休日7 影使い

あれ？あんな事　言ってるけど由美さん　いいの？

と　私が揶揄って言うと

それこそ　誠さん達こそ　私達みたいに後から押し掛けて妻に加えられた女って許せるんですか？

私は梓と顔を見合わせて

え〜　だって

ご主人様　ですからねぇ

と声が揃った

元々は怜子さんだけが妻って事でご主人様的にも姉さんに対しては責任を持ってお世話をするつもりだけだったのを怜子さんは一緒に妻に　って事にしたから…

無し崩し的に誠さん以降も妻って扱いになりましたもんね

ご主人様を見ると苦笑いをして頭を掻いている

だから　ご主人様がちゃんとお世話をするつもりなら私たちは何も文句は無いし…由美さん　ちゃんと可愛がって貰ってる？

それは…ちゃんと大丈夫です
昨夜だって…

あらあら　ご馳走様！

誠　おまえ　言い方　おばさん臭い！

え〜　だって由美さんに比べたら年齢的には　ねぇ

何の為の奥義だと思ってる！
おまえたちも怜子たちも見かけは由美と変わらないだろうが！

それですけど　怜子さんたちは何か違いませんか？オーラが

と　梓が代表して聞いてくれる

魔性　ですよね？

アレは奥義とは関係無いよ
個性と言う所だろうな
魔性と言うなら由香の方さ

由香さん？

ああ　ウチとは違う古い血統の裔なんだろうな
まあ　奥義伝授の関係で活性化したんだろうけど性的な事でアイツに逆らうのは男女関係無く無理だな

ご主人様でも？

俺なんか　押しに弱いんだろ？余計に無理だ
単に由香に対する刷り込みがあるから従順なだけ
モンスターと言うなら由香は美希といい勝負だな

美希さんですか？

と由美さんが言う

ああ　怜子の姉のモンスターだ
里へ引っ込んで関係を絶たないと家族に災いが来る

前の会社で調べた時もかなりヤバい筋にも関わってました…

おまけにアイツ　俺と同い年なのに外見　老けないし

ご主人様も老けてはないですけどね

奥義関係無く　だぞ？
兎に角　アイツにウチの現状が伝わると悪い予感しかしないからな
頭の中を弄るのは　余計に悪運を招く気がして手を出したくないし…
もうこのまま関わり合いにならずに済ませたいもんだ

そもそも　なんでそんなヤバい人と関わり合いになったんですか？

と由美さんがざっくり聞く

大学の同期で腐れ縁でね
サークルも同じなんだ
まあ　その縁で怜子とも遥とも理音や伽奈とも知り合った訳で　その頃の縁から今のホスピス設立に力になって貰ってる学校法人の理事長と知り合ったんだけどな

じゃあ　美希さんと知り合ってなければ今は無い？

無いんだなぁ　これが

表面的な情報は調べられても裏側の因果関係って分からないものですね

と　由美さんはため息を吐いた