ちょっとHぃショートショート

双樹\u3000一

プラネタリウム12 影使い

満天の星空だった

プラネタリウムはプレミアムシートのペアとシングルを取った
遅くなったが誠と梓をデートに連れて来たからだ
別々の日で良いしプラネタリウムでなくて良い と言ったのだが怜子がプラネタリウムに連れて行って貰った と聞いたから同じ所でいい と二人が言ったのだ
しかし三人一緒となるとペアシートでは座れないので別のプラネタリウムを探したのだ
誠がクスクス笑った

どした?誠

だって デートなんて久しぶりで
ね?梓

そうですね〜
凄い バタバタしてて…

悪かった!

理音と飛鳥は遊んで貰ってたみたいですけど?

悪い顔をして笑っている誠が思い浮かんだ

だから謝ってるだろ?悪かった!
しかも 途中で仕事になったしな

あれ?私のせいですか?

と梓が突っ込む

いや スマン そうじゃない
悪かった!

フカフカしたフロアシートで寝返りを打って誠が顔を寄せて来てホッペにキスをして元に戻った

おいおい プレミアムシートはけしからん行為をして一般観覧客に迷惑が掛からないよう さり気なく監視されてるから要注意だぞ?

分かってますよ〜 っだ

あ 誠さん ズルい!

誠から見えないのをいい事に梓が腕に抱きついた

ふふ 

と 梓が笑う

ホント 久しぶり

これは理音たちには言えない話だが同じ二人でも誠と梓では圧迫感が低い
寝転んでしまえば関係ないように思えるのだがやはり理音や飛鳥の存在感は凄い
捕食される獣の気持ちになるのはなかなか俺にとっては得難い体験なのかも知れない
怜子や誠には失礼な話になるのだが

満天の星だ

学芸員の説明とポインターの矢印が夜空の賑わいだ
柔らかなニットのセーターとパンツスタイルの二人が両脇で寝転んでいる
時折 抱きついては柔らかい身体を押し付けては満足したように離れていく

遠い銀河系の話になっていた
天の川銀河の属する島宇宙を離れて隣りの島宇宙までの距離
何万光年の時間スケールや銀河が超新星となり衰え死滅する話

降るような星の下で

不思議

と 誠が呟いた

梓がそっと頷く気配がした

わたし達が出会った事

どちらが言ったのか分からないが無声音のため息のような

大好き

と言う声が聞こえた

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