ちょっとHぃショートショート

双樹\u3000一

AND THEN16 影使い

グッタリと目を閉じた七海はクリップで留められた乳首を晒している
フロントホックのブラは背中側に下がっている
硬くなった乳首がクリップに挟まれて膨れている
俺はバイブのスイッチを押して作動を止める
うわ言のように父親の性癖への理解と赦しを呟き 巻き込まれた自分の恨みはひと言も無かった
ただ自分から離れないで
母親の信頼を裏切らないで と繰り返した
俺はブラを戻しTシャツを着せて暫く待っていたけれども目醒める気配がないので背中に負ぶって帰る事にした
バス停でバスを待つ間に目を覚ましたのは息遣いで分かったが七海が黙っているのでそのままにしておいた

ふふ

と 笑い声

ふふ ふふふ あはは

コラ 笑ってんなら降りろよ 七海

だって パパがおんぶしてくれたら こんなだったかなぁ って

失礼な 七海より歳下だぞ 俺は

だから 可笑しくって

降りると言わずまだ背中で ふふ ふふふと笑っている
後から来てバスを待つ人が怪訝な顔をして窺っているのが分かる
バスがやって来るとピョンと背中から降りた
スキップをするような足取りで七海は先を歩き マンションのドアを開けるのを待ちかねて部屋へ入って行った
靴は揃えてバスルームへ行き ゴソゴソと身支度をして部屋着に着替えて出て来た
革ネックレスとチェーンだけ付けているみたいだ
ソファーには座らずチョコンとフロアに正座した
考えれば 身の回りの事や家事の事はサッパリだったのが2週間程で随分 成長した

どうしたの?

と ソファーに座って聞くと ペコッと頭を下げて

ありがとうございます ご主人様

と言う

なんか色々 自分の事が分かって…胸の中で重くなってたモノが軽くなった訳じゃないけど持ち上げられる気がして来ました

もう一度 頭を下げた

あ それとコレ

とバイブを差し出した

ご主人様は分かってたんですか?
私がパパの事…

いや 分かってないよ 本当の事は

バイブを受け取りながら言った

でも ね
キミが家族を大事に思ってるのは知ってる
だから ね

と 七海と目を合わせて言う

一度 お母さんと腹を割って話してみた方がいいと思うよ?

…うん その時は…
ご主人様 ついて来て下さい

ああ いいよ

それと…明日から大学 出勤日じゃないですか?
どうしたら いいですか?

うん?まあ 理事長からは用意が整ってからでいい と言われているけど…まあ 前期試験が終われば直ぐ夏季休暇だしね
明日 一緒に行って聞いてみるか?

コクッと七海が頷いたので例の秘書課長の番号をコールする

あ 柳です すみません 休みの日に
…あ そうです 矢島七海さんの件で
…あ それで一応 今後の事を本人が打ち合わせたいと…
俺は2時講目からなので大丈夫です…
そうしたら9時前に
…はい…はい お願いします

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