【コミカライズ】ヴァンパイア執事はお嬢様に心を読まれています
宿屋の親父さんの不幸
結局、熱っぽくなり、暑くて汗が出るので、お嬢様に臭いと思われても嫌なので、お先にお風呂に入ることにしたのだが…。
なんと蛇口から聖水が出てきて
「ぎゃっ!」
と悲鳴を上げ倒れた。
悲鳴と心の中で思い切り
《これ!聖水じゃないか!!い、痛い!!痺れる!!》
と心で叫んだから、お嬢様がすっ飛んできて、辛うじて僕の大事なとこを布で巻いて、倒れている姿を発見された!
「お前大丈夫か?ぐったりしてるし、相当痛かったな?今の…。
それから今、変な事を考えなくていいから…!とにかくここから出ろ!」
と僕を肩に担ごうとして、全く僕を持ち上げることも出来ない、ひ弱な可愛いお嬢様。
「うるさい!黙れ!フギー!!」
と頑張ってくれている。別の意味で痺れちゃいます!お嬢様!可愛い!好きです!頑張れ!!
「ちっ!」
とお嬢様は手を離し、起こすのを諦めた。
僕は痺れから少し解放されて、何とか這って風呂を出た。
それから熱に浮かされた頭でボヤンとして着替えて…
「お嬢様、臭くてすみません」
と謝る。
十字架の模様の掛け布団は畳んで鞄からいつもの毛布、お嬢様の匂い付きを被り、ようやくホッとした。
「ホッとすんなバカ!!変態!!」
と言いつつも、僕は隣のベッドに座るお嬢様を目だけで見つめる。
はぁ、…お嬢様と同じ部屋にいるのに…。
僕もイチャイチャしたかった。お嬢様とキスをしたり、手を繋いだり…。
「…お前のイチャイチャレベルはそこかよ!昔はマリアンに貞操を狙われていたのに!」
と言うお嬢様。
「…あれ?もっと進んでいいのですか?」
「いやいや!いい!てか、お前と恋人なんかじゃないから!!」
と言う。あっ、そうだよね。そういえばそうだった!僕の妄想だもんね。
「……金髪…。あの宿屋の親父だけど…。娘がいたんだが…。
どうもヴァンパイアに殺されたみたいだ。奥さんに先立たれて、可愛がっていたんだが…。
ある日行方不明になり、発見された頃は、変わり果てた姿で…、凄く苦しんで、ヴァンパイア対策を始めたみたいだ。
風呂場の聖水は、教会の奴等が宿を改装した時に、特別な祈りを唱えられて、出るようになったみたいだ」
とお嬢様が少し悲しそうに言う。
親父さんの心の声や、昔の記憶が聞こえたり、見えたのか。
「お嬢様…。どうにもやはり気分が悪いので、僕は外に出て巡回して来ます。大丈夫。
ここにはきっと、純血ヴァンパイアは入れない。ダンピールの僕ですら気分がこんなにも悪いから。
ここはお嬢様にとっては安全だから、朝になるまで絶対にお嬢様はここを出ないでください。約束です」
「でも…お前…、もしもその純血ヴァンパイアに遭遇したらどうすんだよ?」
「んー?逃げます」
「逃げれるのか?」
わからない…。純血ヴァンパイアと会ったことはない。先祖にいたけど、これまでそんな純血ヴァンパイアが生きてることも知らなかったし。
この街のあの宿に来てようやく異様な気配を感じた。お嬢様の言う様に、あの気配はたぶん純血のヴァンパイアなのだと思う。この宿の親父さんもこんなに警戒している。いると信じているのだ。
例え、いないにしても、今も弱い子供や女の人が襲われたらと思うと…。そっちのが気分が悪いかもしれない。
「……金髪…お前…」
「お嬢様、心配なさらないで?朝には必ず戻ります!お嬢様と一生離れないと誓ったではありませんか!」
と言うと
「いや…今離れようとしてるが?」
と言われる。それは離れるなという事だろうか!!?ああ、やっぱり気分悪いの我慢して、お側にいようかな??可愛すぎる!!好きだ!!
「やかましい!!前言撤回!さっさと巡回に行け!!この変態金髪!!」
と赤くなったお嬢様。
僕は
「では、とりあえず行ってきますね。朝までには戻ります!」
と窓を開ける。ここは2階だけど、僕なら降りられるだろう。
あ、その前に…。
くるりと向きを変えて、逃げようとして遅れたお嬢様を抱きしめる。
「ぎゃっ!離せよバカ!」
「んはぁーー!やはり、パウラ様はいい匂いです。はぁ!離したくないっ!!
