第3次パワフル転生野球大戦ACE
閑話46 世界最強との邂逅(五月雨月雲視点)
余りにも唐突なバンビーノ・G・ビート選手との邂逅。
プロ野球選手でもインタビュアーでもない単なる一般人であるボク達には余りにも衝撃的過ぎて、皆一様に言葉を発することもできずに立ち尽くしていた。
あの轟先輩ですらも。
彼がここまで狼狽している姿を見るのは初めてのことだった。
ボクに至っては開いた口が塞がらない。
傍から見たら間違いなく、酷く間の抜けた顔をしているだろう。
隣にいる陸玖もそう。
普通だったら初対面の相手には無意識的に逃げの姿勢を作ってしまうような人見知りのボク達だけど、本当に驚いた時にはこんな風になるんだと初めて知った。
「ど、どうして……?」
ようやく仁愛先輩が問いを発したものの、動揺を全く隠せていない。
思いっ切り日本語だし。
一方のバンビーノ選手は悪戯に成功した子供のように楽しげな笑顔を浮かべながら、視線だけを目の前の机に置かれたタブレットに落とした。
どうやら、その画面にアプリで翻訳された文章が表示されているようだ。
『まあ、立ち話もなんだから、とりあえず座ってくれ』
バンビーノ選手の言葉の方は、アプリが翻訳して日本語で読み上げてくれる。
それに合わせて彼が右手をボク達に差し出すようにして着席を促してきたけれども、誰1人として動くことができずにいた。
そんなボク達の様子に、彼は笑いをこらえるようにしながら言葉を続ける。
『そんなに緊張しなくても、取って食いやしないさ』
しかし、そう告げると一転して真面目な表情になり……。
バンビーノ選手はボク達に鋭い視線を向けてきた。
『君達の目的がどういったものだったにせよ、少なくとも物証なんて何1つとして出てきやしないだろう? そんなので通報する趣味はないよ』
含みを持たせた言い方に背筋が冷やりとする。
少なくとも、ボク達が単なる観光客ではないことには気づいている感じだ。
社会的地位の高い相手であるだけに、生殺与奪の権は彼にあるようなもの。
その恐怖と共に、今更ながら人見知りまで発動して思わず身を縮めてしまう。
そんなボク達とは裏腹に。
『ルールに則った上で得た情報なら、それは正当なものだから。ね』
バンビーノ選手は再び悪戯小僧のような笑顔に戻ってウインクをする。
子供のような無邪気さと、大人の強かさを感じさせる二面性は正直怖さがある。
野球を純粋に楽しむ気持ちと、対戦相手との駆け引きを楽しむ高度な野球脳。
その発露というところだろうか。
とは言え、少なくとも今この場においては。
バンビーノ選手にボク達への害意はないと見ていいだろう。
『君達と話をしたいんだ。腰を落ち着けて。じっくりとね』
「話……?」
陸玖が隣で戸惑った声を出す。
言葉の意味は分かっても、状況に理解が追いつかない。
けど、いずれにしても預けた荷物が人質ならぬモノ質として取られたままだ。
もっとも、別に人の命がかかっている訳ではないのだから、最悪放棄するという選択肢を取ることもできなくはないかもだけど……。
それは怪しさが増す行為だし、要求が話をすることだけなら飲んでも問題ない。
他の皆もそう考えたようで、6人顔を見合わせてから各々椅子に座った。
『その、何故、私達……を?』
それから、おずおずと問いかける仁愛先輩。
本当は「何故、私達が日本から情報収集に来た人間だと分かったのか」と問いたかった感じがあったけれども、それはもう完全に自白だ。
それを避けようとして言葉を濁した結果、酷く曖昧な形になってしまっていた。
『まず、外国人の観戦はしっかりと記録されて管理されているんだ。だから、君達がここ最近高頻度でアメリカに来て観戦していることは国の機関に知られている』
それはそうだろう。
そして、国に厳重注意対象として目をつけられるのも当然のこと。
