【コミカライズ】ヴァンパイア執事はお嬢様に心を読まれています
ヴァンパイア避けの宿
そして、ようやく五軒目の宿で泊めてもらえる事になった。
これまでたくさん宿探しをしてきたが、ここの【猫のあくび】と言う宿屋はなんか…、侯爵家のお嬢様の部屋の扉以上にびっしりと、ニンニクやら、十字架やら、杭や、大昔のヴァンパイア避けのヤバイものが沢山飾られているし、扉には
『ヴァンパイアお断り!』
『ヴァンパイア死ね!』
『ヴァンパイア殺す!!』
など書かれていた。
ていうかニンニクの匂いくっさ!!
こんなのヴァンパイアでなくても相当臭い!!何日も飾ってて、腐ってるのもあるのか!?
「ここはあまり客がいないみたいだな。少ししか声が聞こえないから流行ってないんだろう。ここにしろ」
とお嬢様が言うから、仕方なく嫌な顔で鼻をつまみ、扉を開けた。
ドアノブにも十字架の印がついており、僕は火傷しそうに熱いのを我慢して、中に入ると、なんかムワっとして蒸し暑い。
「どこが?普通だぞ?お前には蒸し暑く感じるのか?」
「は、はい…。なんでしょうか?ここは??お嬢様は暑くないのですね?」
「ああ…。別に普通だ。
あそこにカウンターがあり、人がいる。宿の主人だと思う」
と言い、なんか目をギラつかせた強面の筋肉質のおじさんが、カウンターの中に座ってこちらを睨んでいた!!
「ひいっ!?」
と驚きつつも歩いていく。
「ふうん?私達をなんかヴァンパイアじゃないかと疑っているな…。
この宿には、ヴァンパイア対策として教会と手を組んで結界を張ったり、お祈りをして、清浄な空間…、つまりは、お前の苦手とする教会と同じ様な対策をしている」
「うえ!だからこんなに蒸し暑くてちょっと気持ち悪いんだ!?」
ヴァンパイアの血を引くダンピールの僕にも教会は入ると多少気持ち悪い場所であり、主に吐き気とかしてくる。ここはまだマシな方だけど本格的な悪魔対策やらを施した教会だと、身体が痺れてくるからなぁ。
因みにロベルト旦那様達が眠る教会では、そんな対策はされてなかったので、僕は普通にお墓にも手を合わせれた。
そもそもこの街に本物が出るとは限らない。それを逆手に取り、あの商人おじさんの様に、居もしないヴァンパイアを仕立て上げて、商売の為にでっちあげてるのかもしれないな。
カウンターに行き、平静を装い、宿屋の親父さんに話しかけた。
「…あの、旅行者なんですけど、お部屋は余ってますか?」
「あるよ。たくさん…。俺のとこは流行ってないからな」
「では宿泊を」
「はいよ。一泊銀貨20枚な!」
ムスっとした態度をされた。
高い…けど僕は自分の全財産を持っているので鞄から銀貨20枚を出して渡した。
「ほう?中々金持ちだな。まぁ金髪の兄さんは、すげえ顔整ってるし、どっかの貴族の坊ちゃんが、お忍びで愛人と来てるってとこか?」
と親父さんに言われるが、お嬢様が
「全然違うし」
とボソリ突っ込むが、お嬢様の肩を支えている僕はどう見ても心配して寄り添う恋人にしか見えないだろうし。愛人ではないけどね!
「とにかくお金を払ったし、部屋に案内してください!」
と言うと親父さんは渋々と
「まぁいい、お前らがヴァンパイアだったら、ここに入っても来れんだろうしな」
と言い、案内した。いや、ヴァンパイアの子孫は入れてますけどね??
結局部屋を二つは怪しまれるから、一つにしてもらい、扉が閉まると僕は、ドッと力が抜けてしゃがみ込む。
「…金髪…。お前の方が顔色悪くなったな?」
「逆にお嬢様は、少し元気になられて良かった!…流石に少し気分が悪いだけですから」
ヴァンパイア対策、相当したんだろうな。あの親父さん。
布団にも、十字架の模様がびっしりあるし、天井も十字架とニンニクのインテリアがズラリと並び、クソ暑い。部屋の中は聖水で掃除でもしてるのか?
「…お前が弱っているのは面白いな!」
「面白がらないでください…。意地悪なパウラ様」
でも好きだけどね…!意地悪なのも大好き!
と思っていると、蹴られてベッドに放り投げられ背中が十字架の模様に当たって熱い!!
ひいいい!
