かずは5 影使い

古い女友達の話に圧倒されてわたしも飛鳥も話を聞いているだけだった
どうやら明日行く山梨の古民家はかずはさんにはお馴染み　と言うか思い出の場所のようだった
施術が終わったので誠さんに連絡を入れると近くのファミレスに居たご主人様と誠さんが娘さんを連れてやって来る

お　色男が迎えに来たぞ　織田

何が色男だ　薫
あ　もう言ったのか？

うん　隠す必要ないし
賢くしてた　双葉？

ふたば　ちゃんとしてたよ
ねえ　まこと…さん

何　何？ふたば

ご主人様が笑って

俺が誠を　誠　って呼ぶから　双葉も真似して　まこと　って言っちゃうんだよな？

だから　ふたば　頑張って誠さん　って言うの

あら　賢い
いい子ね

ママ　今日　お泊まりなの？
わ〜　ママ　綺麗！
凄い綺麗！

このお姉さんに綺麗にして貰ったねよ？凄いねえ

お姉さん　凄い！

どういたしまして　ありがとう
ふたばちゃん

ふたばは　おだ　ふたば　だよ
違う名前になったの
おだパパと同じ名前

いつから一緒に住むんだ？

当分は通いかな？
学区が変わるなら4月までって考えるけど今なら同じ学区で小学校　上がれそうだし

まあ　モデルで引っ張り回すけど家族旅行代わりで楽しんでくれよ
明日は誠に双葉　遊びに連れ出して貰うから
明後日は親子で遊びに行けるよ

ありがとう
思い出の場所で

おいおい

そのまま　予約入れて居たホテルに移動してかずはさん達はダブルの部屋に　わたし達はツインとシングルに入った

梓　どっちが先に行く？

え？誠さん　先って？

せっかくだし　ご主人様呼んで可愛がって貰おうよ？

明日　早いですよ？

じゃ　梓はやめておく　っと

え〜　誠さんだけはズルい！
かずはさんの話　聞いてわたしだって　可愛いがって欲しいとは思ってるんです！　

じゃ　ホラ　ご主人様呼んで

と言う事で　まんまと誠さんに嵌められてご主人様に来て貰った

なんだ　梓
テッキリ　誠からおねだりが来ると思ってたのに

わたしは誠さんに嵌められたんです！

誠？

誠さんは笑っている

わたしはかずはさんに直接　若い頃のお話し聞いてますからねぇ
山梨の家　楽しみです
でも　双葉ちゃん居るし　なぁ

誠さん　まずは撮影準備とか掃除とかありますから！

あ　梓　掃除は業者入れて済んでるんだ
今回は一泊だし食料も出来合いでほぼ済みそうだしな

ホラ　梓　脱ぐ脱ぐ

誠さんは既に全裸でバスルームに入ってしまった

ふぅ　とご主人様はため息を吐く

元ペットの女の人が再婚って　どうですか？

と　態と聞いてみる

ん？と眉を上げたご主人様は

肩の荷が降りたって所かな？
相手は織田だし

織田さん　ご主人様　好きだったんですか？

うん？ああ　聞いたのか
そうだな　そうらしい
ままならんもんだ

ご主人様はそれまで契約した人と結婚しようとは思わなかったんですか？

思わなかったなぁ
もっといい相手に巡り合ってくれ　とは思ったけどな

あんな美人なのに？

樋口？そうだな
美人だし　プロポーションもいいし小柄だしな
好みのタイプだったよ？
でも　普通に健全な女性で俺でなくてもって思ってしまうと　な

怜子さんとは違う？

いやに絡むな？梓
うん　いや　違わない
怜子や遥が酷い目に遭って壊れたのは彼女たちのせいじゃ無いし　俺が責任を取る必要も無いんだけど　な
要はこんな変態な男が恋に落ちたんだよ

怜子さんと？

だけじゃなく遥ともな

？

言い訳はしない
ホントなら浮気男の戯言で糾弾されて当然なんだが状況が俺を正当化しただけだ
怜子にプロポーズして遥も同居人にして囲い込んだんだけど　怜子がそれを積極的に受け入れて　その上に同じような境遇の女を加えて行った結果だよ
順序が逆なら当然　樋口も引き込んでただろうな　怜子は
あ　ひとつだけ　言い訳すると美希のオモチャで終わらせるのだけは阻止したかったって事だ
悪人になっても

ご主人様が悪人で良かったと思います

と　真面目な顔で答えているのに誠さんが後ろからご主人様に抱きついて

悪い男に早く悪い遊びをして欲しいです　

と　キスをした

背負い投げのようにベッドのご主人様の膝に抱かれた誠さんが

ご主人様　梓がお風呂済ませる前に一度　逝かせて下さい
そのあと　梓とわたしのどっかを猫にして

と　言った

猫のくだり　後からじっくり聞かせて貰いますよ？

と言って　わたしはお風呂に行った