ボク達もその程度のことは想定している。
だからこそ球場で不審な行動を取ったりしてないし、情報も自分達の頭の中にしか残していない。証拠となるものは、そこにしかない。
拷問されたらアウトだけど、この程度の諜報はほかの国もやっていること。
物証もなく、強行的にボク達に手を出すことはないはずだ。
少なくとも自由の国を謳うアメリカであれば、見逃される範囲と言っていい。
そうじゃなきゃ、秀治郎選手も一介の大学生に頼んだりはしない。
ただ、何にしても国の諜報機関と外国人で試合を観戦した者の間での話だ。
それをバンビーノ選手に認識されているのは、全く以って意味が分からない。
国がプロ野球選手に取り調べを委託するなんてことはあり得ないし……。
『ええと、君と、君』
そう考え込んでいると、彼はいきなりシュシュ先輩とボクを手で指し示した。
心臓がとまりそうになる。
悲鳴を上げなかったことを、自分で自分を褒めたいぐらいだ。
『他の子達は観戦を楽しんでくれていたけど、2人は随分熱心に観察していたね』
『え、えっと、それがシュシュ達の観戦スタイルだから……』
動揺したように、反射的に言い訳を口にするシュシュ先輩。
その視線は定まらず、あちこちに飛んでしまっている。
口調も表情も怪しさ満点だ。
こういう場面では、やっぱり沈黙は金ということになるのかもしれない。
ボクの方はとりあえず口を噤んでおく。
その一方で、佐藤先輩が横から庇うように口を開いた。
『その様子がグラウンドから見えたということですか?』
『そうだね』
『随分と目がいいようで』
『うん。自信があるよ。それに何より、他の観客が純粋に観戦を楽しんでいる中でのことだからね。結構目立っていたよ』
佐藤先輩の疑問を当然と言わんばかりに軽く返したバンビーノ選手は、それから少し苦笑するようにしながら続ける。
『俺がホームランを打ってダイヤモンドを一周している時でさえ、スタンディングどころか微動だにせず、こちらを一心不乱に凝視していたからね』
「あぅ……」
確かに、それはグランドからでも目についてしまうかもしれない。
正確な記憶を持ち帰らなければと集中し過ぎたのが仇になったみたいだ。
『そういう訳で興味を持ってね。君達と会って話をしたいと思ったんだ』
『……それなら、預かりサービスにつけ込むのは乱暴過ぎやしないですか?』
轟先輩が咎めるように問う。
すると、バンビーノ選手は肩を竦めた。
『それは申し訳ないけど、普通に招いても来てくれるか分からなかったからね』
それは、まあ。
情報収集している身としては後ろ暗いことこの上ないし、そんな誘いがあったところで1も2もなく断っていたに違いない。
バンビーノ選手の人となりに探りを入れることができるとすれば、得がたい機会と見なすこともできなくないけれども。
WBWアメリカ代表選手との過度な接触はリスク以外の何ものでもない。
……けど、そうか。
そう考えると、この状況は逆にちょっとしたチャンスでもあるのかもしれない。
近くで彼の言動を観察して、話す時の仕草とかそういうのを記憶して帰る。
それを山大総合野球研究会の元メンバーで、現在臨床心理士の受験資格を得るために大学院に進んでいる丸山紅葉先輩に伝えることができれば。
バンビーノ選手の心理を深いところまで読み取ることができるかもしれない。
そこから打席での考え方まで正確に推測できるようになれば、あるいは秀治郎選手が彼と勝負をする時の配球とかに役立つかもしれない。
『それにしても、君。威圧感が凄いね。マウンドのサイクロン並じゃないか?』
ボクがそんな風に思っていると、バンビーノ選手が自分を睨み気味に見ている轟先輩に向けて若干デリカシーのないことを言い出す。
よくも悪くも率直な人柄なのだろう。
『体格も凄くいいし……野球はやっていないのかい?』