思わず床に倒れた。
「だっ!!」
「ああ、悪い!変な事を考えない様にした方がいいぞ?」
とニヤリとお嬢様は笑う。どうやらイチャイチャなど到底できないらしい。
宿の夕飯で、これでもかとニンニク料理が出てきて、僕は無理で泣く泣く携帯食を鞄から出して、齧ったのだった。
これまでたくさん宿探しをしてきたが、ここの【猫のあくび】と言う宿屋はなんか…、侯爵家のお嬢様の部屋の扉以上にびっしりと、ニンニクやら、十字架やら、杭や、大昔のヴァンパイア避けのヤバイものが沢山飾られているし、扉には
『ヴァンパイアお断り!』
『ヴァンパイア死ね!』
『ヴァンパイア殺す!!』
など書かれていた。
ていうかニンニクの匂いくっさ!!
こんなのヴァンパイアでなくても相当臭い!!何日も飾ってて、腐ってるのもあるのか!?
「ここはあまり客がいないみたいだな。少ししか声が聞こえないから流行ってないんだろう。ここにしろ」
とお嬢様が言うから、仕方なく嫌な顔で鼻をつまみ、扉を開けた。
ドアノブにも十字架の印がついており、僕は火傷しそうに熱いのを我慢して、中に入ると、なんかムワっとして蒸し暑い。
「どこが?普通だぞ?お前には蒸し暑く感じるのか?」
「は、はい…。なんでしょうか?ここは??お嬢様は暑くないのですね?」
「ああ…。別に普通だ。
あそこにカウンターがあり、人がいる。宿の主人だと思う」
と言い、なんか目をギラつかせた強面の筋肉質のおじさんが、カウンターの中に座ってこちらを睨んでいた!!
「ひいっ!?」
と驚きつつも歩いていく。
「ふうん?私達をなんかヴァンパイアじゃないかと疑っているな…。
この宿には、ヴァンパイア対策として教会と手を組んで結界を張ったり、お祈りをして、清浄な空間…、つまりは、お前の苦手とする教会と同じ様な対策をしている」
「うえ!だからこんなに蒸し暑くてちょっと気持ち悪いんだ!?」
ヴァンパイアの血を引くダンピールの僕にも教会は入ると多少気持ち悪い場所であり、主に吐き気とかしてくる。ここはまだマシな方だけど本格的な悪魔対策やらを施した教会だと、身体が痺れてくるからなぁ。
因みにロベルト旦那様達が眠る教会では、そんな対策はされてなかったので、僕は普通にお墓にも手を合わせれた。
そもそもこの街に本物が出るとは限らない。それを逆手に取り、あの商人おじさんの様に、居もしないヴァンパイアを仕立て上げて、商売の為にでっちあげてるのかもしれないな。
カウンターに行き、平静を装い、宿屋の親父さんに話しかけた。
「…あの、旅行者なんですけど、お部屋は余ってますか?」
「あるよ。たくさん…。俺のとこは流行ってないからな」
「では宿泊を」
「はいよ。一泊銀貨20枚な!」
ムスっとした態度をされた。
高い…けど僕は自分の全財産を持っているので鞄から銀貨20枚を出して渡した。
「ほう?中々金持ちだな。まぁ金髪の兄さんは、すげえ顔整ってるし、どっかの貴族の坊ちゃんが、お忍びで愛人と来てるってとこか?」
と親父さんに言われるが、お嬢様が
「全然違うし」
とボソリ突っ込むが、お嬢様の肩を支えている僕はどう見ても心配して寄り添う恋人にしか見えないだろうし。愛人ではないけどね!
「とにかくお金を払ったし、部屋に案内してください!」
と言うと親父さんは渋々と
「まぁいい、お前らがヴァンパイアだったら、ここに入っても来れんだろうしな」
と言い、案内した。いや、ヴァンパイアの子孫は入れてますけどね??
結局部屋を二つは怪しまれるから、一つにしてもらい、扉が閉まると僕は、ドッと力が抜けてしゃがみ込む。
「…金髪…。お前の方が顔色悪くなったな?」
「逆にお嬢様は、少し元気になられて良かった!…流石に少し気分が悪いだけですから」
ヴァンパイア対策、相当したんだろうな。あの親父さん。
布団にも、十字架の模様がびっしりあるし、天井も十字架とニンニクのインテリアがズラリと並び、クソ暑い。部屋の中は聖水で掃除でもしてるのか?
「…お前が弱っているのは面白いな!」
「面白がらないでください…。意地悪なパウラ様」
でも好きだけどね…!意地悪なのも大好き!
と思っていると、蹴られてベッドに放り投げられ背中が十字架の模様に当たって熱い!!
ひいいい!
思わず床に倒れた。
「だっ!!」
「ああ、悪い!変な事を考えない様にした方がいいぞ?」
とニヤリとお嬢様は笑う。どうやらイチャイチャなど到底できないらしい。
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