ちょっとHぃショートショート
届けられた女
置き配でボストンバックほどの大きさのケースが届いていた
この間ぶっ壊れた掃除機の代わりだ
全自動掃除機が導入出来れば楽なんだがその場合 部屋の大掃除が必要になるジレンマがある
致し方無くフルパワー掃除機だ
明日は休みだし掃除をしなくては と思いながら部屋に入れてビール飲みつつ遅い晩飯だ
風呂上がりに取り敢えずケースから出しておこうと段ボールを開けて凝視した
膝から折り畳まれた女の脚が見えて太腿を抱えた女の手も見える
一度 閉めて落ち着こう
と 箱を閉めると中から長い脚が蹴飛ばして にゅっと伸びて出た
箱の縁に手を掛け 女の身体の残りの部分も箱から出てくる
アスリートかダンサーのような鍛えられて引き締まった太腿脹脛足先
新体操の選手のような姿勢でのけ反った身体がヌルッと蛇のように抜け出て裸の女が床に胡座をかいて座り込む
ショートカットに大きな目の女だ
柔らかそうな乳房に目が釘付けになる
で 何すればいいの
と 女は言った
歳は二十歳前後か
え キミが掃除機でも無い限り キミは配達先間違いだと思うよ
ボクは人身売買に関わった事はないし通報しないから そう連絡して
と 言うような内容を噛み噛みで女に言った
掃除機 掃除して欲しいの 変わってるわね
と 女は笑いもせず言うと
服 無いの
裸の方がいいんならそれでもいいし ベッドがいいなら行こうか
いやいやいやいや
待って待って待って
と 衣装ケースを漁って女の身を隠せるような服を色々 投げた
未開封未使用のボクサーパンツ ワイシャツ ジャージ上下 Tシャツ 靴下 ハンカチ タオル
ほぼ 錯乱した有様
女の裸はジャージの中に隠されて はち切れそうな不都合も取り敢えずはダボダボのシルエットに見え隠れするだけになった
で あなたは一体 誰なんです
アタリだよ アタリ
言い換えれば ハズレかも知れないけど
何の話ですか それ
あんたが選ばれて あんたが好意を寄せていたらしいわたしが送られたって事
ボクが好意を寄せ…
いきなりの裸で混乱していたけれどジャージで落ち着いて見れば職場近くの警察署の前で偶に見かける女性警官のように見える
いつも制服姿で凛々しく制服フェチの気がある自分は気になっていた存在ではあったが…
ええと 警察官のあなたが 一体なんで
ああ 個人的なわたしは一切 関係なくて わたしの意思も関係なくて さ
いや待てよ 宅配段ボールから出て来た段階で色々おかしかったけどそもそも 箱のサイズ的に無理だよな これ
どうやって入ってたの 生きた人間がこのサイズに
ごめんなさい あのあなたはホントにどうやって箱に入って此処まで来たんですか
う〜ん どう言ったらいいのかな
攫われて脱がされて詰められて運ばれた 的な
犯罪だ犯罪
なんで そんなに落ち着いてるんですか あなた
だから あんたがわたしに好意を寄せたせいで選ばれたわたしは自分の意思ではどうにもならない訳よ この状態
選ばれた 選ばれたって誰にですか こんな事
わたしにも分からないよ 神か 悪魔か 宇宙人か いきなりこうだもん
あの あの 意思に関係なく と仰いましたが 催眠術とか夢遊病的な何かでしょうか
あ 聞いてくれるそこ
ほぼほぼ パニックで叫んでるよ 頭の中
受け答えしてるのはこの状況を作った奴の力的な何かだと思うよ
犯罪だ犯罪 誘拐 監禁 強姦 傷害
あのあのあの落ち着いて下さい落ち着きましょう誓ってあなたに指一本触れませんボクはヘナチョコですんで普通にあなたの方が強いですから大丈夫ですそれよりこの状況をなんとかしましょう
あんた 変わった奴だね 頭の中はちょっと落ち着いたみたいだよ
ほっと 力が抜けた
落ち着いて女の顔を見るとやはり可愛い
さっきの乳房が頭に浮かぶが急いで取り消す
それでその何かの力でアタリとかハズレとかって
うん 何かこの世界って言うのか宇宙で物凄く大きくて複雑なゲームをやってるような気配がしてるの
で わたしはあんたのワイルドカードみたいなものらしいよ
え それはボクもあなたもおもちゃにされてる的な…
おもちゃはあんただろうね わたしは景品か餌
餌
うん あんたが裸のわたしをどうするか
結果 あんたがどうなって行くか
極微的なゲーム 戦争みたいな世界的なゲーム 宇宙的なゲームをパラレルで同時進行でそれぞれ影響を与え合うように駒を動かしてる感じがする
ボクがあなたをどうするかって….
