた
ご主人様に 誰とも分からない変態ペットとして柳クンに抱かれたい 責められたいと調教を受ける度に懇願した事を叶えて貰い ヴァギナに口に柳クンを受け入れられて幸せだった
曲げた手足をボンデージテープで巻かれ短い脚の犬のようになったわたしをモノのように扱い 柳クンがわたしに自分を納めて可愛がってくれる
何度も 撮られた調教ビデオを見直して熱くなった もういいと思った
でも ご主人様が調教の度に こんな変態な姿をアイツが見たらどう言うかしら 
こんなに喜んで涎を流しているMペットをアイツに自慢してやろうか と 繰り返し責められて もう変態だと知れてもいい 由香は変態ペットになりました と告白してしまいたい そして柳クンをご主人様と呼んで責められたい と 思うようになった
毎晩 アソコやお尻にバイブを入れられて朝まで拘束されて それも段々 太くなるバイブを受け入れ 快感に慣れて間違っても眠ってしまわないように責め続けられ コンプレックスだった体型も引き締まった
バストの小ささはどうにもならないけれど
快感で頭が白くなる度にわたしは柳クンを呼んでいたらしい
ご主人様は よその男に気を取られて居るようなペットは要らない と言いおまえの事は調教済み変態ペットとして売ってしまう と言った
わたし 木島由香の変態ペットの譲渡書をアイツ宛てに書いてやる
でも アイツはもう捨て猫や捨て犬は要らない と宣言しているのだから おまえを要らない と言った時は 何処かの変態女好きの男に売り渡すから それを覚悟するならアイツと話をしてやる と言われた
分の悪い賭けだけれどわたしは声も無く頷いた
柳クンでなければいずれにしても同じだった 変態ペットとして身体を弄られて生きていくしかないのだから

仕事中に電話がご主人様から入り 土曜日に休みを取れ と言われた 賽は投げられた 何処の誰に渡すかは秘密だがウチからは出て行ってもらう 土曜の朝 来い と だけ 電話は切られた
どうしようも無く身体が震えた
とうとう 一線を越えてしまった 一生を知らない誰かに変態として尽くす羽目になったのかも知れない そっちの可能性の方が高いのだから
身体の凡ゆる穴で知らない男を受け入れて弄ばれるのだ
異様な興奮が身体を包んで 自分のどうしようもない変態を知った
土曜日
ご主人様の部屋で裸にされ 後ろ手に皮ベルトで縛られて 用意された大きなスーツケースに身体を折って入れられた
とうとう 行くのだ
スーツケースで運ばれた先で争う声がした後 長く放置された
わたしはただ震えていた 賭けに勝っても負けてもわたしは変態ペットとして 責め苛むのが趣味の男の元に残されるのだ 仕事に戻れるのか家に戻れるのかさえ分からない
興奮でアソコが溢れた
もし賭けに勝ったとしても柳クンにどうしようもない変態になったわたしを見られるのだ もうわたしが変態ペットなのは知れてしまっている わたしの消息が消えたら何処かでペットとして飼われて居るだろう わたしの事をチラッとでも思い出してくれるだろうか
乱暴にケースが横倒しにされ 開かれた
身体に手を入れられて起こされ 目隠しが取られると目が眩んだ
視界が戻ると待ち望んだ人の顔があった

柳クン わたし 
と しか言わせて貰えなかった

由香 と名前を呼び捨てられ ご主人様と呼べ と命じられて 手は縛られたまま乳首を摘まれてカウチに歩かされ寝かされた
口とアソコで奉仕して わたしはわたしが望んだご主人様のペットになれた
おまえは俺のモノだから捨てるも売るも俺の意思次第だ と言われた
他のペットたちにも内緒の秘密の変態ペットで 愛人だ と言われてどうしようも無く濡れた
でも 服を着て家に帰れ と言われて口答えをしたら お尻を酷く打たれて 言う事を聞けないなら捨てると言われ 泣きながら謝って服を着た 靴まで揃っていた
ご主人様はわたしに家へ帰ってわたしの合鍵を送れ と言った
いつでも チェックに行く と
呼ばれたら 来い 呼ばれるまで 来るな とも言われた

