【コミカライズ】ヴァンパイア執事はお嬢様に心を読まれています
引きこもり8年② (パウラ)
夜会から時々思い出しては泣いていたので、目が腫れて、とても扉を開けれる状態になかった。
最初は何も手に付かなかった。ご飯も食欲が湧かなくて、よく残して、私はいつの間にか少し痩せたかもしれない。
着ている服が一回り大きくなった様で、ストンと、落ちてしまう。
《お嬢様、朝食を持って参りました。泣いているのでしょうか?とても心配です。今すぐに抱きしめたい。…あっ、すみません。…元気を出してください。
…また昼食に》
と金髪は毎食運んで心の中で語りかけてきた。
「ヤバいぞ。食って戻さないと。痩せた姿を見られたら、あの金髪、絶対におかしなくらい心配して、鬱陶しくなるぞ」
と思い、とりあえず食事を取り、食べる。相変わらずあいつの叔父の作るご飯は絶品だな。と残さず食べる様にして、人がいないのを見量って、ソッと空の器を置いて、金髪が回収に来るの繰り返しだ。
それから、なんとか体型は元に戻ったが、金髪は扉の外で心配をして、心の中で私に語りかけてくる。しかも私への恋心と共に。
「あいつ、ちょっとおかしいんじゃないか?天然だから、同情と愛情を勘違いしてるんだ」
いい機会だ。
引きこもってれば、あいつもそのうち諦めて他の女を見つけるだろう。
と根気よく引きこもっているが、中々諦めないどころか、より一層、
《今日も出てきてくれない…。はあ…。会いたいです…。お嬢様…。あの愛らしい顔を見たい》
《元気かな?病気になってないかな?》
《今日は寒いから毛布も置いておこう。暖かくしてくださいね?》
《今日もきちんと食べてくれて、なんであれ生きてくれて嬉しい!叔父さんもちゃんと残さず食べてくれて喜んでいたし、僕も嬉しい!》
《お部屋にいると退屈だろうから、今度給金が入ったら新作の本を買ってこよう!》
《お嬢様、お嬢様の好きそうな?本を見つけました。ここに置いておきますね。》
《本が無い!やった!成功だ!読んでくれたんだ!!お嬢様は本が好き!!っと!!》
《お嬢様、とてもいい匂いのする、お花が咲きました!!
えーと…、花は薔薇しか詳しくないので、あんまり種類を知らないんですけど、と、とにかく可愛いピンクの花でお嬢様に似合うかなぁ?と思います!!
ここに置いておきますね!!》
《あ…花はそのままで枯れてる…。これは失敗だ。昔はお部屋に飾らせてくれたのにな。…庭の花じゃダメかあ…》
とか一向に諦めない!!
なんだあいつ!??
ヴァンパイアだから、狙った獲物は諦めないのか?その線の本によく書いてあった。ヴァンパイアは一度狙った獲物を決して逃さないという話の本だ。
あいつがダンピールとかいう退化した奴であろうと習性みたいなものはあるのか?
新作の本はとりあえず読みたいし、わざわざ自分の給金から買ってきたのを無碍にするのもと思い、金髪が去ったら、素早く扉を開けて、本を取って読んだ。中々面白かった。
花は…どう見てもこのお部屋に飾っても意味がないから諦めて放置することにした。少しは片付けたつもりもあるが、ダメだ。1人じゃ限界になりつつあり、ますます扉を開けれない!!
風呂は備え付けのが奥にあるけど、私は引きこもってから、かなり自堕落な生活になっていた。
夜中まで起きて本を読み、朝、朝食が運ばれて食って寝る…。所謂昼夜逆転生活。
ていうかもう、こんなんで、ますます扉を開けるタイミングを逃しているのに金髪の奴は最近、私に会いたすぎて、いろいろ妄想し始めた。美化された私を!!ひいいい!
服やら布や石鹸なども、定期的に金髪は扉の前に運んできたりする。因みに私は汚れ物は風呂場で自分で洗って干したりしていた。孤児院にいた時は全部自分でやってたからな。
服のサイズも、とりあえず使用人達が適当に予想して持ってきたものを着た。だいぶサイズ合ってないからブカブカだ。たまに面倒くさく、下着姿で一日中過ごしていた。誰も見てないしそこは気楽だった。
髪も最近伸びっぱなしでボサボサであり、ようやく気付いたら8年経っており、
「さ、流石にヤバい…!そろそろ出た方が!ていうか、なんで金髪の奴、まだ私を諦めてないんだ!?おかしいだろ!あいつ絶対!!」
もはや妄想で、私が成長した姿とか想像してるし!今の私を見たら、流石に幻滅して、8年の恋心も冷めるかもしれない!!
と思い至った。
どうやら、カトリーナお義姉様が私をハゲた辺境伯へ嫁にやろうとしていると知り、金髪はいつになく怒っており、つい
「ひっ!」
と声が出てしまったりした。
だって金髪の奴、私の為に辺境伯の血を吸ってやろうかとか思ってたもんな!人間の血を吸ったこともないくせに、私の為なら何でもできるとか馬鹿すぎ!!
そして、とうとう金髪が、ハゲ辺境伯との縁談を本当に破棄してくれた!!凄い!なんだこいつ!?思わず笑いが止まらない。
しかし、お義姉様達は悔しくて、今度はもう私を殺す計画を立て始めたことに気付いた。
その前に、私はとうとう、8年ぶりに扉を開けてしまった。
「あんた…怒ったら怖いね」
とだけ言ってにししと笑った。
そうしたら金髪は、最初は驚いていたが、勝手に感動して涙を流した!!
