メグルユメ
9.螺旋の薔薇
コストイラがこめかみ辺りをヒクつかせながら、少し下がった。
アストロ達が頭上に耳垂れを浮かべながら見守る。
コストイラは刀を抜き、火炎を纏わせる。
「え? 扉ごといくの?」
「ぶっ壊す」
「塔の崩壊が心配だわ」
アストロが不穏なことを言って、後ろに下がった。アストロに次いでエンドローゼ達も急いで下がる。
コストイラは体を回転させ、炎を螺旋状に描きながら、扉を切りつける。
ドゴォンとかなり大きな音を出しながらコストイラは塔内部に入っていった。茨は焼き切れており、端がパチパチ鳴っている。
アストロ達はコストイラを追って塔の内部を目指す。
アシドがその俊足を活かし、早速内部に侵入する。
その直後、ジャッ! 茨が再び塔を覆った。
「げ」
「切る?」
分断された。その事実に嫌そうな顔をするが、シキがすぐに案を出してきた。その案をすぐに採用する。
「お願い。ただし、貴方は中に入らなくていいわ」
「承知」
命を受けたシキはすぐさまナイフを抜いた。
何かを察知した茨がシキの方に伸びてきた。シキは速度を落とすことなく突っ込み、茨を切り進む。扉代わりをしている茨を排除した。
アストロも炎の魔力で応戦する。塔は石造りであるため、ちょっとやそっとでは燃えない。その為、アストロは遠慮なしに放っていた。
「アレン、分かる?」
「今、調べています」
アレンの魔眼の調子を聞くと、アレンはパラパラと必死にガレットの書のページをめくっていた。
ラヴィアンローズ。直径20m以上の薔薇の花。然属性。とても大きな薔薇の花であり、自然環境に存在している魔素を取り込んで成長している。花と同様に茨の部分も魔素を取り込めるようになっており、そうすることで伸縮自在となっている。可食部は少なそうに見えてかなり多い。花弁本体も茨内部も美味い。
「敵は然属性で、本体は薔薇のようです」
「薔薇? じゃあこれは薔薇の茨なのね」
「だが、その薔薇の花はどこに咲いているのだ」
「それはわかりません」
敵の正体を言われても信じることができなかった。レイドに本体の場所を尋ねられたが、書に載っていなかったため、アレンには分からない。物凄く申し訳なさそうに肩を落とした。
「こういう時、物語とかだと本体は屋上にいるのが定番よね」
「確かに、な」
「そうなんですか?」
本をよく読んでいたレイドは共感できたが、あまり読んでこなかったアレンはピンとこない。
「行った方がいい?」
「そうね。あと5分経って、それでも状況が改善されていなければお願いするわ」
「承知」
壊人達にとって5分はかなり長い。5分もあれば種類によるが、パレードが解決できる。
その永遠にも感じられる5分が過ぎた。
アストロ達が頭上に耳垂れを浮かべながら見守る。
コストイラは刀を抜き、火炎を纏わせる。
「え? 扉ごといくの?」
「ぶっ壊す」
「塔の崩壊が心配だわ」
アストロが不穏なことを言って、後ろに下がった。アストロに次いでエンドローゼ達も急いで下がる。
コストイラは体を回転させ、炎を螺旋状に描きながら、扉を切りつける。
ドゴォンとかなり大きな音を出しながらコストイラは塔内部に入っていった。茨は焼き切れており、端がパチパチ鳴っている。
アストロ達はコストイラを追って塔の内部を目指す。
アシドがその俊足を活かし、早速内部に侵入する。
その直後、ジャッ! 茨が再び塔を覆った。
「げ」
「切る?」
分断された。その事実に嫌そうな顔をするが、シキがすぐに案を出してきた。その案をすぐに採用する。
「お願い。ただし、貴方は中に入らなくていいわ」
「承知」
命を受けたシキはすぐさまナイフを抜いた。
何かを察知した茨がシキの方に伸びてきた。シキは速度を落とすことなく突っ込み、茨を切り進む。扉代わりをしている茨を排除した。
アストロも炎の魔力で応戦する。塔は石造りであるため、ちょっとやそっとでは燃えない。その為、アストロは遠慮なしに放っていた。
「アレン、分かる?」
「今、調べています」
アレンの魔眼の調子を聞くと、アレンはパラパラと必死にガレットの書のページをめくっていた。
ラヴィアンローズ。直径20m以上の薔薇の花。然属性。とても大きな薔薇の花であり、自然環境に存在している魔素を取り込んで成長している。花と同様に茨の部分も魔素を取り込めるようになっており、そうすることで伸縮自在となっている。可食部は少なそうに見えてかなり多い。花弁本体も茨内部も美味い。
「敵は然属性で、本体は薔薇のようです」
「薔薇? じゃあこれは薔薇の茨なのね」
「だが、その薔薇の花はどこに咲いているのだ」
「それはわかりません」
敵の正体を言われても信じることができなかった。レイドに本体の場所を尋ねられたが、書に載っていなかったため、アレンには分からない。物凄く申し訳なさそうに肩を落とした。
「こういう時、物語とかだと本体は屋上にいるのが定番よね」
「確かに、な」
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本をよく読んでいたレイドは共感できたが、あまり読んでこなかったアレンはピンとこない。
「行った方がいい?」
「そうね。あと5分経って、それでも状況が改善されていなければお願いするわ」
「承知」
壊人達にとって5分はかなり長い。5分もあれば種類によるが、パレードが解決できる。
その永遠にも感じられる5分が過ぎた。
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