呼んで貰ったタクシーで帰り 賭けに勝った安堵と緊張が切れたせいで朝まで寝た
夜の呼び出しや調教がないせいで 昼間はフワフワと仕事をして夜は泥のように寝た
1週間は直ぐに過ぎた
初めて調教を受けて変態ペットに堕とされてから切れ目なく続けられていた夜の調教が無くなり 常に酔ったように頭の中に張っていた霧が晴れた
そして不安が戻って来た
変態な自分が それも自分の売り買いを望むような変態ペットの自分がこうして常識人のフリをして仕事をしていてもいいものか
被虐に酔っていた時に皮相的に論じて採用されたアーティストのアウトサイダーとしての評論の奥の 異能の芸術家の不安と孤独 高揚と狂気が自分の事のように理解出来た
呼び出しも調教も無い事を空白のように感じる自分を持て余していた夜 突然 ドアの鍵が回りドアが開いた
ビクッとしたわたしに ご主人様が紙袋を投げて 着ろ と言った
最後に会った時の事を思い出して ズンと感じた
黙って 服を着替えようとすると

違う!下着も全部脱いで それだけ着ろ

紙袋の中身は 10代の子が着るような派手なスウェットだった
言われた通り着た
ラムスキンで出来た薄い皮の全頭マスクを被せられ目と口だけはマスクから見える

スーツケースは何処だ 持って来い 行く所がある

わたしはまた ケースに詰められて車に積まれて運ばれた

ゴロゴロ ケースを押されて着いたところは造形作家でアートマスクアーティストの村井クンの工房だった

また フィクションみたいなプレイをしてるなぁ と 村井クンに呆れたように言われた

電話で言ってたマスク 頼みたいんだが顔はおまえにも内緒だ 出来るだけ薄い皮のマスクだからこの上から顔型を採って欲しいんだ

まあ フィット感は保証出来んが出来るぞ なんだ新しいメンバーか?

いやまだだ 他の子にも内緒だから頼む

はいはい 了解 しかしまた大学時代みたいに鬼畜な事 やってるんじゃ無いよな?

そっちは美希だ 俺は尻拭い専門 で いつ出来る?

電話で聞いたのは 顔は額から顎までで口元 目だけ 開けるんだな?で 表面はフラットでマット
色は?

ん〜 ベースはコイツの肌に馴染む明るいベージュ パターンは これ 見てくれ

と タブレットを回す 細かいパターンがギッシリと書かれた画像 植物の蔓は判別がついた

色は 濃いセピアで頼む データは送って置いたから等倍で貼り付けてくれ 位置はお任せだ

う〜ん 顔型さえ取れば3日貰えるか?

いや 構わない 来週末に寄るからその時でいいよ

何か新しい企画か?
話に噛ませろ

まだ どうなるか分からないが 1番に話 持って来てやったろうが?あと 美和んとこにも話するけどな あとの予定もあるんで 型 頼む

りょーかい!

顔型を取られて またケースに入れられて 呆れた村井クンの顔を見ながらケースを閉められた
 
1週間後 また詰められて 出されたのは狭く古いマンションのエレベーターホールで連れて行かれたドアには異国語の小さなプレートが掛かっていて なんとかtattoo だけは読めた
中も狭く スーツケースは入り口外に置いたまま 中には浅黒い肌の異国の中年女性と若い女の2人が居て 壁一面にタトゥーをした顔や手 脚や腹の写真が飾ってあった
ご主人様がタブレットを見せて 店のカタログらしいタトゥーのパターン集を捲り 何やら指示していた 中年女性は2本 指を出し ツーデイズ と言った
ご主人様は OKなう と言い わたしに脱げ と言った

わたしは裸で施術台のベッドに仰向けに転ばされ 2人の女に足元からタトゥーを施された
痛みは無く 不思議な非現実感のフワフワした中で時間が過ぎて行った
いつか脚を広げられ性器にまでタトゥーを施され うつ伏せにお尻まで掻き分け割れてお尻の穴周りまで施術は及んだ
腰からお臍の下まで濃いセピア色のタトゥーが入り 足首20センチくらいしか肌が白い部分は無かった

服を着ろ とご主人様に言われ ノロノロと素肌にスウェットを着た

ご主人様は トゥマロー ナイト と言ってかなりのお金を払い 店を出た
店の前の狭いマンションの通路でスーツケースに入れられて運ばれた
自分でも思っても見なかった身体になってしまった
明日の夜 店に連れて行かれてたらわたしは全身が濃いセピアに包まれるだろう
ご主人様に捨てられたら もう誰から見ても変態ペットの女のわたしだけが残される
海へもプールへも行けない自分が居た
お風呂で自分の下半身を覆う植物の蔓 花 果実の細かい模様を呆然と見つめた

次の日 日曜日の美術館は人で賑わい 事務仕事や館内監視の業務に立った
見えない筈のタトゥーを人に見られて居るようでぎこちなく動いた
夜 また予告電話なくご主人様が来て連れ去られ 昨日の部屋で裸になり続きを施術された
お臍まわりは細かい模様で大きな太陽をあしらわれ 気がつくと鎖骨から下はビッシリとタトゥーで埋まり腕も手先20センチだけが白く 後 乳房だけが丸く白く残されていた