『子供の頃から周りに怖がられて、チームに入ることすらできず……』
その問いに、胸の内につっかえていたものを吐き出すように答える轟先輩。
2m近い優れた体格で野球をやっていないことを、ボクも疑問に思ってはいた。
センシティブな話かもしれないと聞くに聞けなかったけれど……。
そういうことだったんだ。
大人でさえ初対面では怯むような威圧感を幼い頃から放っていたとすれば、同世代の子供からするともはや化け物のような扱いを受けていてもおかしくはない。
ボク達は轟先輩が本質的には優しい人だと知っているからこそ理性で最初の印象を脇に追いやることができているけれども、浅いつき合いでは難しい。
子供は勿論のこと、その保護者も理解するには至らないだろう。
そうなると、チームに加わろうにも多数決で排斥されることになる。
まともに野球をやれる環境に身を置くことができなかったのも理解できる。
その果てに今の立ち位置がある。
彼にも彼の、ここに至るまでの人生がある訳だ。
『それは……勿体なかったね。一廉の選手になれただろうに』
リップサービスとは思えない響きに、轟先輩はどう反応すればいいのか分からないとでも言いたげな複雑な表情を見せる。
世界最強の選手に惜しまれる。
それ自体は喜ばしいことのような気もするけれど、今更過ぎる。
『――本題を』
轟先輩はどこか苦しげに視線を逸らし、話を本筋に戻そうとする。
さすがに配慮してか、バンビーノ選手もそれ以上触れることはしなかった。
『さっきも言った通り、話をしたかったというのが本題だよ』
『とは言いますけど、一体何の話を……?』
消沈した様子の轟先輩に代わって仁愛先輩が問いかける。
『勿論、野球の話題さ。それも共通のね』
『共通?』
訝しげに尋ねた仁愛先輩に、バンビーノ選手はニヤリと笑う。
そして彼はその答えを口にした。
『シユウジロウ・ノムラ。現日本最高の選手について話をしたいんだ』
プロ野球選手でもインタビュアーでもない単なる一般人であるボク達には余りにも衝撃的過ぎて、皆一様に言葉を発することもできずに立ち尽くしていた。
あの轟先輩ですらも。
彼がここまで狼狽している姿を見るのは初めてのことだった。
ボクに至っては開いた口が塞がらない。
傍から見たら間違いなく、酷く間の抜けた顔をしているだろう。
隣にいる陸玖もそう。
普通だったら初対面の相手には無意識的に逃げの姿勢を作ってしまうような人見知りのボク達だけど、本当に驚いた時にはこんな風になるんだと初めて知った。
「ど、どうして……?」
ようやく仁愛先輩が問いを発したものの、動揺を全く隠せていない。
思いっ切り日本語だし。
一方のバンビーノ選手は悪戯に成功した子供のように楽しげな笑顔を浮かべながら、視線だけを目の前の机に置かれたタブレットに落とした。
どうやら、その画面にアプリで翻訳された文章が表示されているようだ。
『まあ、立ち話もなんだから、とりあえず座ってくれ』
バンビーノ選手の言葉の方は、アプリが翻訳して日本語で読み上げてくれる。
それに合わせて彼が右手をボク達に差し出すようにして着席を促してきたけれども、誰1人として動くことができずにいた。
そんなボク達の様子に、彼は笑いをこらえるようにしながら言葉を続ける。
『そんなに緊張しなくても、取って食いやしないさ』
しかし、そう告げると一転して真面目な表情になり……。
バンビーノ選手はボク達に鋭い視線を向けてきた。
『君達の目的がどういったものだったにせよ、少なくとも物証なんて何1つとして出てきやしないだろう? そんなので通報する趣味はないよ』
含みを持たせた言い方に背筋が冷やりとする。
少なくとも、ボク達が単なる観光客ではないことには気づいている感じだ。
社会的地位の高い相手であるだけに、生殺与奪の権は彼にあるようなもの。
