ちょっとHぃショートショート
新しい季節11 影使い
健さん?今 本家って言ったか?
ああ 柳さんが同族ならって話なんだけんどな
俺は分家四家の出だ
見返り山の…
見返り山は地名では無い
一族の符牒だ
は〜 見返り山か…
で?柳さんはハグれではない?
親父から分家を名乗る許可を得て里を作ろうとしてるところだよ
…で?健さんは どこの枝なんだい?
此処に根付いたのは江戸の初めだって話だったよ
戦国の頃に修験道の技で諜者の仕事で食ってた者たちが街道沿いに旅籠を建てたのが此処の始まりさあ
いっときは二十軒からの一族のモンが居たんだけどな
そりゃ 随分と…
しかし俺がハグれじゃないとは知れない訳だし…
いいのかい そこまで話して?
まあ 昨夜 話とるの聞いてハグれじゃあ無いとは思っとるからな
何!あ そう言や視線は感じたんだった!
忍びの技か
随分 お盛んだったけんど もう少しこっちの技も鍛えた方がいいなぁ
と笑う
いや 今は嗜み程度に縄術と杖 やってるくらいで本格的に鍛えてるもんなんて本家の跡取りと分家で師範や師範代やってる者くらいだぞ?
ところで それなら健さん歳は?
俺か?百を少し回ったとこだ
柳さんは?
俺は見たまんま
三十七だよ
で 女たちを囲ってるのかい?
いや 訳ありだけど妻だよ
法律的にはマズいんだろうけど7人 居る
なんだと!
と 健さんは大笑いした
俺は自分の性向や今までの経緯を掻い摘んで喋った
そう言う事ならもう一泊 していきな
今夜 残ってる里長 集めてやるから
残ってる?
ああ 若いもんは外で仕事 しとるからな
所謂 調査会社でな
なんだ 同業者か!
ワハハ と笑い合った
あ ご主人様 帰って来た!
何処に行ってたんですか?
と 誠に詰め寄られた
ああ 済まん
散歩してたら健さんに捕まってな
もう一晩 泊まって行けって言われたよ
え?いいんですか?
うん
邑の長老方に話をする機会を作ってくれるってさ?
温泉は?朝から入ったか?
はい!
ふたりが同時に返事をして笑う
じゃ 買い出しとモーニングでも食べに行くか?
ほとんど一晩 責め苛まれた2人とは見えず肌の張りも違うように見える
随分と奥義に迫ったようだ
昨日 見て回った箇所を地図に写して足りないモノ 有れば良いモノを列記して纏めた
今日は昨日と違い 村人の温泉利用の姿をチラホラと見かける
意外に中年がらみの年齢が多いように見える
下の大広間が今日の集会所だと健さんから聞いていたので誠と梓に断って8時前に降りて行った
健さんを始め 5人が大テーブルを囲んで座っている
お 柳さん
まあ 座ってくれや
紹介すっから
え?いや 健さん?
その顔は?
健さんはいつもの八十過ぎの爺さまでなく六十ほどの姿で座っていた
ああ 同族相手に老けて見せる必要も無いだろ?
あれは術だ
はあ…
こっちは知ってる顔だろ
診療所の田中だ
こっちは農協の杉田
後は 名田に谷家だ
何れも五十 六十に見えるが田中医師も若返っている
あ 田中先生もご出身はこちらでしたか?
ああ はい
私も外へ出た口ですけど歳を誤魔化すのが面倒になりましてね
戻りました
あの 奥様は?
あれは外の女でね
ちょっと思考の誘導をして家の中での私に疑問は持たないようにして貰ってます
柳さんはザッと話したように見返り山から分家を興す許可を貰った同族だな
なんと 7人も嫁さんが居るんだと
皆んなニヤッと顔を崩した
ああ まあ聞かれてるとは思いますが俺の特殊な性嗜好に理解のある訳ありの女性ばかりで…
此処に里を作りたい理由の一つに妻の同僚で性被害でトラウマを持つ女性たちの隠遁先を作りたいと言うのもある訳です
ああ いや柳さん
その辺りはいいんだ
なんだっけ?終末医療の介護施設だっけ?
