メグルユメ
5.思い出を大事にしたい年頃
コストイラとアシドが並んで歩く。わざわざあの場に留まって、エンドローゼの邪魔をすることはあるまい。
しばらく歩き、アストロ達から離れたところで、アシドが木に昇った。
上から自分達の位置を確認する。海は見えるが、かなり遠い。感覚的に残りの道のりは一週間近くかかると考えていいだろう。魔物やアレン等のハプニングを含めている。
「こう行って、こう行って。やっぱどう動いても一週間はかかりそうだな」
アシドが様々なルートを考えるが、最短だと思えるルートが開拓できない。
「しゃーない。超頑張ってもらうしかねェか」
アシドは新ルート開拓を諦めて、木を下りた。
「どうだ?」
「東側に向かえばいいんだけどよ」
「だけど?」
「時間がかなりかかりそうだ。具体的には一週間くらいだろうな」
「原因は?」
「まず単純に距離だな。具体的には一週間はかかりそうだ」
「長いな」
報告を聞いて、コストイラが嫌そうな顔をした。
「それだけ距離がありゃ」
「あぁ、確実に魔物はいるだろうな」
コストイラは森を見て頭を抱えた。この広大な森にどれほどの数の魔物がいるのだろうか。
「そういやコストイラ」
「あん?」
「前々から頑張っている新技はどうなっているんだ?」
アシドの質問に対して、コストイラがどう話そうか迷う。
「まだまだだなぁ。なんつーか、イメージができていねぇんだよな」
「それの成功例とか見たことねぇの?」
「いや、あるよ」
コストイラは腕組みをして、首を傾げた。
「それでも、イメージができねぇのか?」
「母さんが使っているイメージは湧くんだ。そりゃはもう鮮明にな。
アシドが難しい顔をする。この顔は理解していない時の顔だ。
「オレのあれは蒼いオーラを纏うだろ?」
「おう。オレの蒼髪みたいな色のな」
「だけどよ。母さんのそれは赤黒いオーラだったんだよ」
アシドが目を丸くした。まるっきり違うじゃん。
「どんな能力だったんだ?」
「身体能力の大幅な上昇。その上昇率は実に千パーセント」
「たっか」
アシドがドン引きしている。確かにこの上昇率は異常だ。もはや上がりすぎて体を壊してしまいそうだ。
「じゃあ、お前は身体能力上昇じゃない可能性があるのか」
「そのイメージがねぇからな」
コストイラが手を開閉させる。いくらコストイラと言えどできないことがあるのだ。アシドは他人行儀全開の感想を抱いた。
二人がアストロの元に戻ってくる。
アストロの前にエンドローゼが膝を着いている。アストロの手を取って、自身の額に当てている。
「これ、どういう状況?」
「エンドローゼが技の行使最中だ。少し静かにしてくれ」
レイドに言われ、コストイラが黙る。
「うん」
エンドローゼが長い睫毛を上げ、ゆっくりと目を開いた。アストロはパッと即行で目を開けた。
「何か心がすっと軽くなった気がするわ」
「ぜ、全部、は、か、か、解決さーせてもらえ、ま、せんでした」
エンドローゼがシュンとしている。アストロはホッとした顔をしている。
「これらは自分で解決させるわ。簡単には手放さない。簡単な手じゃ克服させない」
アストロは家族思いな人物である。
しばらく歩き、アストロ達から離れたところで、アシドが木に昇った。
上から自分達の位置を確認する。海は見えるが、かなり遠い。感覚的に残りの道のりは一週間近くかかると考えていいだろう。魔物やアレン等のハプニングを含めている。
「こう行って、こう行って。やっぱどう動いても一週間はかかりそうだな」
アシドが様々なルートを考えるが、最短だと思えるルートが開拓できない。
「しゃーない。超頑張ってもらうしかねェか」
アシドは新ルート開拓を諦めて、木を下りた。
「どうだ?」
「東側に向かえばいいんだけどよ」
「だけど?」
「時間がかなりかかりそうだ。具体的には一週間くらいだろうな」
「原因は?」
「まず単純に距離だな。具体的には一週間はかかりそうだ」
「長いな」
報告を聞いて、コストイラが嫌そうな顔をした。
「それだけ距離がありゃ」
「あぁ、確実に魔物はいるだろうな」
コストイラは森を見て頭を抱えた。この広大な森にどれほどの数の魔物がいるのだろうか。
「そういやコストイラ」
「あん?」
「前々から頑張っている新技はどうなっているんだ?」
アシドの質問に対して、コストイラがどう話そうか迷う。
「まだまだだなぁ。なんつーか、イメージができていねぇんだよな」
「それの成功例とか見たことねぇの?」
「いや、あるよ」
コストイラは腕組みをして、首を傾げた。
「それでも、イメージができねぇのか?」
「母さんが使っているイメージは湧くんだ。そりゃはもう鮮明にな。
アシドが難しい顔をする。この顔は理解していない時の顔だ。
「オレのあれは蒼いオーラを纏うだろ?」
「おう。オレの蒼髪みたいな色のな」
「だけどよ。母さんのそれは赤黒いオーラだったんだよ」
アシドが目を丸くした。まるっきり違うじゃん。
「どんな能力だったんだ?」
「身体能力の大幅な上昇。その上昇率は実に千パーセント」
「たっか」
アシドがドン引きしている。確かにこの上昇率は異常だ。もはや上がりすぎて体を壊してしまいそうだ。
「じゃあ、お前は身体能力上昇じゃない可能性があるのか」
「そのイメージがねぇからな」
コストイラが手を開閉させる。いくらコストイラと言えどできないことがあるのだ。アシドは他人行儀全開の感想を抱いた。
二人がアストロの元に戻ってくる。
アストロの前にエンドローゼが膝を着いている。アストロの手を取って、自身の額に当てている。
「これ、どういう状況?」
「エンドローゼが技の行使最中だ。少し静かにしてくれ」
レイドに言われ、コストイラが黙る。
「うん」
エンドローゼが長い睫毛を上げ、ゆっくりと目を開いた。アストロはパッと即行で目を開けた。
「何か心がすっと軽くなった気がするわ」
「ぜ、全部、は、か、か、解決さーせてもらえ、ま、せんでした」
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アストロは家族思いな人物である。
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