…けど行って参りますね!」
と最後に、にこりと微笑み、チュッと髪を掻き分けた額にキスを落とし、僕は窓枠に足を乗せて
「では!」
と2階から飛び降り、華麗に着地して、窓から額を押さえて、赤くなって見ているお嬢様に手を振ったら、バンと直ぐ様窓を閉められたから、ちょっと悲しい。
お嬢様は照れ屋だと思うんだけど。
そして僕は夜の街を歩き出した。
なんと蛇口から聖水が出てきて
「ぎゃっ!」
と悲鳴を上げ倒れた。
悲鳴と心の中で思い切り
《これ!聖水じゃないか!!い、痛い!!痺れる!!》
と心で叫んだから、お嬢様がすっ飛んできて、辛うじて僕の大事なとこを布で巻いて、倒れている姿を発見された!
「お前大丈夫か?ぐったりしてるし、相当痛かったな?今の…。
それから今、変な事を考えなくていいから…!とにかくここから出ろ!」
と僕を肩に担ごうとして、全く僕を持ち上げることも出来ない、ひ弱な可愛いお嬢様。
「うるさい!黙れ!フギー!!」
と頑張ってくれている。別の意味で痺れちゃいます!お嬢様!可愛い!好きです!頑張れ!!
「ちっ!」
とお嬢様は手を離し、起こすのを諦めた。
僕は痺れから少し解放されて、何とか這って風呂を出た。
それから熱に浮かされた頭でボヤンとして着替えて…
「お嬢様、臭くてすみません」
と謝る。
十字架の模様の掛け布団は畳んで鞄からいつもの毛布、お嬢様の匂い付きを被り、ようやくホッとした。
「ホッとすんなバカ!!変態!!」
と言いつつも、僕は隣のベッドに座るお嬢様を目だけで見つめる。
はぁ、…お嬢様と同じ部屋にいるのに…。
僕もイチャイチャしたかった。お嬢様とキスをしたり、手を繋いだり…。
「…お前のイチャイチャレベルはそこかよ!昔はマリアンに貞操を狙われていたのに!」
と言うお嬢様。
「…あれ?もっと進んでいいのですか?」
「いやいや!いい!てか、お前と恋人なんかじゃないから!!」
と言う。あっ、そうだよね。そういえばそうだった!僕の妄想だもんね。
「……金髪…。あの宿屋の親父だけど…。娘がいたんだが…。
どうもヴァンパイアに殺されたみたいだ。奥さんに先立たれて、可愛がっていたんだが…。
ある日行方不明になり、発見された頃は、変わり果てた姿で…、凄く苦しんで、ヴァンパイア対策を始めたみたいだ。
風呂場の聖水は、教会の奴等が宿を改装した時に、特別な祈りを唱えられて、出るようになったみたいだ」
とお嬢様が少し悲しそうに言う。
親父さんの心の声や、昔の記憶が聞こえたり、見えたのか。
「お嬢様…。どうにもやはり気分が悪いので、僕は外に出て巡回して来ます。大丈夫。
ここにはきっと、純血ヴァンパイアは入れない。ダンピールの僕ですら気分がこんなにも悪いから。
ここはお嬢様にとっては安全だから、朝になるまで絶対にお嬢様はここを出ないでください。約束です」
「でも…お前…、もしもその純血ヴァンパイアに遭遇したらどうすんだよ?」
「んー?逃げます」
「逃げれるのか?」
わからない…。純血ヴァンパイアと会ったことはない。先祖にいたけど、これまでそんな純血ヴァンパイアが生きてることも知らなかったし。
この街のあの宿に来てようやく異様な気配を感じた。お嬢様の言う様に、あの気配はたぶん純血のヴァンパイアなのだと思う。この宿の親父さんもこんなに警戒している。いると信じているのだ。
例え、いないにしても、今も弱い子供や女の人が襲われたらと思うと…。そっちのが気分が悪いかもしれない。
「……金髪…お前…」
「お嬢様、心配なさらないで?朝には必ず戻ります!お嬢様と一生離れないと誓ったではありませんか!」
と言うと
「いや…今離れようとしてるが?」
と言われる。それは離れるなという事だろうか!!?ああ、やっぱり気分悪いの我慢して、お側にいようかな??可愛すぎる!!好きだ!!
「やかましい!!前言撤回!さっさと巡回に行け!!この変態金髪!!」
と赤くなったお嬢様。
僕は
「では、とりあえず行ってきますね。朝までには戻ります!」
と窓を開ける。ここは2階だけど、僕なら降りられるだろう。
あ、その前に…。
くるりと向きを変えて、逃げようとして遅れたお嬢様を抱きしめる。
「ぎゃっ!離せよバカ!」
「んはぁーー!やはり、パウラ様はいい匂いです。はぁ!離したくないっ!!
…けど行って参りますね!」
と最後に、にこりと微笑み、チュッと髪を掻き分けた額にキスを落とし、僕は窓枠に足を乗せて
「では!」
と2階から飛び降り、華麗に着地して、窓から額を押さえて、赤くなって見ているお嬢様に手を振ったら、バンと直ぐ様窓を閉められたから、ちょっと悲しい。
お嬢様は照れ屋だと思うんだけど。
そして僕は夜の街を歩き出した。
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