ティータイム25 影使い

え？終わり？続きは？

と　誠さんが食い付いて来た

はい　姐さんの昔話はおしまい！
あとは約束通り　友達付き合いして就職して社内結婚して離婚して今に至る、です

誠さん　くどいですよ？

と　理音さん

それに情報源はひとつじゃ無いし

と　理音さんは柳くんを見た

苦笑いをした柳くんは

あのな　今のかずはの話に出てくる男は美化された上にたっぷり盛られてるから話は繋がらないぞ？

あ　かずはって今でも呼んでくれるんだ？

と　冷やかすと　慌てて

いや　昔話に釣られての失言だ
織田には言うな
アイツも大概　人が悪いから　俺の弱みは引っ張るんだ

でも　おふたり結婚すれば情報共有されますよね？

理音さんは柳くんを虐める顔をしている

その辺りは本人たちの良識に期待する！

ねえ　ご主人様
ウチで猫　飼いませんか？

と　興味あり気に誠さんが言うと

馬鹿！飼わないぞ！
もう俺はコレ以上　猫は増やさないんだ！

あ〜　そうか
…理音？

はいはい　誠さん　また今度ね？

わたしは思わず　大笑いして　柳くんの顔を見てまた大笑いした
久しぶりにお腹が痛くなるくらい笑った

(後で娘に　ママ若返ってるって言われた)

お代わり　淹れるね？
アイスコーヒーにしようか？

俺はホットで

わたし達はアイス　お願いします
あ　手伝いますよ

と　誠さんが立ち上がった
理音さんも立とうとしたのを手で抑えて調理場の中に入る
誠さんは心得ていてカウンターの外で待ってくれている

可愛がって貰ってる？

ふふふ

と　誠さんは笑って

ご存知じでしょ？ご主人様　ああ見えて押しに弱いの

ご主人様って言ってるんだ

はい　わたし達　みんな訳ありで…
ご主人様に拾って貰わなきゃ　どうなってたか分からない子　ばっかりなんです
だから　嫌わられて捨てられたら　ホント　どうなるか分からなかったんですけど
皆んな　自分を全部　ご主人様にあげたつもりだったのに　逆に全部　返して貰って　今も　貰ってばかりで

柳くんらしいわね
あ〜　羨ましくないって言ったら嘘になる！
けど　もう　あんなに深く自分をさらけ出せないなぁ

すみません
思い出させちゃって…

いいえ　誰にでも話せる事じゃないから楽しかったな
旦那になるような人って自分の前の男の影が気になるらしくて　別れた旦那もそれでダメになったからねぇ
わたしだけの思い出なんだから口に出して無い事まで気を回されても知らないわよ！ねぇ？

あははは

お〜い
俺の悪口ならこっち来てやれ

褒めてますよ〜