メグルユメ
12.血を吐く針山・血を吸う草原
コストイラが草原であることを気遣い、炎を纏わない。そんな配慮を知らずにバルログが炎を拳に纏わせた。バルログの炎の拳が地面を舐めるように繰り出される。もうそこにレイド達はいなかった。その代わりドライアドがいる。
鈍い音とともにドライアドの頭が後ろに飛ぶ。ドライアドが蔓を何本かで纏めたもので腹を叩く。
アシドとアストロは攻撃を躊躇する。一瞬でも逃げ出したくなった。
しかし、コストイラとシキは戦闘に参加した。
バルログの拳は連撃である。2回目の拳はコストイラを狙う。コストイラは刀を拳に当てて、自分が回転した。コストイラが往なした拳を、シキがナイフで切った。そのまま切りながら肩まで登っていく。バルログの左手がばねのようになり、戻らなくなる。
蔓を何本か束ねた鞭を振るう。コストイラが刀で弾こうとすると、ぐるりと巻き付いた。
「お?」
コストイラが持ち上げられて投げ飛ばされた。向かっている先が針山だ。このままだと串刺しか?
コストイラは手を伸ばし、針の先端を掴み、動きを止める。
「あっぶね」
そこでようやくアシドとアストロが動きだした。アシドがドライアドのターゲットを取り、アストロは魔術を放っていく。
コストイラは慎重に周りを見る。これ、どうやって降りようか?
シキがバルログの肩を飛び降り、翼の片方を切り落とす。
『オオオオオオ!!』
痛みによってバルログが暴れ出す。シキは上手く体を捻り、躱していった。そして、シキは着地の直前でナイフを振るう。バルログの脚が切られ、バランスを崩した。
バルログが宙を手で掻きながら、ドライアドに突っ込んだ。ドライアドは蔓を編み込んだネットで受け止め、弾き返した。バルログは宙でもがくが、翼がないので体勢が整えられない。バルログの体が針山に突っ込んだ。
バルログとコストイラの違いは体の重さだ。針がたくさん密集していると、圧力が分散して、刺さることがほとんどない。しかし、それは極度の圧力がかかっていない時だ。
バルログが針山にかけた圧力はかなり強く、何本かの針をへし折りながら、背中に針が刺さった。
バルログの血液が針を伝い、流れて草原を濡らす。
アシドが槍を振るってドライアドの首を叩き、体勢を崩す。ドライアドの意識がアシドに向く。その瞬間、ドライアドの頭に魔術が浴びせられる。ドライアドの頭が燃えた。アシドは、暴れ狂うドライアドの首をもう一度叩く。そして、ドライアドの首をゴキリと折った。
「下りている時にバルログが来てビビったんだけど」
コストイラが己の両腕を擦りながら合流してきた。すでに終わってから合流したからか、アストロが指を差して煽ってくる。コストイラはそれを甘んじて受け入れている。
それでいいのか、コストイラ。
鈍い音とともにドライアドの頭が後ろに飛ぶ。ドライアドが蔓を何本かで纏めたもので腹を叩く。
アシドとアストロは攻撃を躊躇する。一瞬でも逃げ出したくなった。
しかし、コストイラとシキは戦闘に参加した。
バルログの拳は連撃である。2回目の拳はコストイラを狙う。コストイラは刀を拳に当てて、自分が回転した。コストイラが往なした拳を、シキがナイフで切った。そのまま切りながら肩まで登っていく。バルログの左手がばねのようになり、戻らなくなる。
蔓を何本か束ねた鞭を振るう。コストイラが刀で弾こうとすると、ぐるりと巻き付いた。
「お?」
コストイラが持ち上げられて投げ飛ばされた。向かっている先が針山だ。このままだと串刺しか?
コストイラは手を伸ばし、針の先端を掴み、動きを止める。
「あっぶね」
そこでようやくアシドとアストロが動きだした。アシドがドライアドのターゲットを取り、アストロは魔術を放っていく。
コストイラは慎重に周りを見る。これ、どうやって降りようか?
シキがバルログの肩を飛び降り、翼の片方を切り落とす。
『オオオオオオ!!』
痛みによってバルログが暴れ出す。シキは上手く体を捻り、躱していった。そして、シキは着地の直前でナイフを振るう。バルログの脚が切られ、バランスを崩した。
バルログが宙を手で掻きながら、ドライアドに突っ込んだ。ドライアドは蔓を編み込んだネットで受け止め、弾き返した。バルログは宙でもがくが、翼がないので体勢が整えられない。バルログの体が針山に突っ込んだ。
バルログとコストイラの違いは体の重さだ。針がたくさん密集していると、圧力が分散して、刺さることがほとんどない。しかし、それは極度の圧力がかかっていない時だ。
バルログが針山にかけた圧力はかなり強く、何本かの針をへし折りながら、背中に針が刺さった。
バルログの血液が針を伝い、流れて草原を濡らす。
アシドが槍を振るってドライアドの首を叩き、体勢を崩す。ドライアドの意識がアシドに向く。その瞬間、ドライアドの頭に魔術が浴びせられる。ドライアドの頭が燃えた。アシドは、暴れ狂うドライアドの首をもう一度叩く。そして、ドライアドの首をゴキリと折った。
「下りている時にバルログが来てビビったんだけど」
コストイラが己の両腕を擦りながら合流してきた。すでに終わってから合流したからか、アストロが指を差して煽ってくる。コストイラはそれを甘んじて受け入れている。
それでいいのか、コストイラ。
「ファンタジー」の人気作品
-
-
4.9万
-
-
7万
-
-
4.8万
-
-
2.3万
-
-
1.6万
-
-
1.1万
-
-
2.4万
-
-
2.3万
-
-
5.5万
書籍化作品
-
-
381
-
-
23260
-
-
52
-
-
70814
-
-
-
0
-
-
-
52
-
-
444
-
-
4405
-
-
222
コメント