作ってくれりゃ外に出てる連中の仕事も出来るし…
ウチの連中も田中の嫁さんみたいに一族の事を知らない人間も居りゃ 才に目覚めなくて一族に加えてない人間も居るんだ
二重構成になってる現状で な
いっそ 一族だけで姿を隠そうか と思案してた所に 柳さん
アンタの開発話だろ?こっちは利用してひと息吐こうと思ってたんだ
ああ なるほど
アンタのパイプで外に出す人間と残す人間が分け易くなるんでな
所が同族だって言うだろ?
ははぁ ちょうど 冬季の寮を隣町に建てなきゃって案も考えてるんですよ
子どもたちが学校へ通う方法の一つとして
雇用は其処や周辺でも作れますし俺の調査事務所も事業の拡大が出来そうだし
なにかモデル事務所もやってるらしいなぁ
と名田と紹介されたお爺が口をきいた
調べが早いですね さすがです
まあ 今は休眠状態ですし所属モデルの内 5人が俺の妻ですから 公募した形にして増やすのは簡単です
うん その辺は前向きに考えよう って
おい 高倉
と 谷家さんが健さんに話を戻す
ああ ちょうど来たようだな
おい 入れ
と 健さんが声を掛けると若い女がスッと襖を引いて音もなく入って来た
俺にペコッと頭を下げて隣に座る
それは俺の娘で由美だ
娘!幾つ何ですか?
ああ 儂の八十の時の子だから23だな?由美
はい
由香は外で仕事して貰ってる
中学上がる前に才に目覚めたから仕込んで忍びの法も鍛えたから柳さんじゃなかなか勝てないだろうなぁ
と 笑うので
俺は修験道の方は其処まで極めてないですよ
勝ち気そうな顔付きの由美さんは細身小柄ながら鍛えた身体は服の上からも感じ取れる
で?由美さんを雇う とか言う話ですか?
ああ まあそうだ
終身雇用でな
終身雇用?はい まあ…
つまり 嫁に貰ってくれ
ああ 柳さんが同族ならって話なんだけんどな
俺は分家四家の出だ
見返り山の…
見返り山は地名では無い
一族の符牒だ
は〜 見返り山か…
で?柳さんはハグれではない?
親父から分家を名乗る許可を得て里を作ろうとしてるところだよ
…で?健さんは どこの枝なんだい?
此処に根付いたのは江戸の初めだって話だったよ
戦国の頃に修験道の技で諜者の仕事で食ってた者たちが街道沿いに旅籠を建てたのが此処の始まりさあ
いっときは二十軒からの一族のモンが居たんだけどな
そりゃ 随分と…
しかし俺がハグれじゃないとは知れない訳だし…
いいのかい そこまで話して?
まあ 昨夜 話とるの聞いてハグれじゃあ無いとは思っとるからな
何!あ そう言や視線は感じたんだった!
忍びの技か
随分 お盛んだったけんど もう少しこっちの技も鍛えた方がいいなぁ
と笑う
いや 今は嗜み程度に縄術と杖 やってるくらいで本格的に鍛えてるもんなんて本家の跡取りと分家で師範や師範代やってる者くらいだぞ?
ところで それなら健さん歳は?
俺か?百を少し回ったとこだ
柳さんは?
俺は見たまんま
三十七だよ
で 女たちを囲ってるのかい?
いや 訳ありだけど妻だよ
法律的にはマズいんだろうけど7人 居る
なんだと!
と 健さんは大笑いした
俺は自分の性向や今までの経緯を掻い摘んで喋った
そう言う事ならもう一泊 していきな
今夜 残ってる里長 集めてやるから
残ってる?
ああ 若いもんは外で仕事 しとるからな
所謂 調査会社でな
なんだ 同業者か!
ワハハ と笑い合った
あ ご主人様 帰って来た!
何処に行ってたんですか?
と 誠に詰め寄られた
ああ 済まん
散歩してたら健さんに捕まってな
もう一晩 泊まって行けって言われたよ
え?いいんですか?