そりゃあんた 可愛いわたしのまして裸だよ 一も二もなくベッドでしょ
初めて 女が笑って言った 確かに可愛い笑顔
いやいやいやいや 好きな女の子をいきなり裸で襲うなんて有り得ないでしょ
と言ってしまって顔を赤くして相手を窺うと女も顔を赤くしてる
そう言う事なら ボクはゲームから降ります あなたも家に帰った方が…
そうは言ってもこの子 警察寮だからね 無断外出 時間遅いし入れないなぁ
分かりました じゃベッド 使って下さい 鍵は掛からないけどカラーボックス動かして塞げば安心です
分かった 信用する
この子もそれでいいみたいよ
笑顔が可愛い
おやすみなさい
おやすみ
眠れないと思っていた夜は あっと言う間に明けて ぐっすり眠った自分にがっかりだった
起きようとしたら頭に掃除機が倒れて来て痛かった
ん 新品の掃除機
寝室に声を掛けたが返事は無い 夢だったか
だけどカラーボックスがドアを塞いで開けるのに苦労した
誰も居ないベッドを見て首を傾げていた
休み明け
職場に行く途中の警察署前
あの子が居る とドキッとする 玄関前で立ち番に2人立っていて あの子がもう1人に敬礼して何やら話して柱の後ろから紙袋を取り上げて こっちに走って来る
思わず腰が引けて後ずさる
これ
と 紙袋を突き出される
この間のジャージやシャツ色々
返したからね
赤い顔をして駆け戻って行った
無断外出 男物の下着 ジャージ Tシャツ
立ち番に戻ったあの子が赤い顔をして前を向いたが チラッとこちらを見て 少し笑った
これがまた 違うゲームなのか どうなのか ボクには分からない
この間ぶっ壊れた掃除機の代わりだ
全自動掃除機が導入出来れば楽なんだがその場合 部屋の大掃除が必要になるジレンマがある
致し方無くフルパワー掃除機だ
明日は休みだし掃除をしなくては と思いながら部屋に入れてビール飲みつつ遅い晩飯だ
風呂上がりに取り敢えずケースから出しておこうと段ボールを開けて凝視した
膝から折り畳まれた女の脚が見えて太腿を抱えた女の手も見える
一度 閉めて落ち着こう
と 箱を閉めると中から長い脚が蹴飛ばして にゅっと伸びて出た
箱の縁に手を掛け 女の身体の残りの部分も箱から出てくる
アスリートかダンサーのような鍛えられて引き締まった太腿脹脛足先
新体操の選手のような姿勢でのけ反った身体がヌルッと蛇のように抜け出て裸の女が床に胡座をかいて座り込む
ショートカットに大きな目の女だ
柔らかそうな乳房に目が釘付けになる
で 何すればいいの
と 女は言った
歳は二十歳前後か
え キミが掃除機でも無い限り キミは配達先間違いだと思うよ
ボクは人身売買に関わった事はないし通報しないから そう連絡して
と 言うような内容を噛み噛みで女に言った
掃除機 掃除して欲しいの 変わってるわね
と 女は笑いもせず言うと
服 無いの
裸の方がいいんならそれでもいいし ベッドがいいなら行こうか
いやいやいやいや
待って待って待って
と 衣装ケースを漁って女の身を隠せるような服を色々 投げた
未開封未使用のボクサーパンツ ワイシャツ ジャージ上下 Tシャツ 靴下 ハンカチ タオル
ほぼ 錯乱した有様
女の裸はジャージの中に隠されて はち切れそうな不都合も取り敢えずはダボダボのシルエットに見え隠れするだけになった
で あなたは一体 誰なんです
アタリだよ アタリ
言い換えれば ハズレかも知れないけど
何の話ですか それ
あんたが選ばれて あんたが好意を寄せていたらしいわたしが送られたって事
ボクが好意を寄せ…
いきなりの裸で混乱していたけれどジャージで落ち着いて見れば職場近くの警察署の前で偶に見かける女性警官のように見える
いつも制服姿で凛々しく制服フェチの気がある自分は気になっていた存在ではあったが…
ええと 警察官のあなたが 一体なんで
