ちょっとHぃショートショート

双樹\u3000一

ティータイム14 影使い

え?結局 かずはママ ご主人様とパートナー契約したんですか?

そう
3ヶ月ね

と 誠さんに答えて柳くんに目をやった
柳くんは頷いた

相変わらず ふわっとして捉えどころにない雰囲気だった

わたしも大学の夏季休暇前に化粧品メーカーに内定 貰って卒論も資料集めの足りない所を柳くんに手伝って貰ったからもう仕上げだけだったの
だから夏季休暇中はずっと柳くんのペットだったわ
ね?

そう 大学時代じゃ最後のパートナーだったな
会った時は地味目の印象だったから休暇明けはあれは誰だって騒ぎになった

え?今みたいに目立つ美人じゃなかったって事ですか?

と 理音

ありがとう

と笑って
柳くんを見る

樋口は態とだろうけどプロポーションも表に出ないコーディネートが多かったからな

柳くんに言わせるとわたしは碌な男と付き合って無かったからね
兎に角 身体や顔目当てで寄って来る男の子ばかりで…
でも 柳くんに色々されて

と笑って柳くんを睨んだ

どうでも良くなったんだ
特にひと月半も避暑地で2人っきりで…

 〜〜〜〜〜〜〜〜


パートナー契約をしてから柳くんはわたしを"かずは"と呼ぶようになった
わたしの苗字の樋口から樋口一葉の "いちよう"を "かずは"と読み換えたネーミングだった
野暮ったくしていた髪型もベリーショートの明るい髪色に変えて夏と言う事もあり肌の露出の多いファッション メイクも色白の肌に鮮やかな色を入れて胸を張って歩けば講義がない事もあって名前を呼ばれたらわたしだとは誰も分からなかった

かずは 来週から2人きりのプレイをするから着替え 2週間分くらい用意しておいて

2人きり?ずっとお部屋で?

それでもいい と思った
けど 返事は違った

いや 山梨の方に身内が持ってる家が空いてて掃除するのを条件で借りたんだ

じゃあ 2週間お泊りなの?

いや ひと月くらいって借りた
着替え2週間って言ったのは まあ服を着て過ごす事なんてあるかな?って事さ

…馬鹿!

当日 朝 駅ロータリーの待ち合わせに柳くんはボックスカーでやって来た

かずは 乗って

どうしたの?この車

山の方で 買い出し前提なんだ
デリバリーは来ないからな

え?ごめんなさい
わたし 料理駄目だよ?

あ 俺が出来るから大丈夫
任せて かずはの料理もお任せで

もう!馬鹿

昼前に買い出しに降りて来る街と言う所に着き 食品や消耗品を沢山 積み込んだ

あの 柳くん お掃除の道具やなんかは?

うん?あ そっちは全身 業者に入って貰って済んでるんだ
ついでにガス 水道 電気も手配しておいた
まあ 夏とは言え山の方だから 涼しくてクーラーはあまり必要ないかな?

そうなの?

あ それから小洒落たコテージとか想像してたらゴメン
身内が気に入って山に移築した古民家だから

そうなんだ

麓から1時間
想像を越えていた

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