うん
邑の長老方に話をする機会を作ってくれるってさ?
温泉は?朝から入ったか?
はい!
ふたりが同時に返事をして笑う
じゃ 買い出しとモーニングでも食べに行くか?
ほとんど一晩 責め苛まれた2人とは見えず肌の張りも違うように見える
随分と奥義に迫ったようだ
昨日 見て回った箇所を地図に写して足りないモノ 有れば良いモノを列記して纏めた
今日は昨日と違い 村人の温泉利用の姿をチラホラと見かける
意外に中年がらみの年齢が多いように見える
下の大広間が今日の集会所だと健さんから聞いていたので誠と梓に断って8時前に降りて行った
健さんを始め 5人が大テーブルを囲んで座っている
お 柳さん
まあ 座ってくれや
紹介すっから
え?いや 健さん?
その顔は?
健さんはいつもの八十過ぎの爺さまでなく六十ほどの姿で座っていた
ああ 同族相手に老けて見せる必要も無いだろ?
あれは術だ
はあ…
こっちは知ってる顔だろ
診療所の田中だ
こっちは農協の杉田
後は 名田に谷家だ
何れも五十 六十に見えるが田中医師も若返っている
あ 田中先生もご出身はこちらでしたか?
ああ はい
私も外へ出た口ですけど歳を誤魔化すのが面倒になりましてね
戻りました
あの 奥様は?
あれは外の女でね
ちょっと思考の誘導をして家の中での私に疑問は持たないようにして貰ってます
柳さんはザッと話したように見返り山から分家を興す許可を貰った同族だな
なんと 7人も嫁さんが居るんだと
皆んなニヤッと顔を崩した
ああ まあ聞かれてるとは思いますが俺の特殊な性嗜好に理解のある訳ありの女性ばかりで…
此処に里を作りたい理由の一つに妻の同僚で性被害でトラウマを持つ女性たちの隠遁先を作りたいと言うのもある訳です
ああ いや柳さん
その辺りはいいんだ
なんだっけ?終末医療の介護施設だっけ?
作ってくれりゃ外に出てる連中の仕事も出来るし…
ウチの連中も田中の嫁さんみたいに一族の事を知らない人間も居りゃ 才に目覚めなくて一族に加えてない人間も居るんだ
二重構成になってる現状で な
いっそ 一族だけで姿を隠そうか と思案してた所に 柳さん
アンタの開発話だろ?こっちは利用してひと息吐こうと思ってたんだ
ああ なるほど
アンタのパイプで外に出す人間と残す人間が分け易くなるんでな
所が同族だって言うだろ?
ははぁ ちょうど 冬季の寮を隣町に建てなきゃって案も考えてるんですよ
子どもたちが学校へ通う方法の一つとして
雇用は其処や周辺でも作れますし俺の調査事務所も事業の拡大が出来そうだし
なにかモデル事務所もやってるらしいなぁ
と名田と紹介されたお爺が口をきいた
調べが早いですね さすがです
まあ 今は休眠状態ですし所属モデルの内 5人が俺の妻ですから 公募した形にして増やすのは簡単です
うん その辺は前向きに考えよう って
おい 高倉
と 谷家さんが健さんに話を戻す
ああ ちょうど来たようだな
おい 入れ
と 健さんが声を掛けると若い女がスッと襖を引いて音もなく入って来た
俺にペコッと頭を下げて隣に座る
それは俺の娘で由美だ
娘!幾つ何ですか?
ああ 儂の八十の時の子だから23だな?由美
はい
由香は外で仕事して貰ってる
中学上がる前に才に目覚めたから仕込んで忍びの法も鍛えたから柳さんじゃなかなか勝てないだろうなぁ
と 笑うので
俺は修験道の方は其処まで極めてないですよ
勝ち気そうな顔付きの由美さんは細身小柄ながら鍛えた身体は服の上からも感じ取れる
で?由美さんを雇う とか言う話ですか?
ああ まあそうだ
終身雇用でな
終身雇用?はい まあ…
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