メグルユメ
15.罪人で溢れる道
「ん?」
先頭を歩くコストイラが、何やら見つけたらしい。
「何? どうしたの?」
アストロが隣に立ち、キョロキョロと見渡す。何かが列を作って行進しているのが見えた。
「何あれ?」
「さぁ」
「刺激したら、全員こっち来そうで怖いですね」
「何でそんなこと言うんだよ。口に出すと起っちゃうだろ!」
アレンの冗談に対して、アシドがフラグを立てるな、と叩いた。エンドローゼからはどうなっているのか見えないので、ちょっと前に出ようとする。
案の定というか、予想通りというか、予定調和かのようにエンドローゼが転んだ。ピタゴラスイッ●のように岩が転がり、崖を落ちて大きな音を出して割れた。
アストロがエンドローゼの頬をもちもちむにむにと弄る。エンドローゼはあうあうと困りまくっている。
コストイラ達はさっと身を屈め、行列を観察する。誰もこちらを見ていない。行列は乱れることなく、ヴァーヴァー言いながら歩き続けている。
「え? 気付いてないの?」
「気付いているけど、それよりも大事なことがあるということだろうな」
コストイラとレイドが行列の先のほうを見る。岩場に消えているため、何があるのか見えない。見に行きたくてウズウズしている。
「見に行こうぜ」
コストイラの提案に誰も文句を言えない。賛同したわけではない。崖を降りながら行列に沿って、前に進む。一番下まで降りても行列が乱れない。それどころか誰も襲ってこない。
どこか不気味さを感じ取りながらも歩いていく。岩場に差し掛かり、曲線を描く。
先頭にバフォメットがいた。バフォメットが大鎌で行列に並ぶ人達を切っている。
「何だ、この光景。何をしているんだ?」
あまり触れてはいけない気がしたので、さっさと離れることにした。
後ろから気配がして、シキが跳ぶ。そして何かの頭を蹴った。
「何?」
シキは何か分からずに蹴ったらしい。触れたら溶けるタイプの敵だったらどうしていたのだろうか。ちなみに蹴ったのはレイスの頭だった。
レイスは後ろに90度、首が折れてしまい、一撃で絶命した。一瞬で片が付き、ほっとするのも束の間、バフォメットが気付いた。
『バァアアアア!』
山羊頭を真っ赤にして、大鎌を振るう。コストイラが半身で躱し、バフォメットの腕を掴んで投げ飛ばした。一緒になって自身も跳び、胸部に肘を押し付けた状態で叩きつけた。
バフォメットの肋骨が折れるが、まだ動ける。山羊頭の悪魔はコストイラを乗せたまま立ち上がる。その瞬間、腹を蹴って距離を作る。バフォメットはよろめきながら腰を落とした。アシドが槍を背中側から刺す。槍を回すと、ぐちぐちと肉が千切れ、オレンジ色の血液と、オレンジと黒の混じった煙が噴き出した。
「あれ?」
コストイラが首を傾げた。何かヴァーヴァー言っていた存在が、別の方向に歩き始めていた。今度はどこに向かっているのだ?
コストイラが近づいても興味を示してこない。先頭に向かうにつれ、汗が出てくる。暑くなってきている。この景色からも火山があってもおかしくない。
コストイラが顎まで伝った汗を手で拭う。
ようやく先頭を見つけた。先頭にいたゾンビが川に飛び込んだ。川に入った瞬間、ジュッと音が聞こえてきた。
これは川ではない。溶岩だ。飛び込んで自殺している。
これは何だ? 何が起こっている?
コストイラが振り返ろうとして、そこで大きな音が響き渡った。それはまるで噴火のようで。
先頭を歩くコストイラが、何やら見つけたらしい。
「何? どうしたの?」
アストロが隣に立ち、キョロキョロと見渡す。何かが列を作って行進しているのが見えた。
「何あれ?」
「さぁ」
「刺激したら、全員こっち来そうで怖いですね」
「何でそんなこと言うんだよ。口に出すと起っちゃうだろ!」
アレンの冗談に対して、アシドがフラグを立てるな、と叩いた。エンドローゼからはどうなっているのか見えないので、ちょっと前に出ようとする。
案の定というか、予想通りというか、予定調和かのようにエンドローゼが転んだ。ピタゴラスイッ●のように岩が転がり、崖を落ちて大きな音を出して割れた。
アストロがエンドローゼの頬をもちもちむにむにと弄る。エンドローゼはあうあうと困りまくっている。
コストイラ達はさっと身を屈め、行列を観察する。誰もこちらを見ていない。行列は乱れることなく、ヴァーヴァー言いながら歩き続けている。
「え? 気付いてないの?」
「気付いているけど、それよりも大事なことがあるということだろうな」
コストイラとレイドが行列の先のほうを見る。岩場に消えているため、何があるのか見えない。見に行きたくてウズウズしている。
「見に行こうぜ」
コストイラの提案に誰も文句を言えない。賛同したわけではない。崖を降りながら行列に沿って、前に進む。一番下まで降りても行列が乱れない。それどころか誰も襲ってこない。
どこか不気味さを感じ取りながらも歩いていく。岩場に差し掛かり、曲線を描く。
先頭にバフォメットがいた。バフォメットが大鎌で行列に並ぶ人達を切っている。
「何だ、この光景。何をしているんだ?」
あまり触れてはいけない気がしたので、さっさと離れることにした。
後ろから気配がして、シキが跳ぶ。そして何かの頭を蹴った。
「何?」
シキは何か分からずに蹴ったらしい。触れたら溶けるタイプの敵だったらどうしていたのだろうか。ちなみに蹴ったのはレイスの頭だった。
レイスは後ろに90度、首が折れてしまい、一撃で絶命した。一瞬で片が付き、ほっとするのも束の間、バフォメットが気付いた。
『バァアアアア!』
山羊頭を真っ赤にして、大鎌を振るう。コストイラが半身で躱し、バフォメットの腕を掴んで投げ飛ばした。一緒になって自身も跳び、胸部に肘を押し付けた状態で叩きつけた。
バフォメットの肋骨が折れるが、まだ動ける。山羊頭の悪魔はコストイラを乗せたまま立ち上がる。その瞬間、腹を蹴って距離を作る。バフォメットはよろめきながら腰を落とした。アシドが槍を背中側から刺す。槍を回すと、ぐちぐちと肉が千切れ、オレンジ色の血液と、オレンジと黒の混じった煙が噴き出した。
「あれ?」
コストイラが首を傾げた。何かヴァーヴァー言っていた存在が、別の方向に歩き始めていた。今度はどこに向かっているのだ?
コストイラが近づいても興味を示してこない。先頭に向かうにつれ、汗が出てくる。暑くなってきている。この景色からも火山があってもおかしくない。
コストイラが顎まで伝った汗を手で拭う。
ようやく先頭を見つけた。先頭にいたゾンビが川に飛び込んだ。川に入った瞬間、ジュッと音が聞こえてきた。
これは川ではない。溶岩だ。飛び込んで自殺している。
これは何だ? 何が起こっている?
コストイラが振り返ろうとして、そこで大きな音が響き渡った。それはまるで噴火のようで。
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