心の中を読むより早く、金髪が私に抱きついてきたのだった!!
最初は何も手に付かなかった。ご飯も食欲が湧かなくて、よく残して、私はいつの間にか少し痩せたかもしれない。
着ている服が一回り大きくなった様で、ストンと、落ちてしまう。
《お嬢様、朝食を持って参りました。泣いているのでしょうか?とても心配です。今すぐに抱きしめたい。…あっ、すみません。…元気を出してください。
…また昼食に》
と金髪は毎食運んで心の中で語りかけてきた。
「ヤバいぞ。食って戻さないと。痩せた姿を見られたら、あの金髪、絶対におかしなくらい心配して、鬱陶しくなるぞ」
と思い、とりあえず食事を取り、食べる。相変わらずあいつの叔父の作るご飯は絶品だな。と残さず食べる様にして、人がいないのを見量って、ソッと空の器を置いて、金髪が回収に来るの繰り返しだ。
それから、なんとか体型は元に戻ったが、金髪は扉の外で心配をして、心の中で私に語りかけてくる。しかも私への恋心と共に。
「あいつ、ちょっとおかしいんじゃないか?天然だから、同情と愛情を勘違いしてるんだ」
いい機会だ。
引きこもってれば、あいつもそのうち諦めて他の女を見つけるだろう。
と根気よく引きこもっているが、中々諦めないどころか、より一層、
《今日も出てきてくれない…。はあ…。会いたいです…。お嬢様…。あの愛らしい顔を見たい》
《元気かな?病気になってないかな?》
《今日は寒いから毛布も置いておこう。暖かくしてくださいね?》
《今日もきちんと食べてくれて、なんであれ生きてくれて嬉しい!叔父さんもちゃんと残さず食べてくれて喜んでいたし、僕も嬉しい!》
《お部屋にいると退屈だろうから、今度給金が入ったら新作の本を買ってこよう!》
《お嬢様、お嬢様の好きそうな?本を見つけました。ここに置いておきますね。》
《本が無い!やった!成功だ!読んでくれたんだ!!お嬢様は本が好き!!っと!!》
《お嬢様、とてもいい匂いのする、お花が咲きました!!
えーと…、花は薔薇しか詳しくないので、あんまり種類を知らないんですけど、と、とにかく可愛いピンクの花でお嬢様に似合うかなぁ?と思います!!
ここに置いておきますね!!》
《あ…花はそのままで枯れてる…。これは失敗だ。昔はお部屋に飾らせてくれたのにな。…庭の花じゃダメかあ…》
とか一向に諦めない!!
なんだあいつ!??
ヴァンパイアだから、狙った獲物は諦めないのか?その線の本によく書いてあった。ヴァンパイアは一度狙った獲物を決して逃さないという話の本だ。
あいつがダンピールとかいう退化した奴であろうと習性みたいなものはあるのか?
新作の本はとりあえず読みたいし、わざわざ自分の給金から買ってきたのを無碍にするのもと思い、金髪が去ったら、素早く扉を開けて、本を取って読んだ。中々面白かった。
花は…どう見てもこのお部屋に飾っても意味がないから諦めて放置することにした。少しは片付けたつもりもあるが、ダメだ。1人じゃ限界になりつつあり、ますます扉を開けれない!!
風呂は備え付けのが奥にあるけど、私は引きこもってから、かなり自堕落な生活になっていた。
夜中まで起きて本を読み、朝、朝食が運ばれて食って寝る…。所謂昼夜逆転生活。
ていうかもう、こんなんで、ますます扉を開けるタイミングを逃しているのに金髪の奴は最近、私に会いたすぎて、いろいろ妄想し始めた。美化された私を!!ひいいい!
服やら布や石鹸なども、定期的に金髪は扉の前に運んできたりする。因みに私は汚れ物は風呂場で自分で洗って干したりしていた。孤児院にいた時は全部自分でやってたからな。
服のサイズも、とりあえず使用人達が適当に予想して持ってきたものを着た。だいぶサイズ合ってないからブカブカだ。たまに面倒くさく、下着姿で一日中過ごしていた。誰も見てないしそこは気楽だった。
髪も最近伸びっぱなしでボサボサであり、ようやく気付いたら8年経っており、
「さ、流石にヤバい…!そろそろ出た方が!ていうか、なんで金髪の奴、まだ私を諦めてないんだ!?おかしいだろ!あいつ絶対!!」
もはや妄想で、私が成長した姿とか想像してるし!今の私を見たら、流石に幻滅して、8年の恋心も冷めるかもしれない!!
と思い至った。
どうやら、カトリーナお義姉様が私をハゲた辺境伯へ嫁にやろうとしていると知り、金髪はいつになく怒っており、つい
「ひっ!」
と声が出てしまったりした。
だって金髪の奴、私の為に辺境伯の血を吸ってやろうかとか思ってたもんな!人間の血を吸ったこともないくせに、私の為なら何でもできるとか馬鹿すぎ!!
そして、とうとう金髪が、ハゲ辺境伯との縁談を本当に破棄してくれた!!凄い!なんだこいつ!?思わず笑いが止まらない。
しかし、お義姉様達は悔しくて、今度はもう私を殺す計画を立て始めたことに気付いた。
その前に、私はとうとう、8年ぶりに扉を開けてしまった。
「あんた…怒ったら怖いね」
とだけ言ってにししと笑った。
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