メグルユメ
31.巨人兵
レイドが倒したのと同時に、コストイラ達もミノタウロス達を倒した。
「じゃあ、あの塔に入るか?」
「……調べますか?」
チラリと塔の方を見た。その瞬間、ビシリと罅が入った。
「……おや?」
「……おっと?」
「……これは面倒な予感」
全員の目が半眼となっていく中、塔が破壊された。
現れたのは排除すべき忌むべき暴虐な支配者だった。しかし、大きさがおかしい。塔が10mくらいなのに対し、なぜか古代兵器は20mくらいある。何で?
タイラントが腕を振り上げた。これを地面に落とされたら、先程のミノタウロスの比ではないくらいに波ができるだろう。
とはいっても、振らせない、というのは、かなり無茶な話だ。もうすでに行動が始まってしまっている。怒り状態のレイドであっても、あっという間もなくペッちゃんこだ。
ドッッッッ!!!
音が消えた。目の前がチカチカしてしまう。いろいろあった爆風によって、体が吹き飛んでしまった。
その時、よく分からぬアナウンスが鳴った。
『ガ、ガガ。機体の損傷が損傷率が50%を超えたため、ゴリ押しモードに移行します』
何かよく分からないが、体力があと半分の状態らしい。もしかして、勝てるかも。
コストイラが刀を振って走り出し、タイラントの脚を傷つけた。
タイラントは動じることなく、ポポポと口内に光を集めていく。それがドラゴンのブレスと重なった。
アストロ達が全力で回避する。
タイラントが光線を放った。
『ヌ?』
合体人形が光線に反応した。
『へ?』
『アラ?』
『シュー』
氷の女王と亡国の祭り神と蛇神が顔を上げた。
『……何?』
『へ?』
『何かしら?』
『滅びの光、そして潰えぬ炎』
月に守られた家族が光を見つめた。
『あれが動いたのね』
『……ん』
悪魔と鳥がその先を見守る。
「コストイラ」
魔法少女は可愛らしいリュックサックを背負いなおしながら、障壁を展開し、光線を弾いた。
チリチリと空気が焼けている。
光線が通った後の大気が悲鳴を上げている。
アレンが絶望した。こんな奴に勝てる術はあるのか?
コストイラ達は心の中で笑った。撃ったな?
コストイラとシキがスタートを切った。
コストイラが20mの巨人の脚を切りながら昇っていく。しかし、脚だけでも10m近いため、腰にまでしか届かない。
トンと軽い音を立てて、シキがタイラントの頭に乗った。
「がら空き」
シキは二振りの魔剣に魔力を通しながら、縦横無尽に振っていく。胸まで届く斬撃と、軽々と装甲を切り裂く斬撃に、たまらずタイラントが頭のてっぺんに手を伸ばした。
しかし、邪魔、と一言だけ付け加えた雑な一振りで、タイラントの手首は切り取られた。
『ヴヴン!』
そこで、ようやく何かを求めるように鳴いたが、もう遅い。
シキが巨人のすべてを切り裂くようにナイフを振った。
タイラントは頭から腹までを真っ二つにされた。
「じゃあ、あの塔に入るか?」
「……調べますか?」
チラリと塔の方を見た。その瞬間、ビシリと罅が入った。
「……おや?」
「……おっと?」
「……これは面倒な予感」
全員の目が半眼となっていく中、塔が破壊された。
現れたのは排除すべき忌むべき暴虐な支配者だった。しかし、大きさがおかしい。塔が10mくらいなのに対し、なぜか古代兵器は20mくらいある。何で?
タイラントが腕を振り上げた。これを地面に落とされたら、先程のミノタウロスの比ではないくらいに波ができるだろう。
とはいっても、振らせない、というのは、かなり無茶な話だ。もうすでに行動が始まってしまっている。怒り状態のレイドであっても、あっという間もなくペッちゃんこだ。
ドッッッッ!!!
音が消えた。目の前がチカチカしてしまう。いろいろあった爆風によって、体が吹き飛んでしまった。
その時、よく分からぬアナウンスが鳴った。
『ガ、ガガ。機体の損傷が損傷率が50%を超えたため、ゴリ押しモードに移行します』
何かよく分からないが、体力があと半分の状態らしい。もしかして、勝てるかも。
コストイラが刀を振って走り出し、タイラントの脚を傷つけた。
タイラントは動じることなく、ポポポと口内に光を集めていく。それがドラゴンのブレスと重なった。
アストロ達が全力で回避する。
タイラントが光線を放った。
『ヌ?』
合体人形が光線に反応した。
『へ?』
『アラ?』
『シュー』
氷の女王と亡国の祭り神と蛇神が顔を上げた。
『……何?』
『へ?』
『何かしら?』
『滅びの光、そして潰えぬ炎』
月に守られた家族が光を見つめた。
『あれが動いたのね』
『……ん』
悪魔と鳥がその先を見守る。
「コストイラ」
魔法少女は可愛らしいリュックサックを背負いなおしながら、障壁を展開し、光線を弾いた。
チリチリと空気が焼けている。
光線が通った後の大気が悲鳴を上げている。
アレンが絶望した。こんな奴に勝てる術はあるのか?
コストイラ達は心の中で笑った。撃ったな?
コストイラとシキがスタートを切った。
コストイラが20mの巨人の脚を切りながら昇っていく。しかし、脚だけでも10m近いため、腰にまでしか届かない。
トンと軽い音を立てて、シキがタイラントの頭に乗った。
「がら空き」
シキは二振りの魔剣に魔力を通しながら、縦横無尽に振っていく。胸まで届く斬撃と、軽々と装甲を切り裂く斬撃に、たまらずタイラントが頭のてっぺんに手を伸ばした。
しかし、邪魔、と一言だけ付け加えた雑な一振りで、タイラントの手首は切り取られた。
『ヴヴン!』
そこで、ようやく何かを求めるように鳴いたが、もう遅い。
シキが巨人のすべてを切り裂くようにナイフを振った。
タイラントは頭から腹までを真っ二つにされた。
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