その恐怖と共に、今更ながら人見知りまで発動して思わず身を縮めてしまう。
そんなボク達とは裏腹に。
『ルールに則った上で得た情報なら、それは正当なものだから。ね』
バンビーノ選手は再び悪戯小僧のような笑顔に戻ってウインクをする。
子供のような無邪気さと、大人の強かさを感じさせる二面性は正直怖さがある。
野球を純粋に楽しむ気持ちと、対戦相手との駆け引きを楽しむ高度な野球脳。
その発露というところだろうか。
とは言え、少なくとも今この場においては。
バンビーノ選手にボク達への害意はないと見ていいだろう。
『君達と話をしたいんだ。腰を落ち着けて。じっくりとね』
「話……?」
陸玖が隣で戸惑った声を出す。
言葉の意味は分かっても、状況に理解が追いつかない。
けど、いずれにしても預けた荷物が人質ならぬモノ質として取られたままだ。
もっとも、別に人の命がかかっている訳ではないのだから、最悪放棄するという選択肢を取ることもできなくはないかもだけど……。
それは怪しさが増す行為だし、要求が話をすることだけなら飲んでも問題ない。
他の皆もそう考えたようで、6人顔を見合わせてから各々椅子に座った。
『その、何故、私達……を?』
それから、おずおずと問いかける仁愛先輩。
本当は「何故、私達が日本から情報収集に来た人間だと分かったのか」と問いたかった感じがあったけれども、それはもう完全に自白だ。
それを避けようとして言葉を濁した結果、酷く曖昧な形になってしまっていた。
『まず、外国人の観戦はしっかりと記録されて管理されているんだ。だから、君達がここ最近高頻度でアメリカに来て観戦していることは国の機関に知られている』
それはそうだろう。
そして、国に厳重注意対象として目をつけられるのも当然のこと。
ボク達もその程度のことは想定している。
だからこそ球場で不審な行動を取ったりしてないし、情報も自分達の頭の中にしか残していない。証拠となるものは、そこにしかない。
拷問されたらアウトだけど、この程度の諜報はほかの国もやっていること。
物証もなく、強行的にボク達に手を出すことはないはずだ。
少なくとも自由の国を謳うアメリカであれば、見逃される範囲と言っていい。
そうじゃなきゃ、秀治郎選手も一介の大学生に頼んだりはしない。
ただ、何にしても国の諜報機関と外国人で試合を観戦した者の間での話だ。
それをバンビーノ選手に認識されているのは、全く以って意味が分からない。
国がプロ野球選手に取り調べを委託するなんてことはあり得ないし……。
『ええと、君と、君』
そう考え込んでいると、彼はいきなりシュシュ先輩とボクを手で指し示した。
心臓がとまりそうになる。
悲鳴を上げなかったことを、自分で自分を褒めたいぐらいだ。
『他の子達は観戦を楽しんでくれていたけど、2人は随分熱心に観察していたね』
『え、えっと、それがシュシュ達の観戦スタイルだから……』
動揺したように、反射的に言い訳を口にするシュシュ先輩。
その視線は定まらず、あちこちに飛んでしまっている。
口調も表情も怪しさ満点だ。
こういう場面では、やっぱり沈黙は金ということになるのかもしれない。
ボクの方はとりあえず口を噤んでおく。
その一方で、佐藤先輩が横から庇うように口を開いた。
『その様子がグラウンドから見えたということですか?』
『そうだね』
『随分と目がいいようで』
『うん。自信があるよ。それに何より、他の観客が純粋に観戦を楽しんでいる中でのことだからね。結構目立っていたよ』
佐藤先輩の疑問を当然と言わんばかりに軽く返したバンビーノ選手は、それから少し苦笑するようにしながら続ける。
『俺がホームランを打ってダイヤモンドを一周している時でさえ、スタンディングどころか微動だにせず、こちらを一心不乱に凝視していたからね』
