メグルユメ
12.壺の祠
様々な魔物が吊るされた、気味の悪い道を走り、ゴブリンウィザードを追いかける。
アシドは顎の汗を拭いながら、後ろを振り返る。
「見失ったの?」
「あぁ。すまねェ。必死に追ったんだけどな。オレが山道に慣れてないのが大きすぎる。あいつ慣れてるな。」
「しょうがないわね」
アシドを責めないアストロに驚いたが、自分が足を引っ張ている側なので責めないのだと気づき、アレンは口を閉ざす。山道に慣れてないエンドローゼは息を切らし、木に根っこに座っている。息を整えている間に、ゴブリンウィザードの行方を捜す。放っておくと面倒なことになるのは確実だ。
祠があった。周りをミニデーモンが囲っていた。
「3、4、……まだ出てきますね」
「数えんな。戦えなくなるわよ」
アレンが指を動かし、ミニデーモンを数えていく。アストロはアレンの後ろ膝を蹴り上げ、尻餅を搗かせる。
ミニデーモンの一匹がこちらに気付く。ミニデーモンはピッチフォークを投げつけてくる。アシドはピッチフォークを摑む。そして、ミニデーモンに投げ返す。ミニデーモンは魔術を当て、ピッチフォークを落とす。アシドは魔術により生じた煙を利用して近づき、気付かれる前に一匹の脳天を突き刺す。
「行くぜ!」
アシドは蒼いオーラを纏い、コストイラは赤い炎に身を包み、シキは凛として澄みやかな香りを放つ。レイドがエンドローゼにしなだれられたまま、アレンに合流する。
「ご、ご、ごめんなさい。たい、た、た、体力がなくて」
最後の方が小さくなっていった。まだ息切れしているのだろうか。ちなみに平然としているが、アレンも息切れしている。アストロは気付いている。
ミニデーモンを倒しきると、アレン達は祠へと入っていく。
木造の外観だったが、中に入ってみると壁は石で作られていた。頑丈に作られており、ところどころには石に傷が刻まれていた。しかし、それよりも目を引くものが設置されていた。
「壺だな」
「壺ですね」
「本当だな」
「ここ、行き止まりね」
皆は気を引く壺に気を取られていたが、アストロとシキはその奥を見ていた。
「さっきのゴブリンウィザードがいない。どこに行った?絶対いると思ったのに」
当然の疑問だ。追いかけていた相手が消えたのだ。吊るされた魔物に沿ってきたのでいないとなるとどこかで横に逸れたということだ。捜すのが困難になった。
「ここを調査すればいいんだろ?さっさとやろうぜ」
アシドが壺に近付いていく。明らかに普通じゃない壺なのによく近づけるな。
「ゴブリンウィザードは捜すのか?」
「罠かもしれないので深追いはしません」
「同意ね」
アストロが鼻息を漏らし、肩を竦める。
壺がカコガコと動き出す。
「何だっ!?」
「分からん」
何をしているのか見当もつかず、壺に近付くことができなくなる。
そして、壺が動かなくなる。
「何だ?」
壺は静まった。
アシドは顎の汗を拭いながら、後ろを振り返る。
「見失ったの?」
「あぁ。すまねェ。必死に追ったんだけどな。オレが山道に慣れてないのが大きすぎる。あいつ慣れてるな。」
「しょうがないわね」
アシドを責めないアストロに驚いたが、自分が足を引っ張ている側なので責めないのだと気づき、アレンは口を閉ざす。山道に慣れてないエンドローゼは息を切らし、木に根っこに座っている。息を整えている間に、ゴブリンウィザードの行方を捜す。放っておくと面倒なことになるのは確実だ。
祠があった。周りをミニデーモンが囲っていた。
「3、4、……まだ出てきますね」
「数えんな。戦えなくなるわよ」
アレンが指を動かし、ミニデーモンを数えていく。アストロはアレンの後ろ膝を蹴り上げ、尻餅を搗かせる。
ミニデーモンの一匹がこちらに気付く。ミニデーモンはピッチフォークを投げつけてくる。アシドはピッチフォークを摑む。そして、ミニデーモンに投げ返す。ミニデーモンは魔術を当て、ピッチフォークを落とす。アシドは魔術により生じた煙を利用して近づき、気付かれる前に一匹の脳天を突き刺す。
「行くぜ!」
アシドは蒼いオーラを纏い、コストイラは赤い炎に身を包み、シキは凛として澄みやかな香りを放つ。レイドがエンドローゼにしなだれられたまま、アレンに合流する。
「ご、ご、ごめんなさい。たい、た、た、体力がなくて」
最後の方が小さくなっていった。まだ息切れしているのだろうか。ちなみに平然としているが、アレンも息切れしている。アストロは気付いている。
ミニデーモンを倒しきると、アレン達は祠へと入っていく。
木造の外観だったが、中に入ってみると壁は石で作られていた。頑丈に作られており、ところどころには石に傷が刻まれていた。しかし、それよりも目を引くものが設置されていた。
「壺だな」
「壺ですね」
「本当だな」
「ここ、行き止まりね」
皆は気を引く壺に気を取られていたが、アストロとシキはその奥を見ていた。
「さっきのゴブリンウィザードがいない。どこに行った?絶対いると思ったのに」
当然の疑問だ。追いかけていた相手が消えたのだ。吊るされた魔物に沿ってきたのでいないとなるとどこかで横に逸れたということだ。捜すのが困難になった。
「ここを調査すればいいんだろ?さっさとやろうぜ」
アシドが壺に近付いていく。明らかに普通じゃない壺なのによく近づけるな。
「ゴブリンウィザードは捜すのか?」
「罠かもしれないので深追いはしません」
「同意ね」
アストロが鼻息を漏らし、肩を竦める。
壺がカコガコと動き出す。
「何だっ!?」
「分からん」
何をしているのか見当もつかず、壺に近付くことができなくなる。
そして、壺が動かなくなる。
「何だ?」
壺は静まった。
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