ああ 個人的なわたしは一切 関係なくて わたしの意思も関係なくて さ
いや待てよ 宅配段ボールから出て来た段階で色々おかしかったけどそもそも 箱のサイズ的に無理だよな これ
どうやって入ってたの 生きた人間がこのサイズに
ごめんなさい あのあなたはホントにどうやって箱に入って此処まで来たんですか
う〜ん どう言ったらいいのかな
攫われて脱がされて詰められて運ばれた 的な
犯罪だ犯罪
なんで そんなに落ち着いてるんですか あなた
だから あんたがわたしに好意を寄せたせいで選ばれたわたしは自分の意思ではどうにもならない訳よ この状態
選ばれた 選ばれたって誰にですか こんな事
わたしにも分からないよ 神か 悪魔か 宇宙人か いきなりこうだもん
あの あの 意思に関係なく と仰いましたが 催眠術とか夢遊病的な何かでしょうか
あ 聞いてくれるそこ
ほぼほぼ パニックで叫んでるよ 頭の中
受け答えしてるのはこの状況を作った奴の力的な何かだと思うよ
犯罪だ犯罪 誘拐 監禁 強姦 傷害
あのあのあの落ち着いて下さい落ち着きましょう誓ってあなたに指一本触れませんボクはヘナチョコですんで普通にあなたの方が強いですから大丈夫ですそれよりこの状況をなんとかしましょう
あんた 変わった奴だね 頭の中はちょっと落ち着いたみたいだよ
ほっと 力が抜けた
落ち着いて女の顔を見るとやはり可愛い
さっきの乳房が頭に浮かぶが急いで取り消す
それでその何かの力でアタリとかハズレとかって
うん 何かこの世界って言うのか宇宙で物凄く大きくて複雑なゲームをやってるような気配がしてるの
で わたしはあんたのワイルドカードみたいなものらしいよ
え それはボクもあなたもおもちゃにされてる的な…
おもちゃはあんただろうね わたしは景品か餌
餌
うん あんたが裸のわたしをどうするか
結果 あんたがどうなって行くか
極微的なゲーム 戦争みたいな世界的なゲーム 宇宙的なゲームをパラレルで同時進行でそれぞれ影響を与え合うように駒を動かしてる感じがする
ボクがあなたをどうするかって….
そりゃあんた 可愛いわたしのまして裸だよ 一も二もなくベッドでしょ
初めて 女が笑って言った 確かに可愛い笑顔
いやいやいやいや 好きな女の子をいきなり裸で襲うなんて有り得ないでしょ
と言ってしまって顔を赤くして相手を窺うと女も顔を赤くしてる
そう言う事なら ボクはゲームから降ります あなたも家に帰った方が…
そうは言ってもこの子 警察寮だからね 無断外出 時間遅いし入れないなぁ
分かりました じゃベッド 使って下さい 鍵は掛からないけどカラーボックス動かして塞げば安心です
分かった 信用する
この子もそれでいいみたいよ
笑顔が可愛い
おやすみなさい
おやすみ
眠れないと思っていた夜は あっと言う間に明けて ぐっすり眠った自分にがっかりだった
起きようとしたら頭に掃除機が倒れて来て痛かった
ん 新品の掃除機
寝室に声を掛けたが返事は無い 夢だったか
だけどカラーボックスがドアを塞いで開けるのに苦労した
誰も居ないベッドを見て首を傾げていた
休み明け
職場に行く途中の警察署前
あの子が居る とドキッとする 玄関前で立ち番に2人立っていて あの子がもう1人に敬礼して何やら話して柱の後ろから紙袋を取り上げて こっちに走って来る
思わず腰が引けて後ずさる
これ
と 紙袋を突き出される
この間のジャージやシャツ色々
返したからね
赤い顔をして駆け戻って行った
無断外出 男物の下着 ジャージ Tシャツ
立ち番に戻ったあの子が赤い顔をして前を向いたが チラッとこちらを見て 少し笑った
これがまた 違うゲームなのか どうなのか ボクには分からない
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