「あぅ……」
確かに、それはグランドからでも目についてしまうかもしれない。
正確な記憶を持ち帰らなければと集中し過ぎたのが仇になったみたいだ。
『そういう訳で興味を持ってね。君達と会って話をしたいと思ったんだ』
『……それなら、預かりサービスにつけ込むのは乱暴過ぎやしないですか?』
轟先輩が咎めるように問う。
すると、バンビーノ選手は肩を竦めた。
『それは申し訳ないけど、普通に招いても来てくれるか分からなかったからね』
それは、まあ。
情報収集している身としては後ろ暗いことこの上ないし、そんな誘いがあったところで1も2もなく断っていたに違いない。
バンビーノ選手の人となりに探りを入れることができるとすれば、得がたい機会と見なすこともできなくないけれども。
WBWアメリカ代表選手との過度な接触はリスク以外の何ものでもない。
……けど、そうか。
そう考えると、この状況は逆にちょっとしたチャンスでもあるのかもしれない。
近くで彼の言動を観察して、話す時の仕草とかそういうのを記憶して帰る。
それを山大総合野球研究会の元メンバーで、現在臨床心理士の受験資格を得るために大学院に進んでいる丸山紅葉先輩に伝えることができれば。
バンビーノ選手の心理を深いところまで読み取ることができるかもしれない。
そこから打席での考え方まで正確に推測できるようになれば、あるいは秀治郎選手が彼と勝負をする時の配球とかに役立つかもしれない。
『それにしても、君。威圧感が凄いね。マウンドのサイクロン並じゃないか?』
ボクがそんな風に思っていると、バンビーノ選手が自分を睨み気味に見ている轟先輩に向けて若干デリカシーのないことを言い出す。
よくも悪くも率直な人柄なのだろう。
『体格も凄くいいし……野球はやっていないのかい?』
『子供の頃から周りに怖がられて、チームに入ることすらできず……』
その問いに、胸の内につっかえていたものを吐き出すように答える轟先輩。
2m近い優れた体格で野球をやっていないことを、ボクも疑問に思ってはいた。
センシティブな話かもしれないと聞くに聞けなかったけれど……。
そういうことだったんだ。
大人でさえ初対面では怯むような威圧感を幼い頃から放っていたとすれば、同世代の子供からするともはや化け物のような扱いを受けていてもおかしくはない。
ボク達は轟先輩が本質的には優しい人だと知っているからこそ理性で最初の印象を脇に追いやることができているけれども、浅いつき合いでは難しい。
子供は勿論のこと、その保護者も理解するには至らないだろう。
そうなると、チームに加わろうにも多数決で排斥されることになる。
まともに野球をやれる環境に身を置くことができなかったのも理解できる。
その果てに今の立ち位置がある。
彼にも彼の、ここに至るまでの人生がある訳だ。
『それは……勿体なかったね。一廉の選手になれただろうに』
リップサービスとは思えない響きに、轟先輩はどう反応すればいいのか分からないとでも言いたげな複雑な表情を見せる。
世界最強の選手に惜しまれる。
それ自体は喜ばしいことのような気もするけれど、今更過ぎる。
『――本題を』
轟先輩はどこか苦しげに視線を逸らし、話を本筋に戻そうとする。
さすがに配慮してか、バンビーノ選手もそれ以上触れることはしなかった。
『さっきも言った通り、話をしたかったというのが本題だよ』
『とは言いますけど、一体何の話を……?』
消沈した様子の轟先輩に代わって仁愛先輩が問いかける。
『勿論、野球の話題さ。それも共通のね』
『共通?』
訝しげに尋ねた仁愛先輩に、バンビーノ選手はニヤリと笑う。
そして彼はその答えを口にした。
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