おそらく背中も同様だろう
どこかで自分が隠せば変態は隠せるつもりだったのに気付かされた
もう 世間から隠れる事の出来ない身体になってしまったのだ
ご主人様が中年女性に

グッジョブ エクセレント! と 言って親指を立てた
2人の女性はニッコリ笑った
支払いとは別にお礼を渡したらしく2人は見送ってくれた
おかげでわたしはマンションの外でケースに入る事になった

部屋に帰ったらご主人様に全裸にされ マスクを頭から被せられて色んな方向からタトゥーの入った全身の写真を撮られた
スマホを操作して 電話を掛けたようだ

あ 今 送った
コンセプト通りの出来上がりだ 想像以上にいいぞ
手足先と乳房以外は全部 入ってる
確認して詰めて置いてくれ
じゃ 明日な
うん 10時に な

明日 9時半に迎えに来るから用意しておけ

と 裸のわたしを置いて ご主人様は帰って行った
裸のまま立ち尽くしたわたしは 自分が何処でこの非現実な変態ペットの自分を一時的なお遊びのように考えていた事を思い知らされた
いつか 調教の肉の喜びに溺れ ご主人様とペットたちを撮った時のエクスタシーとは違う快感に酔いしれていた事に思い至って 愕然とした
もう 遅すぎる 後戻り出来ない現実の変態ペットの自分が居た

まんじりともせず朝を迎え ノロノロとシャワーを浴びた
当然 ボディシャンプーを流してもそこに濃いセピアの肌が残った

9時半にご主人様が来て 忌まわしい身体になったわたしの髪を纏めてネットに納め 黒髪ロングのウィッグを被せ わたしのタトゥーと同じ模様の仮面を付けた

いつ ケースから出されたのかも分からない内に 美和ちゃんたちのスタジオに居た
わたしも知っているサブスタジオに行き セットされたホリゾントの前に全裸で立たされてカメラテストをされた

お!凄くいいじゃないか!

はい!いいですね パターンとセット ハマりました

これ 行けそうなら作品で詰めてくれるか?

任せて下さい!腕 見せますよ!
よし じゃ本番 行きます!

立たされ 寝そべって 四つ這いとなり 脚を広げて娼婦のように誘い お尻を高く上げ 身体中に押されたペットの烙印を余すところなく撮影された

何も考えられず撮影は終了して 家に戻され 気がつけば食事をし 洗濯を干し日常を続けている自分に気がついた
身体は非日常から抜け出せず 機械的に変態ペットになる前の日常をトレスしている自分はご主人様抜きでは自分を守る事も出来なくなっているのだ
機械的な生活が1週間過ぎ 自分の願いが強過ぎたせいで身体のタトゥーのセピアが薄れて来たように思え 自虐の笑いの後 涙を流した
諦めの内 もう1週間が過ぎ ふと湯上がりに姿見を見てタトゥーが明らかに薄いのに気がついた
夢か 気でも違ったか 服も着ないで鏡に張り付いていたら表のドアが開いてご主人様が入って来た

お!やっと消えて来たな 個人差はあるけど2週間前後で消えるから後 数日ってとこか?

え?でも ご主人様 入れ墨が消える事は…

うん? いや ヘナタトゥーだから消えるよ?植物性の染料だ まあ 入れ墨だと思わせたのは事実たがね

…なんで そんな事…

由香はこの2週間 どうだった?身も心も変態奴隷になれて嬉しかったか?

こ 怖かったです!もう 普通の生活に戻れなくて普通の結婚も出来ない女になってしまったって悲しくて 怖くて…

うん それが普通だ ウチに来た時に説明したんだが あの時は由香は分からなかったみたいだけど 俺たちがやっているのはプレイなんだ 日常とは別に 自分の まあ 人には言えない変態的な欲望をお互いに叶え合う非日常のプレイだな
それはいつでも日常に戻れる生活だ
由香がこの2週間 望んでいたように な

じゃあ わたしは戻れるんですか?前のわたしに?普通の生活に?

望むなら いつでも

わぁ〜 とわたしは安心して声を上げてご主人様に抱きついた

好きです 愛しています!

馬鹿を言うな 俺には愛妻と愛するペットが居るんだ
駄犬でいいなら飼ってやるが な
と ご主人様が笑った
声も無く泣きながら わたしは頷いた
ひと月ぶりにわたしはご主人様と身を重ねた
それは優しかった

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