メグ7 影使い

メグミさんのかかりつけの女医さんはアッサリとした人で適切な価格で記念のマタニティ写真を撮るのであれば　あとは個人的にモデルの勧誘をするのは自由だ　と言う事でチラシを置いていい　と言ってくれてサンプル帳にメグミさんのマタニティや作品写真を入れさせて貰って置かせて貰った
初めは興味本意の問い合わせが数本だったけれど第二子の出産予定のママが最初の子の時に撮りたかったのよね〜　と2歳の女の子とパパと一緒に撮ったのがキッカケで口コミが広がって他の産婦人科にかかっているママも来てくれた
最初のコンセプトの作品とは別に家族愛をテーマに了解を得てマタニティポートレート集を撮りためた

どう思いますか？

とご主人様に撮りためたプリントを見せた

…なんか胸がいっぱいになるよ

え？

梓が家族に向き合った作品をこんなストレートに取れるって事が　さ

わたしをご主人様を見た
揶揄っている様子は微塵も無い

…そうですね
改めて考えて無かったですけどコレって家族写真ですよね

わたしは頷いた

造型的なアートを撮るつもりで始めたんですけど　いつの間にかこうなりました

…わたしにとっての家族ってご主人様や怜子さんや遥さん誠さんたちがそうなんだって思います
だから　羨ましいとか　そう言う思いはもうどこにも無いんです

ご主人様はニカッと笑ってわたしの頭をグシャグシャって撫でた

マタニティポートレート集「愛」

ホントはメグミさんの写真集「かずは」のアナザーバージョンとして「めぐみ」なんだけど「あい」と読んでも構わない
メグミさんだけじゃ無く協力してくれた妊婦さんと家族８組も掲載してあるから
造型的アート写真として撮影した乳房やお腹　お尻と言ったパーツ集はもう少し寝かせて置いて撮り足そうと思っている
ページを見返しながらニッコリ笑うポートレートに目を留めるとご主人様に撫でられた頭と胸が熱くなる
わたしには家族が居る
愛がある

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