メグルユメ
18.泥の道を生きる
そいつはポンデスライムの5倍の大きさになっていた。すでにレイドの身長を超えていた。上からくるオレンジの視線は威圧感を放っていた。
「マジ?」
コストイラが口の端を引き攣らせながら溢す。
それは腕のような部分を振り上げ、思い切り振り下ろされる。
バシャ―ン!
振り下ろされた腕は誰にも当たらず、泥を叩く。跳ね上げられた泥は壁を作り、上からは泥の雨が降る。
壁の向こうが見えないので、距離を取る。スライムは痺れを切らしたのか、自ら作った壁を突き破り襲い掛かってくる。
スライムは腕を横に振るい、攻撃してくる。近くにいたシキとコストイラはジャンプで躱す。シキはナイフをスライムに対して投げつけるが、目玉に当たったのに痛がらない。刺さった時にドプという音が鳴っていた。目玉に見えるところも泥らしい。不定形というのは面倒な相手だ。他の冒険者達はどう倒しているのだろうか。
「コストイラ」
「ん?」
少し面倒くさそうにコストイラが振り返る。
「燃やせ」
低い声でアストロが命じる。コストイラは悪そうな顔をすると親指を立てる。
「よっしゃ!」
「さっさと固めて、動けなくしたところを囲んで叩くわよ」
「囲んで叩く。すなわち最強の戦術だもんな」
コストイラは明らかにテンションが上がっている。炎を纏うと、目の前のスライムを燃やしにかかる。
『オ……?』
計画通りに、マッドスライムが固まっていく。腕を動かせないことにスライムが疑問を持ち始める。しかし、遅い。無理矢理動かそうとして表面の固まっている泥がぼろぼろと落ちるが、固まっていく方が速い。
『オァ……』
マッドスライムが完全に動かなくなる。
「よっしゃ!叩け叩け!」
コストイラの一言に、アシドやシキが追随し、アストロはエンドローゼから杖を奪い、参加する。エンドローゼは杖を奪われ、どうしていいのか分からず手をワキワキさせている。
「とっとと倒して依頼場所まですぐに行くぞ!」
しかし、固まった泥が地味に硬く、倒すのに時間がかかってしまった。墓場に来る頃には夕方になっていた。墓場まで半日かかると聞いていたから朝に出たのに、まさかこんな時間になってしまうとは。
「マジ?」
コストイラが口の端を引き攣らせながら溢す。
それは腕のような部分を振り上げ、思い切り振り下ろされる。
バシャ―ン!
振り下ろされた腕は誰にも当たらず、泥を叩く。跳ね上げられた泥は壁を作り、上からは泥の雨が降る。
壁の向こうが見えないので、距離を取る。スライムは痺れを切らしたのか、自ら作った壁を突き破り襲い掛かってくる。
スライムは腕を横に振るい、攻撃してくる。近くにいたシキとコストイラはジャンプで躱す。シキはナイフをスライムに対して投げつけるが、目玉に当たったのに痛がらない。刺さった時にドプという音が鳴っていた。目玉に見えるところも泥らしい。不定形というのは面倒な相手だ。他の冒険者達はどう倒しているのだろうか。
「コストイラ」
「ん?」
少し面倒くさそうにコストイラが振り返る。
「燃やせ」
低い声でアストロが命じる。コストイラは悪そうな顔をすると親指を立てる。
「よっしゃ!」
「さっさと固めて、動けなくしたところを囲んで叩くわよ」
「囲んで叩く。すなわち最強の戦術だもんな」
コストイラは明らかにテンションが上がっている。炎を纏うと、目の前のスライムを燃やしにかかる。
『オ……?』
計画通りに、マッドスライムが固まっていく。腕を動かせないことにスライムが疑問を持ち始める。しかし、遅い。無理矢理動かそうとして表面の固まっている泥がぼろぼろと落ちるが、固まっていく方が速い。
『オァ……』
マッドスライムが完全に動かなくなる。
「よっしゃ!叩け叩け!」
コストイラの一言に、アシドやシキが追随し、アストロはエンドローゼから杖を奪い、参加する。エンドローゼは杖を奪われ、どうしていいのか分からず手をワキワキさせている。
「とっとと倒して依頼場所まですぐに行くぞ!」
しかし、固まった泥が地味に硬く、倒すのに時間がかかってしまった。墓場に来る頃には夕方になっていた。墓場まで半日かかると聞いていたから朝に出たのに、まさかこんな時間になってしまうとは。
コメント