アフターケア15 影使い

お風呂からはやはり碧さんの喘ぎ声が高く低く聞こえて来る
私も岡さんのものを受け入れて岡さんの首を抱いて喘いでいた
岡さんはこの事態が想像していたような子供が一つオモチャを貰うような単純なものでは無い事に漸く気付いたようで自分が得たものと失ったものの得失を考えながら淫靡な快楽の中で悶えているようだった

化粧を整えて部屋着を着た碧さんが夫婦で玄関まで見送ってくれる

ありがとう　伽奈さん

と碧さんは手を握ってくれた
岡さんは呆然とした表情で自分の妻と私を見比べていた
私はビキニ姿でトランクに身体を畳んで仕舞われた

"後の事は夫婦でしっかり話を詰めて返事をしてくれ
共同で伽奈を調教するって言う事の責任を　な
意思の無い人形じゃない
碧と同じ　2人目の妻だと思って扱え
そこまでの事だと自覚しろよ？
伽奈は受け入れてくれるらしいが　伽奈の判断でおまえから離れる事も当然　出来る訳だぞ？
それと"

ご主人様の人の悪い表情が浮かぶ声色で続けた

"伽奈は碧と気が合うから自分の味方にしようとしても無駄だからな？"

モゴモゴと返事が聞こえ　碧さんの

"先輩　ありがとうございました
夢が叶いました
怜子さんにも遥さんにも宜しく伝えて下さいね？"

"分かった　言っておくよ
じゃ　良く考えてな"

またタクシーのトランクルームに揺られてご主人様のマンションまで帰って来た

おかえりなさい
岡さんはどうでした？

と　誠さんが珈琲を出してくれながら聞いて来る

ビキニは着替えてワンピースに薄い上着を羽織っている

誠は変わる前の岡に纏わりつかれていたもんな？

そうでしたね
理音の神フックから紳士になりましたけどね

それってホントだったんですか？

と　誠さんに聞いた

ホントですよ
結構　軽薄な性格で碧さんも困ってましたもん
子供みたいにひとのものを欲しがるみたいな所

ああ　手に入れてから持て余すような…

有り得るかも　ですね

ご主人様？

と　私は聞いてみる

ああ　考えが浅いんだな　あいつは
しかし　まあ　大分　脅しておいたし　碧の事を考えるのと同じように伽奈の事も考えてくれれば悪い事にはならんだろ
ん？気になる事でもある？

あの　お風呂の事でやっと私を受け入れる事の現実感を感じていたようなので…

だろうな
まあ　碧が現実に引き戻すだろうから返事待ちだ
受け入れてくれるなら　ちゃんとしてくれるよ
駄目だったら　アイツほどコントロールは効かないけど　夫婦者のご主人様を紹介するさ

ご主人様は不特定多数の相手に私を貸し出そうとかは考え無いんですか？

…

ご主人様は誠さんと顔を見合わせて苦笑いした

それは俺の主義に反するし遥からも厳に止められているんだ
伽奈を貸し出したらエライ目に合うよ