ちょっとHぃショートショート
新しい季節3 影使い
台風で台無しになった夏季休暇はなし崩しに消化して暑い夏場の休み明けだ
かなめは恐縮していたが誠と梓が妙に女振りが上がっているのに首を傾げた
俺にこそっと
お2人 休み中に何かあったんですかねぇ?
と聞いて来たので
さあ?本人に聞いて見れば?
と 誠を見れば確かに遥似の大人びた横顔が際立っている
梓も何処が違うとはひと口では言い難いが毅然とした美人がキーボードを叩いている
あ そうだ誠
午後から調査に回るついでに県立美術館に顔出して直帰するから
あ 了解です
由香さんの所ですね?
梓も顔を上げて俺が頷くのを見た
戸締り 頼むよ
はぁい
企業依頼の信用調査はキッチリ時間いっぱいで切り上げてビジネススーツのまま バスで県美に向かう
閉館10分前
近代塑像エリアでネームプレートを胸に提げた由香を見つける
お客様 まもなく閉館になります
久しぶり
この後 時間 取れるか?
はい ご主人様
ニコッと笑う由香に手を振って待ち合わせ場所である県美下の喫茶店の名前だけ由香のスマホへ送ってバス道の下り坂を喫茶店に歩く
30分程で息を乱した由香がやって来て俺の前に座る
やあ
どうしたんですか?
うん
あ 飛鳥は元気か?
飛鳥ちゃん?はい 大丈夫です
…飛鳥ちゃんの用なんですか?
親鳥が雛を守るような警戒心に由香は目を開く
いや あぁ まあ 飛鳥にも確認する話ではあるんだが今日は由香に用があるんだ
わたし?
うん 俺…と言うか俺たちは後 数年を目処に田舎に引っ込むんだが 由香の意思を聞いておこうと思ってな
ご主人様たちって?
怜子 遥 誠とあと理音までは既定路線なんだが…
おまえには言って無かったが俺の家は特殊な家系で な
と 本家の世を忍ぶ歴史と特殊な能力をザッと話した
それで山間に経済的に独立した生活拠点を作る為にホスピス施設を誘致して過疎地域丸ごと 俺たちの里として再編してやって行きたいと計画してるんだ
…あの
ん?
その老化をとどめる肉体の処置って…
ホントなの?
うん その為の隠れ里計画だからな
わたしに話して良いの?
わたしが漏らしたら…
まあ 証拠が無けりゃ本気にする奴はいないだろうし 由香が参加しない って決めたらこの会話は無かった事に出来る
?
あ それも俺の家系の能力 と言うか技術だ
あ 因みに俺の母親だが その必要があれば今からでも妊娠出産が可能だ
由香は目を見張った
今から数年後じゃわたしは高齢出産で子どもは無理ね…
いや その為の伝授の過程で代謝系が活性化するから肉体的には二十歳代に戻る
現に怜子や遥は二十代前半の身体だよ?
ホントに?
うん 今は気をつけて年代並みに見えるようにさせている
わたしも?
見た目?出産能力?
両方!
ああ 実年齢六十でも出産可能になるな
俺の子も産める
由香は目を見開き口を手で押さえた
で でも 怜子さんが…
シングルマザーの雇用を優先して人を集める為に まず遥を妊娠させろ って言ったのは怜子で ね
怜子が俺の子を孕むのは由香の後でいいそうだ
由香は小刻みに震えている
そんな…そんな…
由香が嫌ならいいぞ
無理強いする話じゃ無い
由香は激しく首を振った
欲しい!
あ 婚外子にはなるがちゃんと認知はするからな その場合
ただ 対外的には父親の話はしないで欲しい
それは…言わない
仕事は?
今まで通り 好きにしていい
県美に勤めててもいい
ただ 定年までは勤められないな
若々し過ぎからな
何らかの欺瞞を使って別人として他の美術館に再就職するとかしないと
そこまでは拘ってない
フリーランスででも美術に関わっていられたら
まあ 梓もカメラを続けるから何か考えよう
子どもは里に託児施設を作るから家族みんなで育てていく
あの…その処置って何処かの病院で?
俺は思わず笑ってしまう
何?
