ちょっとHぃショートショート

双樹\u3000一

ティータイム7 影使い

え〜 織田さんてご主人様 好きだったんですか?

と 誠ちゃんも遠慮ない

まあ 俺も昔は趣味が悪かったからね

と 澄まして言っておく

え〜 今は?今は違うんですか?

誠ちゃんは懲りない

あのな 誠
そう言うのは黙って見守るのが大人ってもんだ

と 柳が言う

あの 樋口さんとはその後…

と 理音ちゃん

やっぱり女の子は昔の女が気になるんだ?

と 揶揄ってみる

あ〜 誠 おまえも理音も会った事 ある筈だぞ?

と 柳

え〜 知りませんよ!わたし!

いつですか?

と 理音ちゃんは冷静だ

いつも打ち上げで行くラウンジの隣りに小さいカフェ あるだろう?たまに帰りに寄る

ああ はい カフェかずはでしたっけ?
居心地の良いちょっと大正モダンな感じの

アレな 樋口一葉のいちよう を かずは って読み換えて付けた名前で な
おまえが意気投合したかずはママが樋口だ

え〜〜〜!

今は離婚してシングルで子供育ててる
たまにウチの打ち上げにも混ざってるぞ?
斉木とも仲良いし

ああ そうだ
おまえの最後の樋口さんを利用した悪巧みも結局のところ バレて斉木と2人で責められたよ

そうなのか?

そうさ 自分だけわたしの身体使って上手い事 やって! と言われたよ

皆んなが吹き出して大笑いした

まあ 斉木には好みの男2人に好きな事 されたんだからチャラでいいだろ? と仲裁されたけどな

斉木は今 梓と仲良いんだ

知ってるよ そのせいで死ぬほど忙しい目に遭った

そうだった

すみません
 
と 理音ちゃんが謝るので 手を振っておいた

久しぶりだし カフェかずは 行ってみるか?

と 柳が腰を上げたら 誠ちゃんは飛び上がるように立ち上がって理音ちゃんの手を引っ張った

行きましょう!ついでにご主人様の若い頃の話も聞きましょう

騒がせて悪かったな 織田

ああ 行くんなら樋口にも宜しく言っておいて

賑やかに3人 出て行ったのを確認してスマホを掛ける

あ 樋口?織田だ
今から柳が嫁さん2人連れてそっち行くよ
俺のところで学生の頃の柳と俺たちの話… あ それそれ その話 聞いて散々 冷やかしてそっち回った
いや 今の話はしてない…うん まあ いつも驚かされているから 偶には驚かそうか と思って
いや いいよ樋口がいいなら 言っても
うん 大丈夫 
じゃ また近いうちに行くよ
柳のおかげで死ぬほど忙しい…うん 気をつける またな

"女"は愛せないけれど 樋口は人間として付き合える関係だ
俺の事も知った上で気にかけて連絡をくれていたから自然とそんな雰囲気になった
樋口の娘なら 父親にはなれないにしても一緒に暮らしては行けるだろう
娘代わりにしてはエミリは大人だしな
樋口から話を聞いたら 柳は驚くだろうか
シレッと結婚祝いを持って来そうな気がしている

コメント

コメントを書く

「その他」の人気作品

書籍化作品