ちょっとHぃショートショート

双樹\u3000一

ティータイム

斉木の所の写真は春からの展開用の分を年明け早々に撮影した
梓は斉木と意気投合して連絡を取り合ってイメージを詰めていたらしい
斉木の所のディスプレイウィンドウと同じものを同じサイズで大道具を発注しての撮影だった
ホントにいつの間に と言う感じだ
衣装を春っぽくして理音と飛鳥がウィンドウから立ち上がって歩き出る その一瞬にウィンドウの硝子が花が開くように壊れて飛び散る と言うシーンで 当然 硝子は加工して加えた
後から村井にボヤかれた
既に年末にイメージ図と仕様書を斉木と梓が突っ込んでいたらしい

斉木と梓ちゃんにかかっちゃ敵わないよ

と 梓に一目置いて可愛がっている村井がボヤキか惚気か分からない口調で言った

織田もボヤいてたぞ?クリスマスのポスターに使った革スーツの問い合わせがそこそこ合ってレンタルとセル用とサイズと数が要るから斉木にせっつかれてるんだと

斉木も今まで死んだふりしてた癖に な

と 村井も笑った

まあ 皆の協力と梓の馬力でなんとか月末にはデータ納品出来たから凄いよ
まあ 織田には呪われてるらしい
エミリ曰く

2人で笑うしか無かった

かなめも事務作業に慣れ 梓はやり切ったスッキリした顔で俺の伝票作業が遅れないように尻を叩きながらシステムの改修を進めているらしい
誠さえ 事務所で悪ふざけする事が減って落ち着いてどうかすると姉の遥の横顔に似ていたりする

うちも変わったもんだ

と 呟くと耳聡く かなめが

何ですか?

と 聞き返して来た

うん?いや ウチが仕事 始めた頃を思い出してね
なあ 誠

はい 思い出したら酷かったですね
書類をあんなに溜めて…

まあ な 一年目は実績が無かったから経理士に丸投げしてなんとかしてもらったけど 2年目はかなり嫌味言われて…

わたしが来た時は3年目のまだ6月くらいだったのに書類も領収書も箱の中に押し込んでましたもねね?

ああ 書類別 月別に仕分け 分類してもらって…

経理士の人にどうやるか 教えて貰いに行きましたよ わたし

ああ 助かったよ あの時は

なんか パソコンとか多目的コピー機とか使ってる形跡が無かったですもん
梓が来た時だって ね

そうですねぇ
私は簿記の勉強させて貰ってから引き継ぎましたけど市販のソフトで随分 苦労してましたよね

うん もう言われたまま項目分けして入力してたから
探偵業なんて今 思えば費用の使途が当てはまらない項目 ざっくり雑費でしたもんね

そうだ それでいつも税務申告の度に雑費明細を提出させられて時間食ってたんだ
梓がソフト弄ってくれて必要な項目を表示出来るようにしてくれて捗ったよ
事務所立ち上げて丸5年くらい掛かかったよな
でも 次の年からはそれこそ監査が入っても1円の漏れ無く申告してるからな

その為にも書類 領収書は溜めないで下さいね?

と 釘を刺す事を忘れない梓

了解した!
そろそろ お茶の時間にしようか かなめ これでお茶菓子好きなの買って来な
ちゃんと事務所名で領収書切ってもらってな

はあい 何が良いですか?

と 3人でワイワイ相談して珈琲の用意しに出て行く

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