と 由香は眉を顰める
俺は由香の耳に口を寄せて囁く
俺と寝るだけさ
かなめは恐縮していたが誠と梓が妙に女振りが上がっているのに首を傾げた
俺にこそっと
お2人 休み中に何かあったんですかねぇ?
と聞いて来たので
さあ?本人に聞いて見れば?
と 誠を見れば確かに遥似の大人びた横顔が際立っている
梓も何処が違うとはひと口では言い難いが毅然とした美人がキーボードを叩いている
あ そうだ誠
午後から調査に回るついでに県立美術館に顔出して直帰するから
あ 了解です
由香さんの所ですね?
梓も顔を上げて俺が頷くのを見た
戸締り 頼むよ
はぁい
企業依頼の信用調査はキッチリ時間いっぱいで切り上げてビジネススーツのまま バスで県美に向かう
閉館10分前
近代塑像エリアでネームプレートを胸に提げた由香を見つける
お客様 まもなく閉館になります
久しぶり
この後 時間 取れるか?
はい ご主人様
ニコッと笑う由香に手を振って待ち合わせ場所である県美下の喫茶店の名前だけ由香のスマホへ送ってバス道の下り坂を喫茶店に歩く
30分程で息を乱した由香がやって来て俺の前に座る
やあ
どうしたんですか?
うん
あ 飛鳥は元気か?
飛鳥ちゃん?はい 大丈夫です
…飛鳥ちゃんの用なんですか?
親鳥が雛を守るような警戒心に由香は目を開く
いや あぁ まあ 飛鳥にも確認する話ではあるんだが今日は由香に用があるんだ
わたし?
うん 俺…と言うか俺たちは後 数年を目処に田舎に引っ込むんだが 由香の意思を聞いておこうと思ってな
ご主人様たちって?
怜子 遥 誠とあと理音までは既定路線なんだが…
おまえには言って無かったが俺の家は特殊な家系で な
と 本家の世を忍ぶ歴史と特殊な能力をザッと話した
それで山間に経済的に独立した生活拠点を作る為にホスピス施設を誘致して過疎地域丸ごと 俺たちの里として再編してやって行きたいと計画してるんだ
…あの
ん?
その老化をとどめる肉体の処置って…
ホントなの?
うん その為の隠れ里計画だからな
わたしに話して良いの?
わたしが漏らしたら…
まあ 証拠が無けりゃ本気にする奴はいないだろうし 由香が参加しない って決めたらこの会話は無かった事に出来る
?
あ それも俺の家系の能力 と言うか技術だ
あ 因みに俺の母親だが その必要があれば今からでも妊娠出産が可能だ
由香は目を見張った
今から数年後じゃわたしは高齢出産で子どもは無理ね…
いや その為の伝授の過程で代謝系が活性化するから肉体的には二十歳代に戻る
現に怜子や遥は二十代前半の身体だよ?
ホントに?
うん 今は気をつけて年代並みに見えるようにさせている
わたしも?
見た目?出産能力?
両方!
ああ 実年齢六十でも出産可能になるな
俺の子も産める
由香は目を見開き口を手で押さえた
で でも 怜子さんが…
シングルマザーの雇用を優先して人を集める為に まず遥を妊娠させろ って言ったのは怜子で ね
怜子が俺の子を孕むのは由香の後でいいそうだ
由香は小刻みに震えている
そんな…そんな…
由香が嫌ならいいぞ
無理強いする話じゃ無い
由香は激しく首を振った
欲しい!
あ 婚外子にはなるがちゃんと認知はするからな その場合
ただ 対外的には父親の話はしないで欲しい
それは…言わない
仕事は?
今まで通り 好きにしていい
県美に勤めててもいい
ただ 定年までは勤められないな
若々し過ぎからな
何らかの欺瞞を使って別人として他の美術館に再就職するとかしないと
そこまでは拘ってない
フリーランスででも美術に関わっていられたら
まあ 梓もカメラを続けるから何か考えよう
子どもは里に託児施設を作るから家族みんなで育てていく
あの…その処置って何処かの病院で?
俺は思わず笑ってしまう
何?
と 由香は眉を顰める
俺は由香の耳に口を寄せて囁く
俺と寝るだけさ
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