ちょっとHぃショートショート

双樹\u3000一

ペット達11 影使い

結局 社長と一緒にタクシーで出勤して
(そりゃあ そうだ!少し考えたら分かる筈なのに!)
冷やかされるだろうなぁ と思いながら事務室に入る
おはようございますの挨拶を交わして社長が執務室に消えると誠さんが寄って来て小さな袋を渡してくれた

下着だから 着替えて来たら?コンビニで買ったフリーの奴だから

誠さんは冷やかす訳でもなく替えの下着を渡してくれた

わたしは良く泊めて貰うから姉さんの部屋に下着の替え 置いてあるんだけど ね
昨日はご主人様に意地悪して帰っちゃったから
ごめんね かなめ

いえ!逆になんで謝るんですか?誠さん

え?だってわたし達の意地悪に突き合わせた訳だから

だってそれはわたしが飲み過ぎて潰れたからじゃ…

あ〜 かなめちゃん
あなたが飲み過ぎるのは 分かってた事だから

と 笑いながら梓さんが言った
でも!内容は酷い!

でも 止めなかったからねぇ 
わたし達 この間からご主人様の優しさが ちょ〜っと気に障っててねぇ
まあ 潰れるのが分かってるかなめを押し付けて 放って帰ったって訳

まあ それがご主人様なんだけどね

まあ かなめ 今回も抱っこされたんだから 役得じゃない ねえ?

抱っこ!それです!今回もさっぱり覚えてない上に今回は顔を隠す為に ギューって抱っこされてたみたいなんですけど!

あ〜 意識なし かぁ
残念な酔っ払いだねぇ

酷い!

あはは ごめんごめん

執務室のドアが パタンと開いて社長が顔を出して

おい 全部 筒抜けだって分かってるおまえらは かなめに注意するくらいの優しさは見せろ
俺の優しさについては 変わりようがないんだから 諦めろ
梓 珈琲!

と だけ言って閉まった

(え?筒抜け?聞こえてた?変なこと 言ってないよね?わたし)

梓さんは笑いながら誠さんを睨んで炊事場に立ち 誠さんは舌を出して書類綴りのバインダーをバサバサ積み上げた
私は二日酔いみたいに頭を抱えて 手に持っている小さな袋を思い出した

サブスタジオでの撮影は気を遣って社長は来なかった
セッティングは前と同じで壁からコンクリート打ちっぱなし風のテクスチュアのホリゾントを垂らしてライティングをセットする
パーツ撮りがないのでそれだけのセッティングだった
白塗りは冷たかった
ワイワイ言う皆んながいないから冗談で紛らす訳にもいかないし白のTバック諸共に白く仕上がるまで耐えるしかなかった
梓さんは気を遣って色々 話しかけてくれるけど ひかりさんが冷やかすような事を言うのでテンションは上がらない

かなめちゃん 何処にどの分 貼る?

と 梓さんがキスマークシールを並べてくれた
レア商品だ と皆んなが騒いで社長が腐っていた社長の分を突いて

コレ いいですか?

と 梓さんに聞いてみた

いいよ
じゃ 壁の前でポージングしてね

ポージングをあれこれ試して一応 コレ と言うポーズが決まってから梓さんが貼る場所を聞いて来たので皆んなのを見てて可愛かったウェストの真ん中を指定した

どうせならコレ 本人に貼って貰う?

と 梓さんが耳打ちして来た

え?社長 来てるんですか?

ご主人様は余程の事がない限り 付き添ってくれるよ?
気が散らないように事務所の方に居るけど?どうする?

と 聞かれたから 黙って頷いた

わたしのパネル写真は両手を広げて上げ 背伸びして壁に凭れた白い身体の腰に社長のキスマークが赤いワンポイントのおしゃれな仕上がりで赤くなったわたしのホッペは写っていない

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