メグルユメ
3.狭道の番人
山道はいつの間にか渓谷になっていた。その上に岩が落ちてきたのだろう。幅が狭くなっており、天井になっていた。
そこにグレートドラゴンが根城にしていた。単純に雨風を防げるからだ。
ちらと片目を開ける。目の前にいるのは赤毛の男と銀髪の女だ。全く無謀なことをする。私は静かに暮らしたいだけなのだ。
グレートドラゴンは口を開け、抵抗した。
グレートドラゴンの口から泥が吐かれた。素早く身を翻し、刃を振るった。刃がグレートドラゴンの鼻頭を切る。
しかし、傷が浅い。コストイラの手首には十分以上の手応えがあり、その衝撃から鼻が切り取れたと思えた。
「チ」
自身の手首が砕けそうなほど、痺れが伝わってきた。グレートドラゴンが前に出て、頭突きをする。コストイラは間に刀を挟み、少しでもダメージを稼ごうとした。
少しだけ前に出てきたところを、シキがナイフを振り切った。そのナイフが闇の魔剣であったため、グレートドラゴンの表皮に斬撃が走った。
しかし、サンショウウオのような顔は何も動じず、体を引っ込めた。グレートドラゴンがガバリと口を開く。
地竜が泥を吐くのと同時に、シキが横に跳んだ。着弾点となった地面に罅が入る。
「足止めとして最高の奴だな」
コストイラが立ち上がりながら舌を打つ。その横をアシドが通り抜け、グレートドラゴンの頭に槍を落とす。それを額で受ける。額付近の頭蓋は硬く、槍が3㎝も入らなかった。
衝撃が手首まで伝わり、アシドの表情が歪む。アシドはすぐさま撤退する。あのまま残っていても、迷惑をかけていただろう。
追撃しようとするグレートドラゴンの下に、シキが潜り込み、下顎を蹴飛ばした。
グレートドラゴンの歯の隙間から泥が漏れ出る。シキも急いで離脱する。
地竜が分かりやすく警戒する。
グレートドラゴンが泥を吐き出す。もはやシキにとっては止まって見える。半身を傾けて躱し、岩へと着弾する音を聞きながら駆けだす。シキの耳には岩の着弾とは違う、うぎゃという声を聴いた。ちらと後ろを見ると、アレンが倒れていた。
え? 何でアレンが? と思ったが、アレンの巻き込まれ体質を考えれば当たり前なのかもしれない。
自分は戻った方がいいのか少し考える。そこでシキに、アストロからのハンドサインが送られた。内容は退散の時間を稼げ。
迷いは消えた。シキは己の全力でもってアレン生存の時間を稼ぐ。
シキはまず手始めに、グレートドラゴンの左目を攻撃した。左目にナイフを突き刺し、グリンと捻り、抉り取った。そして、中に入っていった。
そこにグレートドラゴンが根城にしていた。単純に雨風を防げるからだ。
ちらと片目を開ける。目の前にいるのは赤毛の男と銀髪の女だ。全く無謀なことをする。私は静かに暮らしたいだけなのだ。
グレートドラゴンは口を開け、抵抗した。
グレートドラゴンの口から泥が吐かれた。素早く身を翻し、刃を振るった。刃がグレートドラゴンの鼻頭を切る。
しかし、傷が浅い。コストイラの手首には十分以上の手応えがあり、その衝撃から鼻が切り取れたと思えた。
「チ」
自身の手首が砕けそうなほど、痺れが伝わってきた。グレートドラゴンが前に出て、頭突きをする。コストイラは間に刀を挟み、少しでもダメージを稼ごうとした。
少しだけ前に出てきたところを、シキがナイフを振り切った。そのナイフが闇の魔剣であったため、グレートドラゴンの表皮に斬撃が走った。
しかし、サンショウウオのような顔は何も動じず、体を引っ込めた。グレートドラゴンがガバリと口を開く。
地竜が泥を吐くのと同時に、シキが横に跳んだ。着弾点となった地面に罅が入る。
「足止めとして最高の奴だな」
コストイラが立ち上がりながら舌を打つ。その横をアシドが通り抜け、グレートドラゴンの頭に槍を落とす。それを額で受ける。額付近の頭蓋は硬く、槍が3㎝も入らなかった。
衝撃が手首まで伝わり、アシドの表情が歪む。アシドはすぐさま撤退する。あのまま残っていても、迷惑をかけていただろう。
追撃しようとするグレートドラゴンの下に、シキが潜り込み、下顎を蹴飛ばした。
グレートドラゴンの歯の隙間から泥が漏れ出る。シキも急いで離脱する。
地竜が分かりやすく警戒する。
グレートドラゴンが泥を吐き出す。もはやシキにとっては止まって見える。半身を傾けて躱し、岩へと着弾する音を聞きながら駆けだす。シキの耳には岩の着弾とは違う、うぎゃという声を聴いた。ちらと後ろを見ると、アレンが倒れていた。
え? 何でアレンが? と思ったが、アレンの巻き込まれ体質を考えれば当たり前なのかもしれない。
自分は戻った方がいいのか少し考える。そこでシキに、アストロからのハンドサインが送られた。内容は退散の時間を稼げ。
迷いは消えた。シキは己の全力でもってアレン生存の時間を稼ぐ。
シキはまず手始めに、グレートドラゴンの左目を攻撃した。左目にナイフを突き刺し、グリンと捻り、抉り取った。そして、中に入っていった。
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