メグルユメ
4.汚泥の魔剣
地上には水辺があり、それが染み出しているため、地下には泥があるのだろう。その泥が今、波打っている。
震動を生み出しながら、剣が抜けていく。ひとりでに、だ。
発光しているのは、おそらく魔力が具現化しているためだ。しかも、それをオーラとして纏っており、それで動いているように見える。
「これ、ヤバくね?」
コストイラが焦っている。これまで戦っていた相手は、普段見たことあるような動物からかけ離れていたが、それでも生物だった。
しかし、目の前にいる剣は、どう考えても非生物だ。死という概念がどこにあるのかなど知らない。どうすれば倒れるかも分からない。
「アレン。魔眼使っていいぞ」
「ですが、それだと敵に」
「もう見つかっているから変わんねェよ」
納得したアレンが、久しぶりに魔眼を発動する。魔眼の効果により、次々とステータスが表示されていく。確認した名前を、ガレットの書で引く。
アレンの魔眼にはデメリットがある。敵を怒らせてしまうのだ。
念動力によって抜けた大剣の切っ先がアレンに向く。もう殺す気満々だ。
アレンの前にレイドの前に立つ。絶対に守り通すという意志がビシバシと感じ取れる。同時に動いたのはコストイラとシキだ。
何か技を放とうとする魔物の切っ先を叩く。コストイラの手に残る感触は、金属のそれだが、叩けたのは剣ではなくオーラだ。アンホーリーテラーと同じく、オーラにも当たり判定があるタイプだ。
ソウルカリバー。青銅製の剣。光属性。青銅製の巨大な剣に魂のようなものが入り込んだ魔物。なぜこのようなものが存在しているのか、不思議でならない。剣であるため、可食部分はなく、食べる気にはならない。実際錆びた銅の味しかしない。魔力で動く自動人形オートマタのようで、魔力を使い果たさせるまで耐えるか、傷をつけて漏らしてやればいい。
なぜ倒し方が味の次なのだろうか。しかし、書いてあるのは助かった。伝えようと顔を上げると、シキがソウルカリバーの剣身を切ったところだった。
剣身が2つに分かれた。その傷口からオレンジと黒の混じった煙が噴き出てきた。シキは浴びないように離脱する。
アレンが顔を上げたことに気付いたコストイラが、一気に距離を詰めてくる。
「倒し方が分かったか?」
「……あれで倒せます」
「ふぇ?」
「魔力を使い果たせば勝てます。吸収するスピードより、放出するスピードの方が速ければいいです」
コストイラが肩を落とした。何だ、強敵じゃないのか。そこでコストイラは思いとどまる。オレだったらどう倒せる?
シキがソウルカリバーを、魔剣で切り刻んだ。ゴトゴトとソウルカリバーだったものが地面に落ちていく。もう動かない。
シキはナイフに付いた汚れを拭い取って、鞘にしまった。
魔素の流れを読むと、そのまままっすぐ進めばよさそうだ。
しかし、絶対この先に何かある。
なぜかって? だって、暑いんですもの。
震動を生み出しながら、剣が抜けていく。ひとりでに、だ。
発光しているのは、おそらく魔力が具現化しているためだ。しかも、それをオーラとして纏っており、それで動いているように見える。
「これ、ヤバくね?」
コストイラが焦っている。これまで戦っていた相手は、普段見たことあるような動物からかけ離れていたが、それでも生物だった。
しかし、目の前にいる剣は、どう考えても非生物だ。死という概念がどこにあるのかなど知らない。どうすれば倒れるかも分からない。
「アレン。魔眼使っていいぞ」
「ですが、それだと敵に」
「もう見つかっているから変わんねェよ」
納得したアレンが、久しぶりに魔眼を発動する。魔眼の効果により、次々とステータスが表示されていく。確認した名前を、ガレットの書で引く。
アレンの魔眼にはデメリットがある。敵を怒らせてしまうのだ。
念動力によって抜けた大剣の切っ先がアレンに向く。もう殺す気満々だ。
アレンの前にレイドの前に立つ。絶対に守り通すという意志がビシバシと感じ取れる。同時に動いたのはコストイラとシキだ。
何か技を放とうとする魔物の切っ先を叩く。コストイラの手に残る感触は、金属のそれだが、叩けたのは剣ではなくオーラだ。アンホーリーテラーと同じく、オーラにも当たり判定があるタイプだ。
ソウルカリバー。青銅製の剣。光属性。青銅製の巨大な剣に魂のようなものが入り込んだ魔物。なぜこのようなものが存在しているのか、不思議でならない。剣であるため、可食部分はなく、食べる気にはならない。実際錆びた銅の味しかしない。魔力で動く自動人形オートマタのようで、魔力を使い果たさせるまで耐えるか、傷をつけて漏らしてやればいい。
なぜ倒し方が味の次なのだろうか。しかし、書いてあるのは助かった。伝えようと顔を上げると、シキがソウルカリバーの剣身を切ったところだった。
剣身が2つに分かれた。その傷口からオレンジと黒の混じった煙が噴き出てきた。シキは浴びないように離脱する。
アレンが顔を上げたことに気付いたコストイラが、一気に距離を詰めてくる。
「倒し方が分かったか?」
「……あれで倒せます」
「ふぇ?」
「魔力を使い果たせば勝てます。吸収するスピードより、放出するスピードの方が速ければいいです」
コストイラが肩を落とした。何だ、強敵じゃないのか。そこでコストイラは思いとどまる。オレだったらどう倒せる?
シキがソウルカリバーを、魔剣で切り刻んだ。ゴトゴトとソウルカリバーだったものが地面に落ちていく。もう動かない。
シキはナイフに付いた汚れを拭い取って、鞘にしまった。
魔素の流れを読むと、そのまままっすぐ進めばよさそうだ。
しかし、絶対この先に何かある。
なぜかって? だって、暑いんですもの。
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