ちょっとHぃショートショート

双樹\u3000一

AND THEN7 影使い

ウチに戻ると昼前だった
日曜日の平和な雰囲気が非日常に侵食されている
ドアを開けると部屋の隅に矢島七海の荷物だろう
かためてある
テーブルの横にスーツケースが立ててある
1時間半近くケースに入っている事になる
俺はため息を付きケースを開ける
膝を抱いた七海が座っている

さあて 矢島七海さん

七海は視線を動かさないまま ビクッとする

あ〜 あのそこから出てこっちに座って貰えますか

と ソファーを叩く

のろのろと立ち上がりソファーに座る
トップレスの大き過ぎないバストを晒してアダルトバニーガールのような格好の七海

あ〜 それとマスク 外せますか?
鬱陶しいでしょ?

七海がマスクを外すと背中まである長い髪が溢れて大きな目に肉感的な唇が現れた

ええと 何か食べますか?

首を横に振る

ああ じゃあ俺は珈琲を淹れますんで何か飲み物を入れて来ます

キッチンでお湯を沸かすついでに風呂もスイッチを入れた

オレンジジュースを七海の前に置き 俺は珈琲をひと口含む
呆然として虚ろな七海は快感調教漬けの日常から外れて 自分を見ず知らずの男に売られ 考える事を放棄した表情だ

飲んで?

七海は言われるまま飲んだ

あ〜 それと一応 キミのご主人様って事になっているけど俺は反社じゃあ ありません
キミに酷いことをした女と同じ大学の同級生です

まだ理解の色は見えない

ただ キミがどんな扱いを受けたか 大体想像がつきます
まあ 趣味嗜好としたら俺もアイツやキミのパパと同じようなモノだからね

フッと瞳に光が灯ったが直ぐに元に戻った
珈琲を飲み干してカップを置いた
美香はまだ自分の意思で被虐願望を満たそうとしていたけれど七海は自分を手放しているように見える
自分の父親の行為がキッカケで振り切ってしまったのか データを確認する必要がある
だが まあ 後だ

七海 全部それ脱いで

俺の指示に機械的に身体を動かしていく
カウスを取りカラーを首から外しミニスカートを腰から落とす
高瀬美希が処理したのか秘所は無毛だった
スレンダーな裸体に柔らかそうな乳房を突き出して無反応に立っている

うん じゃ バスルームそっちだから入って来て

え?

と 七海はやっと俺に視線を向けた

うん お風呂
着替えは出して置くから
入って来て

呆然とした表情は変わらないけど自分の想定と違う事態に戸惑っているのが仕草に出ている
それでも言われた通りバスルームへ行った
俺はキッチンにノーパソを持ち込み高瀬美希のデータを高速再生させて調教動画を見ながら 軽食の用意をしていった
髪を乾かせるのに時間が掛かったせいで七海が美香の使っていたスウェットの上下を着て出て来た時には動画は見終わり気になっていた点も確認し終えてパソコンは片付けた後だった

あ そこに座って
軽食だけど用意して置いたから食べて

と俺の向かいを示した

あの…

うん?

あの ご主人様?

あ 俺は柳だ

いえ ご主人様 ご奉仕しなくていいんですか?

ご奉仕かぁ いやいいから食事にしよう
それと 七海 キミ寝ていないだろう?

いえ 夜はご奉仕が終わったら眠ります

いや 手足を縛られてバイブを入れられなかったのはいつだ?

…前のご主人様の所に行ってからは一度も…

だろ?食事がするだらそっちのソファーベッドで寝て

…はい

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